忠義ざくら 斎藤京子 | ぜんまい仕掛けの龍 弐式

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手ぬぐい、蓄音機、水族館大好きです。

1941年(昭和16年)、三門順子歌唱の盤(レコード番号 57064)のリメイクにあたると思われます。

参考




ちなみに作詞、作曲、編曲は同じ方による同一楽曲である。


キング Cー1533
原盤番号 K226
1957年(昭和32年)11月
作詞 南条歌美 ナンジョウ ウタミ
作編曲 細川潤一 ホソカワ ジュンイチ

太平記に登場する後醍醐天皇と児島高徳(こじま たかのり)の忠義桜の伝承が元ネタの流行歌。
歴史ネタの歌は独特の雰囲気があって重たいですが、結構好きです。




桜ほろ散る院の庄
遠き昔を偲ぶれば   
幹を削りて高徳が
書いた至誠の詩(うた)がたみ
 
君の御心(みこころ)安かれと
闇にまぎれてただ一人   
刻む忠節筆の跡
めぐる懐古に涙湧く 
 
「天、勾践(てん こうせん)を空(むな)しうするなかれ   
 時に范蠡(はんでい)なきにしも非(あら)ず。」 
 
風にさらされ雨に濡れ
文字はいつしか消えされど   
つきぬほまれの物語
永久(とわ)に輝く花のかげ 


途中の漢詩(詩吟)は、古代中国の故事に基づき「此処にも貴方を御救いする忠臣がいますよ」と隠岐に流刑に処せられる後醍醐天皇を慰めたもの。
【大意】天は、呉との戦いに敗北し捕らわれた越王・勾践を見捨てなかったように、先帝を見捨てることもありません。勾践に范蠡という忠臣がいたように、先帝を助け出す忠臣が必ず現れましょう。

高徳が天皇を慰めるために漢詩(白桜十字詩)を書いた桜(正確には跡地)は岡山県津山市院庄の作楽(さくら)神社にあるという。