『「私を頑張って」と激励してくれる熱い支持者がいる。その方々の励まされルール作りが必要。知事としての仕事である』今日知人の家で偶然テレビから流れてきた斉藤知事の記者会見。知人は「他人事に喋っている」と呆れ顔で呟く。私は「これが維新の体質です」と一言。少なくとも二人の命が失われている。何の罪意識のない姿勢はどう見ても尋常でない。異常人だ💢

 

 

「傀儡だった」の衝撃証言

「県政の混乱は斎藤元彦知事(46)の問題だけではありません」

ある兵庫県政関係者はこう語り、憤りを隠さない。

 

「『斎藤知事は興味があることでしか動かない』というのは、職員の間では有名な話。自転車、生殖医療、ドローンなど、自分が好きな分野、体験したことには口は出すけど、その他のことへの動きは鈍い。一部の幹部職員以外とは全くコミュニケーションを取らないから、現場を知らないし、県政の状況にも非常に疎い印象です。そのため、Aさんの告発文にあった阪神とオリックスの優勝パレードやパーティ券を巡る問題は、とても知事一人で絵を描ける疑惑だとは思えないのです。『知事は早々と辞職した片山安孝副知事(64)の傀儡だった』というのが我々の見方です」

片山副知事は「自分の辞職と引き換えに百条委員会の設置を考え直してくれないか」と最大派閥の自民党会派に頼み込んだとされる知事の右腕である。

7月12日に辞職を表明した際、「斎藤知事に計5回にわたり辞職を進言した」と述べたが、県内ではそんな片山副知事への不満も溜まっている。前出の県政関係者が打ち明ける。

「涙ながらに会見する副知事の様子を省庁の一室で見ていた職員から『逃げたな』という声が一斉に上がりました。A氏のパソコンを押収し、事情聴取したのも副知事ですからね。猿芝居もいい加減にしてほしい」

ある県議は「片山副知事も追及されるだろう」と語気を強めた。

「注目されている疑惑が二つあります。阪神とオリックスの優勝パレード開催のための寄付が集まらず、地元の信用金庫に補助金を増額してそれをキックバックさせた疑惑と、県補助金の減額をちらつかせて関係団体を脅して購入させたという疑惑です。すでに兵庫県警の捜査2課が捜査をしているとも聞いている。県内企業からコーヒーメーカーを受け取った県産業労働部長が、県警から任意聴取を受けていることも明らかになっています。正直、斎藤知事に実行力や調整能力があるとは考えづらく、本丸はあくまで片山副知事ではないか。副知事が辞任して終わり、とはなりませんよ」

百条委員会では斎藤知事を含め、片山元副知事に総務部長、産業労働部長らの証人出頭が実施される。

8月までには県職員のアンケート結果が集まり、随時検証される予定だったが、職員の負担を考慮し、8月上旬に開催予定だったパワハラ事案に伴う職員などへの証人尋問は伸びたという。その背景には、こんな事情があった。

「維新の会派から『県職員全体へのアンケート結果は匿名を許可すべきではない』との発言があったのです。結果的に匿名になりましたが、外郭団体も含めた7000人相当のアンケートの取り方については相当、議論がなされた。特に職員への心的な不安を取り除くため、また早期の事実解明を目的に、県の職員は弁護士同席のもと出頭することも争議されました。そもそも、匿名を認めないという発言が出たり、弁護士同席を検討したりするほど職員を守らねばならない状況にあること自体が、兵庫県政の異常さを表している」(県議会関係者)

百条委員会は約11回開催された後、年内を目処に調査報告書の取りまとめがなされる見込みだ。

A氏の遺族は、12日付けで百条委員会に向けて以下のようなメッセージを送った。

「あまりにも突然のことで、いまだに実感は湧きません。 しかし、主人がこの間、県職員の皆さんのためを思ってとった行動は、決して無駄にしてはいけないと思っています。 主人が最後の言葉を残していました。 そこには『死をもって抗議をする』という旨のメッセージとともに、19日の委員会に出頭はできないが自ら作成した『陳述書』および参考の音声データの提出をもって替えさせてほしいこと、そして百条委員会は最後までやり通してほしいことが記されていました。この主人が作成した陳述書および音声データを資料として委員会に提出いたしますので、委員会として、その遺志を受けとめていただきますよう、よろしくお願い申し上げます」

