きょうの潮流

 「選挙にかかわり、自分の意思を示したかった。有権者のひとりとして」。投票日の数日前、地元の駅頭でチラシを手に「ひとり街宣」する男性がいました
 
▼小池都政を変えるという蓮舫さんの訴えに共鳴し、何かできないかと思った。とくに神宮外苑の再開発は見直してもらいたいと話していました。こうした行動は初めてだが、同じように立ち上がる仲間たちに励まされたと
 
▼都内だけでなく、列島中に広がった「ひとり街宣」。それは民主主義の新たな発露でした。NHKをはじめメディアが選挙戦の争点をろくに伝えず、小池知事も討論会から逃げ回るなかで投票率のアップにも
 
▼一人ひとりが選挙を自分ごととしてとらえ、おかしいと声をあげる。そんな思いが結集した蓮舫氏の訴えには、日を追うごとに市民の熱気があふれました。結果は残念無念でしたが、候補者自身も「変わる、変えられると、お互いが思いあえる選挙戦だった」とふり返っています
 
教訓は都民の声に耳を傾け、じっくりと。市民と野党の共闘は続きます。財界ファーストの小池都政、裏金まみれの自民党政治を終わらせるまで。「失意泰然」。望みが遂げられなかった時や逆風に向かっている時に、悠然と構え、ゆったりと落ち着いて行動する。この言葉を示しながら、これからも声をあげ続けると蓮舫氏
 
▼たくさんの願いを背に現職に挑んだ戦い、「ひとり街宣」への感謝を込めた、こんな声がSNSで発信されています。「まだまだ、これから、もっともっと」

 

仏左派連合 最大勢力 国民議会選挙

極右内閣誕生を阻止

 
 
 【パリ=吉本博美】フランスの国民議会選挙(下院、定数577)の決選投票の投開票が7日に行われ、左派4党の共闘組織「新人民戦線」が182議席で議会最大勢力となりました。マクロン大統領の与党連合は第2位に沈み、アタル首相が辞意を表明しました。第1回投票(6月30日)で1位だった極右政党「国民連合」(RN)は第3位にとどまりました。投票率は約66%と1997年以降最高。マクロン与党に厳しい審判を下すとともに、極右内閣誕生の危機を阻止した歴史的選挙となりました。

 内務省の暫定結果によると、新人民戦線が182議席、与党連合が168議席、RNが143議席となりました。事前の世論調査では決選投票でもRNが最大勢力となる予想が出ていましたが、新人民戦線と与党連合が候補者一本化に踏み出し極右阻止の受け皿となりました。

 左派連合の中の第1党「服従しないフランス」のメランション代表は会見で、マクロン氏に対し、「国民の意思を尊重し、新人民戦線から首相を指名すべきだ」と指摘。今後与党として公共福祉の回復や賃金・年金の引き上げをはじめとする公約を実践していくと意気込みを語りました。直後の集会では選挙運動に奮闘した市民らに謝意を表明しました。

 国民連合のバルデラ党首は、「フランスは極左の手に落ちた」と新人民戦線と与党連合の選挙協力を批判しました。

 今回の選挙で下院は左派、中道、極右の3陣営がいずれも過半数に届きませんでした。連立政権の樹立に向けた交渉は難航が予想されます。

 

国民・玉木雄一郎代表 立憲と共産の連携に「見直しが求められる」 近く泉健太代表と面会へ

 

 

連合の指示通りに動く玉木は「野党」ではない。泉が玉木と同席し連合の命令に屈するのであれば…。そんな危機感を持ってしまう今の立憲民主党。
 
労働者の意見を集約して代弁をするはずの連合が、
経営者側とズルズルベッタリで利益供与をしている自民党と近づくことは、
明らかに異常です。
思想信条は人それぞれではありますが、
労働者側の代表である連合の会長が、
経営者側につくこと自体、根本的にありえません。
 
 
国民民主党の玉木雄一郎代表は9日に国会内で開いた会見で、都知事選で立憲民主党と日本共産党が支援した蓮舫氏について言及した。

玉木氏は会見冒頭、同党東京都連が支持した小池百合子氏の当選に対し「これまでの2期8年、この4年間の国を上回る子育て政策などの実績が評価された。お祝いを申し上げたいと思います」と述べた。

広島・安芸高田前市長の石丸伸二氏が次点だったことには「蓮舫候補を抜いて2位に食い込んだ石丸候補は、小池知事や蓮舫氏にも入れたくないという都民の〝受け皿〟になったことは間違いない。160万票は想定以上に票を獲得しているなと率直な感想で大躍進だった」と振り返った。
 
立憲と共産党が支援した蓮舫氏は3位フィニッシュで惨敗した。玉木氏は「蓮舫さんは無所属で広く多くの有権者に支持を訴える戦略だったと思う。〝立憲共産党〟と言われる枠組み。そのことが無党派の支持を、広がりを欠く大きな原因になったことは間違いない。こうしたことを続けることに見直しが求められるのではないかなと考えております」とした。

