愛煙家も嫌煙家も不満? 大阪・関西万博で喫煙所は“1ヵ所のみ” 可燃性メタンガス発生の心配で場所に制限 街の声は「全部なくしたらいい」「1ヵ所では足りない」意見さまざま
大阪・関西万博の準備が着々と進む中、新たな問題として浮上したのが「喫煙所問題」。入場ゲート付近に1ヵ所設置するということですが、安全面など心配な声もあがっています。
関係者によりますと、博覧会協会は喫煙者に向けて、喫煙所を設置する方針を固めました。設置場所は大阪メトロの新駅から近い会場東側の入場ゲートの外側です。
(大阪府・吉村知事)「万博会場内はもう禁煙でお願いしますということがまず大原則。その上で、喫煙者に備えて喫煙所というのをゲート(の外)に設ける。そこで迷惑にならないように喫煙する」
喫煙所は1ヵ所のみ。広さは約200平方メートル。厚労省によると、このスペースだと約130人程度が入る想定です。ただ、1日の最大来場者数は約22万7000人。日本たばこ産業も喫煙所の少なさに懸念を抱いています。
(日本たばこ産業・薩野洋次さん)
「タバコを吸わない方のためにも、定められた場所での喫煙をお願いするには、喫煙所は整備すべき」
「(2019年に)大型の国際イベントでラグビーのワールドカップがあった。来場者数が約4万人に対して、合計で350平方メートル程度の喫煙所を2ヵ所設置したが、常時100人以上が喫煙所以外の場所で喫煙をしていたという報告もある」
しかし、喫煙所を東側ゲート付近以外に作れないのには理由があります。もう1つ入り口西側ゲート付近には、可燃性のメタンガスが発生する可能性があり喫煙所が設置できません。
西側にはバスターミナルがあり、喫煙者はここから反対側の東側まで行くこととなり、少なくとも約1キロは歩かないといけません。
街の人は…。
(80代非喫煙者)
「現実にたばこという物が売っているんだから、公認で。あるものは認めないと、ないものにするのはおかしい。吸う人の立場を考えたら、もう少し優しくしたらええのかな」
(70代非喫煙者)
「たばこ吸う人多いですもんね。1ヵ所だけでは足りないと思う」
「(Q.会場でこっそり吸う人も出てくるのでは?)あり得ると思う。そこは皆さんの常識が大事になってくる」
一方、喫煙者からはこんな声も。
(20代喫煙者)
「全部なくしてしまったほうが、こっちとしてもないものだと思ってできる。統一してもらえた方が喫煙者側から見ても、(喫煙所があると)選択する余地が生まれるので、キリよくなくしてもらえたほうがいい」
大阪市内では全域で路上喫煙禁止へ
喫煙を巡っては、大阪市内も変わろうとしていて、万博に向けて大阪市が市内全域で路上喫煙の禁止をしようとしています。現在は主要な6地区で路上喫煙が禁止となっていって罰則1000円の過料となっていますが、その地域を広げて、万博の開幕3ヵ月前の1月から全域で禁止ということになります。
その代わり、喫煙者に向けて市内に合わせて140ヵ所の喫煙所を整備する方針になっています。ただ、この140ヵ所が本当に足りるのかという話が地元の商店会や議会から出ているということです。
また、適した場所(主要な駅の周り)に喫煙所を作ってくれるのかという点。それから、この大阪市内全域での路上喫煙禁止ということ自体を、外国人ですとか大阪府外から来る人たちに対して告知できるのかという点も課題になっています。
【大阪・関西万博】自動運転EVバスの試乗会 万博までに完全自動運転の運用を目指す
夢洲に向かうバスの運転席を見てみると…運転手はハンドルを操作していません。
バスは自動で動いています。
大阪メトロは、23日、舞洲駐車場から万博の会場へ来場者を運ぶ大型自動運転バスの試乗会を開き、大阪市の横山市長らが乗車しました。
23日の試乗会は、運転手の監視のもと、バスが自動運転でおよそ3.5キロを走行しました。
【横山英幸・大阪市長】「非常に未来を感じる取り組みでワクワクする」
■記者も乗り心地を体験
記者も、その乗り心地を体験してみると…
【記者リポート】時折、ブレーキがカックンと停まることがあるんですが、おおむね良好に快適に走行しています。
23日は、運転手の監視の下での自動運転でしたが、万博開催までには運転手が同乗しない完全自動運転の運用を目指すということです。
万博大阪パビリオン表記「Nest for Reborn」、「文法おかしい」ネイティブから疑問の声…参加国会議で「謎英語」と話題に
再生医療(Reborn)のために、
鳥の巣・蜘蛛の巣(Nest)で、
PHR(個人情報)をキャッチ・収集する場所で、Nest for Reborn
私には、そう見えてる(笑)
ところが、ネイティブはこの表記に違和感を覚えるという。英語では、前置詞「for」の後は名詞句が続く決まりで、形容詞の「Reborn」だと文意が通らない。奈良で先月開催された参加国の担当者会議でも、非公式の場で「謎の英語」と話題になった。万博に出展する欧州の男性は「間違った英語。万博の場にふさわしくない」と首をかしげた。
万博推進局は指摘に対し、「Rebornは『R』を大文字にしており、パビリオンのテーマを表現する固有名詞。ネイティブチェックも受けており、問題ない」と反論する。公式サイトや印刷物などでは既にこの表記を使用しており、「変更予定はない」とする。
ただ、専門家は府市の見解に否定的だ。「ネイティブは見た!ヘンな英語」の著書がある米ジョージ・メイソン大のエイミー・ワインスティン准教授は府市の説明を「言葉遊び」と断じ、「今のままでは英語話者がぱっと見て理解できるものになっていない。『生まれ変わり』を意味する名詞の『rebirth』だと、まだ意味は通る」と語る。東京外大の中村彰准教授(英語)も文法の誤りを指摘した上で「『reborn』の前に定冠詞の『the』を加えて『生まれ変わった人々』という意味の名詞句にする方法はある」と話している。
爆発後に「他にはない」と断言したのに…可燃性ガス4カ所で発生 大阪・関西万博会場 「出ないわけないやん」
「メタンガスデータの検出について」。こう題するニュースリリースを万博協会が発表したのは5月30日。「パビリオンワールド(PW)工区」の4カ所から検出されたという。木造巨大屋根「リング」やパビリオンが建てられる工区で、会場の中心部分と言える。
「しゅんせつ土砂というが、奇麗なものではなくドロドロの汚泥。建設残土だってごみが全く入ってないと言えるかは疑わしい。ガスが出ないわけないやん」
3月の爆発事故が起きた当初は、床の一部が損傷したとしていた。それが、5月に入り、破片で天井が破損したことなどが公表された。施工者が未報告だったとして、万博協会は「隠蔽(いんぺい)ではない」と釈明するが、情報を小出しにしているようにも見える。こうしたリスク管理の組織が巨大イベントを運営することに問題はないのか。