その上で、こう切なる思いを綴っている。

「職員、県民の皆さんに広く知っていただきたいと思います。 奥谷委員長をはじめ委員の皆さまのご尽力によって、この問題の真実が解明され、主人が望んだ職員の皆さんが誇りをもって働ける兵庫県庁となることを、遺族一同願っています」

A氏の死と、その後の県の対応に不満を持つ職員が続出しており、新たな告発者が出てくる可能性も聞こえてきている。県民や職員たちの不信感を拭うためにも、一刻も早い真相究明が求められている。

FRIDAYデジタル

 

 

「兵庫知事は辞めろ」パワハラ疑惑で市民ら100人が抗議集会

 
 
 兵庫県の斎藤元彦知事がパワーハラスメントなどの疑惑を文書で告発された問題を巡り、兵庫県庁舎(神戸市中央区)の前では19日、有志らが知事に辞職を求める抗議集会を開いた。SNS(ネット交流サービス)で集まった約100人の市民らが横断幕やポスターを手に「知事は辞めろ」と声を上げた。
 
 この日は、元局長の告発内容の真相を解明する調査特別委員会(百条委)が県議会で開かれている。

 集会を呼び掛けた兵庫県西宮市の無職、八木和美さん(71)は「問題を自分の言葉で説明せず『県政を前に進める』と繰り返す知事は情けない。職員が亡くなったことは県民として悔しく、知事には責任を取ってほしい」と訴えた。【大野航太郎】
 
 

〈おねだり兵庫県知事・告発職員は死亡〉「まだ飲んでない」の一言でワインをゲット。一方「生意気で」「目立った」職員にはキレ散らかすパワハラ三昧…“妨害工作”もおこなわれた百条委員会の中身

 
 
兵庫県の斎藤元彦知事や側近の違法行為疑惑を告発した文書を警察やメディアに送った元西播磨県民局長Aさん(60)が県の懲戒処分を受けた後に自殺した問題に絡み、疑惑の真偽を調べる県議会の調査委員会が6月19日に開かれた。Aさんはこの調査委で話す予定だったことを問答式の「陳述書」として書き残していた。遺族の希望で公開された陳述書に記された、斎藤知事のパワハラとたかり体質とは―。
 
告発当初は在阪メディアも取り上げず
Aさんは3月12日付で、斎藤知事のほか、片山安孝副知事や井ノ本知明総務部長ら庁内で“4人組”と揶揄される側近に関する7項目の疑惑を書いた文書をメディアに発送した。

文書には斎藤知事が日常的に県職員にひどいパワハラを繰り返し、側近ともども自治体や企業にたかっている、という問題行動だけでなく、重大な告発が記されていた。

(1)プロ野球の阪神とオリックスの優勝を祝し行われた昨年11月のパレードの費用をねん出するため県が信用金庫に補助金を増額しそれをキックバックで寄付させた

(2)昨年7月の斎藤氏の政治資金パーティーに絡み片山副知事が主導し関係団体に補助金の減額をちらつかせてパーティー券の購入を強要した

(3)2021年の前回知事選で4人組が斎藤氏のために事前運動を行い論功行賞で昇任している―など、事実なら重大な金融・選挙犯罪になる内容だ。(♯1)

「告発文の存在を知った斎藤知事は激怒し、4人組と共に裏切者の“摘発”を始めました。県当局はAさんに目を付け、3月25日に片山副知事が他の幹部1人を伴い西播磨県民局を突然訪問、Aさんのパソコンを持ち去りました。

パソコンに文書のデータが入っていたこともあり、Aさんはこの日、文書作成を県当局に認めたようです」(県関係者)

斎藤知事はその2日後の3月27日の記者会見で、「ありもしないことを縷々と並べたことを作ったと本人も認めている。不満があるからといって、業務時間中なのに、嘘八百含めて文章作って流すという行為は公務員として失格だ」と発言。