また、玉木氏は今後の野党連携のあり方を含めて立憲の泉健太代表に向けて「近いうちに会って話そうと思います」と語った。

立憲と共産党の関係について持論を述べた玉木氏。これを受けて立憲の岡田克也幹事長は「玉木さんが何を言うのも自由ですけど、これは立憲が考える話で他党が何か言う話ではないと思っています。それ以上、コメントするつもりはありません」とピシャリ。

永田町関係者は立憲と国民民主の険悪なムードについて「立憲と国民民主を支援する連合は次の解散・総選挙までに合流を求めている。しかし、今日の様子だと仮に選挙協力はできても合流するまでは難しいのではないか。前途多難ですね」と指摘した。
 
 

民主主義の力示した都知事選
都議補選は自民政治への怒り

小池書記局長が会見

 
 日本共産党の小池晃書記局長は8日、国会内で記者会見し、東京都知事選の結果について問われ、「蓮舫氏が自民党政治と小池都政を変えるという旗を掲げて立ち上がり、都民の声に耳を傾け、選挙政策を日々バージョンアップさせていったことは多くの都民を励ました」と述べました。

 小池氏は、最終盤の応援演説に参加した際、これまでと比べて桁外れに多くの人々が集まっていたと強調。「ひとり街宣」がほぼすべての駅などで行われたとして「こうした取り組みは、かつてない」と指摘しました。また、SNS上で多くの著名人が蓮舫氏の支持を表明するなど新たな動きにもつながったとして、「こうした広がりは日本の民主主義の力を示すものとして、今後の東京と日本の政治を変える上で必ず大きな力となると確信している」と語りました。

 同時に行われた都議補選では、日本共産党は9選挙区のうち五つ(うち府中は支援)で候補者を擁立し、都知事選挙と一体に、市民と野党の共闘という形でたたかったと説明。「党としては、2期8年の小池都政の問題点を明らかにし、同時に裏金自民党政治を終わらせ、都政の転換の方向を示す論戦に正面から取り組んだ」と述べました。

 その上で、板橋区や府中市などでは過去のすべての選挙を通じて最高の得票だったと強調。板橋区は前回都議選の250%、府中は190%と大幅に得票を増やす大健闘だったとして、「来年の都議選では必ず議席を勝ち取りたい」と力を込めました。

 さらに、「蓮舫氏が掲げた政策の実現と都議補選で日本共産党として訴えた公約の実現のために奮闘する。同時に岸田自公政権を退場させ、自民党政治を終わらせるために全力を尽くす」と決意を語りました。

 都議補選で自民党が2議席の当選にとどまったことに関しては、都知事選では自民党が表にでないステルス選挙だった一方、補選は自民党公認でたたかったと指摘。「自民党に対する都民の評価、判断が示されている。2議席にとどまったということは、裏金政治をはじめとする岸田政権、自民党政治に対する都民の怒りがあらわれたものだ」と述べました。

 
都知事選 蓮舫氏が19% 大奮闘
 
 東京都知事選が7日投開票され、幅広い市民と野党など「オール東京」に推された前参院議員の蓮舫氏(56)は128万3262票(得票率18・81%)を獲得し、大奮闘しましたが、及びませんでした。現職の小池百合子氏(71)が3選しました。

 東京都知事選で、市民と野党が共同した蓮舫氏は128万3262票(得票率18・81%)を獲得しました。

 コロナ禍で行われた前回2020年知事選から投票率が5・62ポイント上がったもとで、市民と野党の共同候補だった宇都宮健児氏が獲得した84万4151票(13・76%)から得票数で1・52倍に伸ばし、得票率も5・05ポイント前進しました。

 当選した小池百合子氏は291万8015票(得票率42・77%)を得ましたが、前回より得票数で74万3356票減らし、得票率でも16・93ポイント下がりました。

 蓮舫氏は選挙結果を受け、都内の開票センターで会見し、「多くの方々に温かい言葉と応援をいただき、思いを訴えることができた」と語りました。選挙戦で日本共産党が支援の枠組みに入ったことについて記者団から問われ、「共産党をはじめ多くの方の力をいただいたのは私の財産だ」と述べました。

 候補者の公開討論会がわずかしか行われなかったことについて「政策も現職への対案もあったが、公開討論が実現しなかったのは残念だ」と述べました。

 争点となった神宮外苑再開発で「立ち止まる」と訴えたことについて問われ、「私の上げた声は間違っていない。市民からの声に真摯(しんし)に向き合い、私にできることがあれば動きたい」と語りました。

