すごい夕焼けでした。ピンクに染まる雲。
そして…、彼の気持ちは揺るぐことなく堅い。
純粋でまっすぐな愛情を向けてくる。
55歳の誕生日に、職場に真っ赤なフラワーアレンジメントが届いた。
すごく驚いたけど、とても嬉しかった。
「色々と迷ったけれど、33年分の情熱を伝えたかったからね」と K君は笑った。
大学時代、22歳の誕生日。
実家にお花を贈られて、家族の手前、とても恥ずかしかったし、別に付き合っていた人(今の夫)もいたから、すごく戸惑った。おそらく私は彼にお礼さえ言えなかった。
本当はとても嬉しかったはずなのに…。
55歳、ようやく、心から彼の気持ちを喜べるようになって、素直にありがとうと言えたことが嬉しかった。
私たちは今、とても良い関係だと思う。お互いに別の家庭があることを除けば。
でも、今となってはそんなことはどうでもよい気がしている。互いの配偶者は家族ではあるけど、情熱を注ぎあう相手ではないのがよくわかるし、私と彼の気持ちはまっすぐで、疑う余地もないから。
家族にはなんの迷惑もかけていない。この恋が秘密である限り、これからもかける気はない。
先日、占いに行ってきました。
K君とはもう後戻りが出来ないところまで来たと感じて、自分の覚悟を決めたかった。
この恋に気づいた時に視てもらった占い師のところに、もう一度行ってきました。
あの時に「これは良いことよ、本当に良いこと。」と言ってくれて、その後、付き合うことになった時、あまりに占いどおりのことをK君に言われて驚いたっけ。
今回、付き合っていることを伝えて、もう一度視てもらったけれど、結果はほぼ変わらなかった。
「二人は会うべくして今出会った。お互いに必要な存在として。
だから、あなたが告白しなくても、彼は30年前のことがあるから、今回はあなたを手放さなかったと思う。どうしたって、こうなった二人なのよ。
確かに、昔のあなたは彼にたいして本当に頑なだったわね。まるで鉄壁みたいにガードして、自分の気持ちを殺してた。
あなたはこれまで、自分で人生のシナリオを描いて、一生懸命そのとおりに生きてきたけど、もうそういう時期は終わったの。これからは運命を受け入れて生きるの。あなたが進むその後ろに、あなたの物語が描かれていく。運命に流されたらいいの。
二人は離れているし、どちらも常識の範囲内で恋をするから、互いの家族や周囲に迷惑をかけることはない。だから楽しめばいい。
あなたの夫と彼の奥さん、タイプは違うけど、互いの配偶者に無関心というか、縛らないところはおんなじね。
だからこそ、あなたたちは今、こうなったのでもあるけれど。二人ともやっと本当の相手に巡り合ったような、生きていると感じられる恋でしょ。
二人はとても似ているから、これからお互いを通して自分の生き方を学んでいく。
占いをしていると、たまにあなたたちみたいに、どうしたって出会ってしまう相手がいる人がいる。でもね、そんな相手に出会えたら幸せよ。」と。
そこまで言われたら、腹をくくるしかない。
運命の恋なら、流されるしかないか…。
まさか今頃になって、燃えるような恋をするとは思いもしなかったけど。
先週、55歳になりました。