Aさんが嘘を書いたと決めつけて同日付で西播磨県民局長職から解いたと発表した。同月末で退職予定だったAさんは退職を認められず、停職3ヶ月の懲戒処分にされた。

「告発は完全な公益通報であり、内容を検証すべきだったのに大阪や神戸のメディアは当時、斎藤知事や県当局の発表になんの批判もせず、Aさんは怪文書を書いた不満分子と扱われました。

関西のメディアは大阪維新の会への批判精神を欠いており、維新の推薦を受けて当選した斎藤知事についても、以前からパワハラのひどさは有名だったのにまったく取り上げなかったほどです。

しかし、4人組の一人である原田剛治・産業労働部長が、企業からコーヒーメーカーの提供を受けていたと読売新聞が4月にスクープ。

さらに丸尾牧県議が県職員へのアンケートで、パワハラやたかりに関する証言を得たと発表したことで、ようやく告発内容自体に目が向き、県議会で地方自治法100条に基づく調査特別委員会(百条委員会)が設置されるまでになりました」(県関係者)
 
Aさんが遺した「陳述書」の内容
しかし、ここから知事周辺はとんでもない反撃に出る。

「押収したパソコンに入っていたAさんのプライベートなデータをプリントした資料を4人組の中の人物が持ち歩き、県OBや県議に見せて歩いたんです。その事実が伝わりAさんはひどく緊張しました。私的な内容を加工して流布することでAさんを貶め、信用に値しない人物だとの印象を広めようとする意図と見えます。

実際に資料を見せられた一人は憤慨し『百条委で証人尋問が始まればこのことを証言する』と言っていました。その百条委では維新の岸口実県議らが、パソコンの中の資料を全部開示しろと要求。さすがにこんなめちゃくちゃな要求は通りませんでしたが…」(県職員)

だが、Aさんは証人として証言することが決まっていた7月19日の百条委を前にした7月7日、今は空き家になっている姫路市内の生家で自死しているのが見つかった。

こうした選択に至った理由の推測はできないが、斎藤知事は「百条委への精神的なプレッシャーがあったと思う」と話している。

だがAさんは百条委に向け、出席したときに自身が言えることを「陳述書」と名付けた問答の形で詳細に遺しており、百条委から逃げたわけではない。

Aさんの妻は7月12日、この文書を含む資料を百条委側に提出。

そこに「主人がこの間、県職員のみなさんのためをと思ってとった行動は、決して無駄にしてはいけないと思っています。主人が最後の言葉を残していました。そこには“一死をもって抗議をする”という旨のメッセージとともに、19日の委員会に出頭はできないが、自ら作成した『陳述書』および参考の音声データの提出をもって替えさせてほしいこと、そして百条委員会は最後までやり通してほしいことが記されていました」と書き添えた。

さらにこれらの資料は公開もしてほしいとの希望を伝達し、傍聴者とメディアが席を埋めた19日の委員会で公開された。

A4用紙で12枚になる資料では、予想通り“被害者”が多いたかりとパワハラ問題の情報が多く書かれていた。それだけ情報が集まったのだろう。最もリアルなたかりの現場は音声も残されていた。

2022年11月7日の「西播磨地域づくり懇話会」と銘打たれたイベントで斎藤知事は「ワインをちょっとまだ私は飲んでいないのでぜひまた。このあいだはイチゴ、ジャム、塩はアレですけど、また折を見てよろしくお願いします」と悪びれもせず朗らかに地ワインを要求している。

「知事が地元の特産品を試食してみたいというのは、イベントなどその場で口にするのならPR目的であるため理解できます。しかし斎藤知事の要求は“後で持ってこい”なので、個人的なたかりと言われても仕方ありませんね」(在阪記者)
 