 一方、同日投開票された都議補選は9選挙区で行われ、日本共産党は4選挙区で公認候補、1選挙区で支援候補を擁立しましたが、いずれも及びませんでした。このうち板橋区では6万2749票(得票率24・87%)を獲得。21年の前回都議選の得票を3万7722票伸ばし、得票率では11・78ポイント上回りました。

 自民党は8選挙区で候補者を擁立しましたが、当選者は欠員発生前に持っていた5議席を下回る2人にとどまりました。

 都民ファーストの会は3人が当選。立憲民主党1人、無所属2人、諸派1人が当選しました。

 主な候補者の得票数は次の通り。

当小池百合子71無現 291万8015

 石丸 伸二41無新 165万8363

 蓮   舫56無新 128万3262

 田母神俊雄75無新  26万7699

 (投票率60・62%)
 
 

東京都知事選挙と都議補欠選挙の結果について

7月8日 日本共産党東京都委員会常任委員会

 
 7日投開票の東京都知事選と都議補欠選挙結果を受け、日本共産党東京都委員会常任委員会が発表した声明を紹介します。

 一、7月7日に投開票がおこなわれた東京都知事選挙で、蓮舫候補は、大健闘しましたが及びませんでした。勇気を持ってチャレンジされた蓮舫候補に心からの敬意を表明します。蓮舫候補と志をひとつにし、幅広い市民と野党が、みんなでたたかうことができました。都民の命とくらしを守り抜き、都政の転換、政治の革新をすすめるにあたって、今後につながるたたかいでした。

 蓮舫候補をご支持いただいたみなさん、同候補の勝利のために、ともにたたかった関係者と市民のみなさん、昼夜をわかたずご協力くださった党員・後援会員のみなさんに、心からの敬意と感謝を表明します。ありがとうございました。

 一、蓮舫候補は、128万3262票(得票率18・8%)を獲得し、コロナ禍の制約を受けながらも市民と野党の共闘でたたかった前回知事選(得票・得票率)を大きく上回りました。

 一、選挙結果は残念なものでしたが、蓮舫候補が、自民党政治と小池都政を変えるという旗を掲げて立ち上がり、都民の声に耳を傾け、選挙政策をバージョンアップさせていったことは多くの都民を励ましました。蓮舫候補は、公契約条例などで現役世代の手取りを増やす、保育・教育・介護・医療の現場で働く人たちの処遇を改善し安心をつくる、ガラス張りの都政をつくる行財政改革、神宮外苑再開発の見直し、多摩地域を含めた学校給食無償化、政官業の癒着が疑われる政治資金パーティーを開かない、関東大震災の際の朝鮮人虐殺被害者への追悼文送付などを掲げました。

 「トップダウンでなくボトムアップを」と訴えた蓮舫候補は、選挙期間中も、PFAS対策の提起、神宮外苑再開発の是非を問う都民投票、国民健康保険料(税)の負担で家計を圧迫することのない都政など、政策を発展させ、広範な人々の期待と共感をどんどん広げました。

 小池都知事が公務を理由に拒否を続け、テレビ論戦が一度も行われないという異常な選挙戦のなかでも、蓮舫氏の政治姿勢と政策提起に共感した市民が、都内各地の蓮舫候補の街頭宣伝にかつてない規模で駆けつけ、東京中で無数の「ひとり街宣」が行われ、SNS上では多くの著名人が蓮舫支持を表明するなど、新たな動きにつながりました。投票率は12年ぶりに60%をこえました。こうした行動・運動の広がりは、日本の民主主義の力を示すものとして、今後の東京と日本の政治を変えるうえで、必ず大きな力になると確信します。

 一、日本共産党としても、2期8年の小池都政の問題点を明らかにするとともに、裏金・自民党政治の審判と都政転換の方向、新しい都政の希望と展望を示す論戦に全力を尽くしました。

 一、今回の知事選からどういう教訓を引き出すかについては、都民・市民のみなさんの声に耳を傾け、蓮舫候補を共同で擁立した市民と野党のみなさんと率直な議論を交わし、今後の力となるようにします。

 一、今回、都知事選挙と同時に九つの都議補選(品川区、中野区、江東区、北区、板橋区、足立区、府中市、多摩市・稲城市、八王子市)が行われ、その多くで市民と野党の共闘でたたかわれたことも重要でした。日本共産党候補の議席獲得はなりませんでしたが、共闘の努力は、無党派層・他党支持層をはじめ広範な支持や共感につながり、党派選挙史上、板橋区・府中市では過去最高票を獲得しました。

 一、東京都委員会は、今度の都知事選挙、都議補欠選挙の結果を踏まえ、今後のたたかいの方向を展望し、蓮舫候補、都議補選候補が掲げた公約・政策の実現など都政改革のために奮闘するとともに、岸田自公政権を退場させ、自民党政治を終わらせるために全力を尽くします。そのためにも、首都・東京で強く大きな党の建設へ新たな前進を開始する決意です。ひきつづくご支援・ご協力を心からお願いします。