「全治2カ月は重傷すぎる。いつまでテレワークするつもりか知らないが、9月末の自民党総裁選をにらんで可能な限り公務を減らし、最後の勝負をかける準備期間にあてる算段じゃないか。岸田総理が再選せず、新総裁が誕生すれば、ご祝儀相場の間に解散・総選挙に突入することになる。場合によっては、回復が芳しくないという理由で辞職する展開もあり得る。なんせ小池さんはタヌキだから」
プロ野球の始球式でハッスルして左膝関節を剥離骨折し、テレワーク中の東京都の小池百合子知事(72)の容体は思わしくないようだ。南海トラフ地震の「臨時情報(巨大地震注意)」が発表されたことを受け、8日夜に開かれた緊急の災害対策本部会議はオンライン参加。9日の定例会見は予定通りナシ。危機管理は見せ場とばかりに腕まくりする女帝の一変に、臆測が飛び交っている。
3選から1カ月となった6日。神宮球場にスマイル全開で乗り込み、「これからもスポーツで盛り上げていきましょ~」と呼びかけた小池の投球は、年齢を感じさせない力強さだった。セットポジションから左足を高く上げ、大股で踏み出して全力投球。そしてマウンドに下ろした左足がズルッ……。都は〈膝関節の剥離骨折(全治2カ月)のため、当面公務については、テレワークとします〉とするリリースを流した。
「小池さんも年をとったんだねえ。養生してしっかり治さないとね」(与党議員)と同情の声が上がる一方、治療見通しの長さがいぶかられている。
「全治2カ月は重傷すぎる。いつまでテレワークするつもりか知らないが、9月末の自民党総裁選をにらんで可能な限り公務を減らし、最後の勝負をかける準備期間にあてる算段じゃないか。岸田総理が再選せず、新総裁が誕生すれば、ご祝儀相場の間に解散・総選挙に突入することになる。場合によっては、回復が芳しくないという理由で辞職する展開もあり得る。なんせ小池さんはタヌキだから」(野党関係者)
確かに、小池には局面に休む癖がある。子飼いの地域政党「都民ファーストの会」と仲良しの公明党の板挟みになった2021年の都議選の最中、過労で入院。投開票直前に復帰した過去がある。いろいろ言われるのも致し方ない。
無名の自民党参院議員だった広瀬めぐみを“主役”に押し上げた性欲と金銭欲
この国をダメにしているのは岸田文雄首相だけではない。国費にたかるシロアリ議員を一掃しなければ、地に堕(お)ちた政治への信頼を取り戻すことなどできるはずはない。
永田町でもほとんど無名だった広瀬が話題になったのは、自民党女性局のパリ視察で、松川るい参院議員たちがエッフェル塔を模したポーズをSNSに投稿した時だった。
この写真は、視察ではなく物見遊山ではないかと批判されたが、広瀬もフランス料理のフルコースをSNSに載せて批判された。
この時はその他大勢だったが、次に新潮(3月7日号)が報じた「赤ベンツ不倫」では堂々たる主役を張ったのである。新潮はこう報じた。
「23年10月30日。議員会館を出た広瀬氏は、目立つ赤色のベンツを自ら運転して東京・青山に向かっていた。到着したのは午後7時半過ぎ。そこで彼女がピックアップしたのは一人の男性である。相貌が明らかに外国人で、彼女のHPに写真が載っている夫と別人なのは間違いない。その後、赤いベンツで移動した二人は渋谷区神宮前のレストランに入った。向かい合って座った二人は、注文した料理を待つ間、お互いの手を触り合う」
報道後、広瀬は「深く反省しております。信頼回復に努めてまいります」と謝罪したが、議員辞職はしなかった。次に新潮(3月28日号)が報じたのが秘書の給与詐取疑惑であった。
新潮によれば、「2022年7月の参院選に当選した後、岩手県遠野市で不動産業を営むA氏が広瀬事務所に採用されている。当初は公設第二秘書だったA氏が公設第一秘書に採用されたのは22年11月。その直後に空席となった第二秘書に採用されたのがA氏の妻だった」という。しかし、この第二秘書には勤務実態がないだけではなく、国費から支払われる給与は広瀬に上納させていたというのである。
広瀬は新潮に対して、幽霊秘書ではないと否定したが、その弁明を覆す、政策秘書がAにかけた通話記録や、広瀬が政策秘書とやりとりしているLINEのスクリーンショットを新潮は入手していた。そこで広瀬は、「やっぱり違法なことだから、もうやらない」と、違法性をはっきり認識しているのである。
2002年には辻元清美参院議員の事務所で秘書給与流用が発覚し、辻元本人と秘書らが詐欺容疑で逮捕、有罪となっている。広瀬は弁護士資格も持っているから、自分の犯した罪の重さがどれほどのものか分かっているはずだ。万が一、逮捕は免れても議員辞職は必至だろう。
性欲と金銭欲を金バッジで隠している議員は広瀬だけではない。政治を金儲けの手段と考えている不心得なやからも多くいる。
この国をダメにしているのは岸田文雄首相だけではない。国費にたかるシロアリ議員を一掃しなければ、地に堕(お)ちた政治への信頼を取り戻すことなどできるはずはない。 (文中一部敬称略)