百条委の調査に対して県は妨害工作
そしてこの要求通り、1週間後には合計5500円相当の赤ワインとぶどうジュース1本ずつが県庁の秘書課へ届けられたというのだ。

また「道の駅」の業者が斎藤知事や随行員に農産物の手土産を渡した際、随行員は「いつも知事が一人で持って帰る」と返事したのを見たとも記されている。

さらに、パワハラについては「職員に対するハラスメントは、県政に関する重要事項とか施策遂行上の問題といった次元ではなく『知らなかった』『気に入らない』『配慮が足りない』『生意気だ』『自分より目立った』といった知事個人にとっての不都合、不満が原因となった叱責、罵倒である」と指摘。

「聞いていない」とキレ散らかしたり机をたたいて怒ったり、タメ口で職員を罵倒したりしたほか、県幹部職員間のグループチャットに気に入らない職員へのダメ出しを公然と書き込んでいたとも書かれていた。

補助金をてこにした寄付やパー券購入の強要疑惑などは、ネタ元を守ろうとしたのか具体的な情報の入手経路は明かしていないが、「大きな話題になっていました」と書くなど、県庁内で公然の秘密として語られていることを強調している。

百条委はこの陳述書も材料に、今後疑惑の情報提供を呼び掛ける意味もあるアンケートを県職員に行うことを決定。さらに証人尋問も順次行っていくことを決めた。

一方、県関係者によると、県は百条委による真相究明の妨害工作ともとれる動きを見せている。

「公務員は百条委の証人となって職務上知り得た秘密を証言する場合には『守秘義務免除』の手続きを取る必要が一般にあります。これは通常、『百条委で何を聞かれるかわからないが、聞かれたことに答える内容はすべて守秘義務を免除しますよ』という形をとります。

ところが兵庫県の人事当局は、事前に何を話すか、すべて事前に申請して承認を受け、話す内容は最小限にせよとの指示文書を作り、7月12日には幹部会を開いて周知徹底するよう締めつけています。どの職員が何を話すつもりなのか把握し、承認を受けなければならないとする、委員会への出頭妨害です」(県関係者)

県のこの動きは19日の百条委でも取り上げられ、委員からは「調査妨害だ」として県当局を批判する声が次々と上がった。ある県議は「秘密が守られるなら百条委で言いたいことは山ほどあるという県職員はいっぱいいる」と口にした。

県職員の口を塞ごうとする県当局と真相究明を求める百条委の攻防がこれから本格化する。
 
 

「釣り仲間だった」兵庫県知事のパワハラ告発をしたX氏と“側近4人組”の奇妙な関係…公開を嫌がった“私的文書”の存在

 
 
「片山安孝副知事は“バカ殿”に仕える腹黒の家老。県政で一番、好き勝手にやっていた人です。退任後は日本維新の会の兵庫県連の役職に就く予定だったとされ、その当てが外れそうなので辞職会見で泣いたんだろうというのが庁内でもっぱらの噂です」
 
 と、げんなりとした表情で明かすのは兵庫県庁の中堅職員だ。

 職員へのパワハラ、贈答品の不当な受け取りなど多くの疑惑が噴出した兵庫県の斎藤元彦知事。騒動の発端は、3月12日に一部のメディアと県議に送られた告発文書だった。

「告発文書のなかには、“7つの疑惑”が列挙されていました。たとえば、『斎藤知事が当選した2021年の知事選で側近が事前運動まがいの活動をし、さらに彼らはその論功行賞で昇進した』『斎藤知事の自宅には視察などでもらった贈答品が山のように積まれている』『職員に対して理不尽な叱責をしていた』といった内容です」(全国紙記者)

 ところが、4月2日に開いた会見で、斎藤知事は同文書は「嘘八百」と強弁。そして、文書を作成した人物を懲戒処分にした。

「作成者はすぐに西播磨県民局長のX氏だとわかり、3月25日に副知事と県人事課長がX氏のパソコンを押収しました。加えて、斎藤知事は弁護士を入れて独自調査するとし、第三者委員会の設置を拒否しました」(同前)

 斎藤知事による強引な火消しで、X氏の告発が闇に葬り去られるーー。しかし、すんでのところで「読売新聞」(4月16日付)のスクープが報じられた。

「『読売新聞』は、X氏が文書で告発した『知事へのコーヒーメーカーの贈答』がおこなわれていたと報じました。県職員の内規では、業務に関連する贈答品の受け取りは禁じられています。県内の製造業者からコーヒーメーカーを受け取った県の産業労働部長は事実を認め、その後訓告処分を受けました。これで一気に風向きが代わり、『X氏の告発はすべて真実なのではないか』と考える関係者が増えたのです」(同前)

 真相を解明するために、兵庫県議会は最大派閥の自民党を中心に「百条委員会」の設置を求めた。百条委では、虚偽答弁や答弁拒否をした場合に罰則を科せられる。だが、こうして追い詰められた知事サイドは、X氏への“圧力”を強めた。

「7月18日発売の『週刊文春』は、県庁内でX氏が追い詰められていく過程を報じています。そもそも、片山安孝副知事、総務部長、産業労働部長、若者・Z世代応援等調整担当理事の4人は、東日本大震災関連の業務で仲を深め斎藤知事に取り入ったことから『牛タン倶楽部』と陰口を叩かれていたそうです。そして、X氏の件が明るみになると、彼らはX氏のPCから発見した“私的文書”を庁内で持ち歩き、県議や職員に見せて回っていたのです。X氏は自身の“私的文書”が公開されるのを恐れ、弁護士を通じて委員会での非公開の要望書を出していました」

 ところが、X氏は結局7月7日に姫路市内の親族宅で自ら命を絶った。X氏を追い詰めた“私的文書”とは何だったのか。県の幹部はこう語る。

「この文書を公開されるのをX氏が嫌がられた理由はよくわかります。県庁内では、すでにこの文書を目にした職員が多くいますが、X氏はとても慕われていたので、誰もこの文章を公開することはないと思います。『牛タン倶楽部』の4人組がこの文章の公表を画策し、X氏を追い詰めたのは間違いありません」

 では、「牛タン倶楽部」4人組当人はどう答えるのか。本誌が、騒動の発端となったコーヒーメーカーを受け取った産業労働部長に尋ねると、「たしかに、コーヒーメーカーは知事用にもらいました」と認めたものの、「返却するつもりだった」と釈明する。そして経緯をこう語った。

「宛先は私にしましたが、庁内ならどこでもよかったのです。ただ、決して知事が欲しいといったわけではなく、私が先走って先方に話をしてしまい、受け取ることになってしまいました。返却しようとしたのですが遅れてしまい、処分を受けました。それだけです」

 そして亡くなったX氏についてはこう語るのだ。

「X氏とは人事課の先輩後輩です。もちろん副知事もそうです。釣りに行ったり、釣った魚で作った手料理をごちそうになったこともあります。X氏がどうして告発文書を作成したのか、私にはわかりません」

 さらに4人組のもう一人、総務部長も、本誌の取材にこう語る。

「入庁して最初の上司が、当時係長だったX氏です。当時は、仕事終わりに飲みにいったり、釣り旅行に行ったりしました。キャンプでラーメンをつつき合って、一晩中、語り合ったこともありました。いい思い出ですね。ただ、部署が変わると、新しい人間関係ができる。疎遠になることもありますよ。私が側近のように見えるというのは、知事と近い部署だから、というだけでしょう」

 2人の証言を元にすれば、「牛タン倶楽部」の4人組はX氏と昵懇の仲だったというわけだ。なぜX氏は反旗を翻すことになったのか。

「X氏は、副知事をはじめ、斎藤知事におもねって県政を歪める幹部らのことが許せなかったのではないでしょうか。実際、現場レベルではX氏のほうが慕われていましたからね。斎藤知事が辞職するまで、この問題は続くでしょう。産業労働部長はコーヒーメーカーを倉庫にしまっていたと語っていますが、贈答を受けたコーヒーメーカーとそっくりなものを知事室で目撃したと一部の職員が話しています。X氏の告発が闇に消えていいはずがありませんよ」(県職員)

 少なくとも、県民が納得するはずはない。

 

ゆれる兵庫県庁 「解明が務め」と百条委、「自分も処分?」と疑心暗鬼になる職員も

 
 
兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑を内部告発した文書を巡り、19日に開かれた県議会の調査特別委員会(百条委員会)では、文書を作成した後に死亡した元県西播磨県民局長の男性(60)を悼むとともに、男性が残した音声データなどを資料として採用。傍聴者も多く詰めかけた中で、委員が「疑惑の真偽を明らかにすることが務めだ」と決意を述べた。
 
「(男性の)証言が最も重要だったことは間違いない。かなわぬ今となっては、与えられた責務を粛々と果たし、(疑惑の)真偽を明らかにすることが遺志に報いる唯一の道だ」

午後から始まった委員会の冒頭では、この日に証人尋問が予定されていた男性が亡くなったことを踏まえ、奥谷謙一委員長が弔意を述べ、委員15人が起立して約1分間の黙祷(もくとう)をささげた。

問題をめぐっては、男性の死亡後に斎藤氏の辞職を求める声が強まり、告発文書に記された疑惑については、斎藤氏の視察先からコーヒーメーカーを県の幹部が受け取っていたり、特産ワインを同県上郡町から提供されていたりしたことがすでに明らかになっている。百条委の注目度も高く、この日の正午には県庁前で知事の辞職を求める抗議活動が行われたほか、詰めかけた県民らで30人分の傍聴席は満席状態となった。

議事では、男性が遺族に託した陳述書と録音データが資料として採用され、上郡町の特産ワインに関しては、斎藤氏が「飲んだことがない」「また折を見てお願いします」などと述べている音声を再生。今後のスケジュールについて、証人尋問のために8日間の期日を設け、今年中に報告書を取りまとめる方針が確認された。

今後、職員約9700人を対象にアンケートを実施予定で、一部の委員は、職員の間に「(男性と同様に)処分を受けるのでは」という不安の訴えがあると指摘。不利益な扱いを受けないことやプライバシー保護を求める意見が相次いだ。

終了後に百条委の奥谷委員長は報道陣の取材に応じ、「文書問題の調査については県職員の協力が不可欠。証言は大変勇気がいることと思うが、心理的負担軽減に最大限努めたい」と述べた。

斎藤氏は、この日の午前中に報道陣に対し、改めて辞職を否定したうえで、ワインの提供を受けたことは認め、「社交儀礼の範囲内。機会があれば体験してみたいという趣旨だった」と説明。上郡町の梅田修作町長も同日、記者会見で「以前から飲んでもらいたいと思っていた。(発言を)『おねだり』とは思わなかった」としている。
 
 

メッセ黒田 “パワハラ”兵庫県知事に「なんやこいつ」 告発職員への停職処分に謝罪なく「人間性疑う」

 
 
 お笑いコンビ「メッセンジャー」の黒田有(54)が19日、MBSテレビ「よんチャンTV」(月~金後3・40)に出演し、パワラ疑惑で揺れる斎藤兵庫県知事について「なんや、こいつ」などと厳しい表現を繰り返した。

 この日は亡くなった職員が出席予定だった百条委員会が開かれ、その職員が提出した斎藤知事の音声データや、これまで繰り返してきたとされる知事のパワハラについての陳述書などが公開された。音声データには知事が特産品などの贈与を要求するような発言があったこともあり、報道陣もその事実を直接知事に問うているが、黒田は「ワインをもろたかどうかなんて、どっちでもいい」という考え。

 最も問題視するのは3月に告発をして、今月亡くなった職員を停職処分にしたことについて。「告発した人がウソ八百をついたので停職3カ月の処分になったわけですよね。でも、この件については事実無根でもウソ八百でもなかったわけやから、完全に謝らないといけないですよね」と語った。さらに「メディアが意外とつっこまない。そこをもっとつついてほしいんです。事実無根のこと言ったから3カ月休め!と言って、実はそうじゃなかったんやから、この人の責任というものはかなり大きい」と厳しく批判した。

 また、昨年11月に県内の博物館に立ち寄った際、車から降りて20メートル歩いただけで職員を叱責したことにも言及。「そんなことで職員を叱責するなんて人間性を疑う」と、斎藤知事に対する不信感は膨らむばかりだった。