きょうの潮流

 気候や食糧と危機にもいろいろありますが、イギリスで叫ばれたのは生活費危機でした。人びとのくらしや公共サービスを壊し、貧富の格差を拡大させた怒りは極限に
 
▼英総選挙で保守党が歴史的な大敗を喫しました。国民を苦しめる一方で、スキャンダルや失政で次つぎと党首が交代。EU離脱の恩恵もなく、首相となった労働党のスターマー党首は「忍耐強く国の再建にとりくむ」と
 
▼イランの大統領選でも改革派と目されるペゼシュキアン氏が当選。フランスの国民議会選挙では極右政党と左派・与党の候補一本化による決選投票が行われます。今年は米大統領選もあり、世界が注目する選挙が続きます
 
▼あなたが求めるリーダー像は? TBSのニュース番組がこんな特集を組んで英・仏・米や日本の国民に聞いていました。イギリスでは「新しいリーダーには、経済的に悲惨な状況にある人たちが、そこから抜け出せるようしてもらいたい」「国民の話に耳を傾け、国民の立場で物事を考えられることが最も重要」
 
▼フランスでは「今のリーダーに最も欠けているのは約束を守ること。選挙中の発言がその後の行動に反映されていない」。アメリカでは「自分の利益のためでなく、他人のために働ける人がリーダーになるべき」
 
▼共通していたのは、国民の痛みがわかり、正直で信頼できるリーダーを望んでいることでした。それは日本でも。そして、国を動かしているのは、ひとりのリーダーではなく、一人ひとりの市民だということも。

 

こけたら起き上がればいい。
一歩下がれば、次は一歩を踏み出す工夫をすればいい。
無駄な取り組みなんて、一つもない。

 

志位和夫さん

結果は残念なものでしたが、勇気をもってチャレンジし、大奮闘された蓮舫候補に心からの敬意を表します。ご支持していただいた都民のみなさん、ともにたたかった市民のみなさんに心から感謝します。選挙戦からしっかり教訓を引き出すとともに、都民が主人公の都政改革のために力いっぱい奮闘します。

 

山添拓さん

蓮舫さんの挑戦と奮闘に心から敬意を表します。押し上げられなかったことはとても残念。
しかし、小池都政の問題点はなんら解消されていない。利権ファーストで都民の声に向き合わない政治が、このままでよいことにはならない。
民主主義の新たな実践の経験も糧に、引き続き力を尽くしたい。

 

田村智子さん

都知事選挙、悔しく残念な結果。政治を変えたいという市民の声に応えて立ち上がった蓮舫さん、その決断とチャレンジ、市民の声に応えた政策のパワーアップ、心から敬意と感謝を送ります。
ひとり街宣の広がりは、民主主義の生きた姿を示すものだったと思います。本当にありがとうございました。

 

ラサール石井さん

小池当確。
これで4年間東京は悪の蔓延るゴッサムシティになった。
出口調査、蓮舫3位は受け入れ難いが、今後の石丸の動きに注目。副知事になるか。4年後に都知事になるのは絶対避けたい。

 

香川リカさん

コメンテーターも全員「うんうん」みたいにうなずいてて、ひとりも「え?ひらがなじゃダメなの?」「手ぶらでも投票できるんじゃなかったっけ?」と口をはさむ人がいないのはあきれる。いくら専門家じゃなくても、コメンテーターには最低限の社会常識が必要なのでは?これじゃ一般人の代表ですらない

 

【都知事選】小池百合子知事3選 現職の強み生かすも「アンチ」顕在化、有権者の厳しい視線続く

 
 
 任期満了に伴う東京都知事選は7日、投開票され、現職の小池百合子知事(71)が、蓮舫前参院議員(56)や前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)ら55人をやぶり3選を果たした。
 
 小池氏の2期8年の都政に対する事実上の信任投票となった今回は、強力なライバルと見込まれた蓮舫氏の参戦や、学歴詐称疑惑の再燃などもあり告示前は「守りの選挙」になることも予想された。しかし、過去に現職が敗れたことがない都知事選で現職の強みを生かし、水面下で支援を受けた自民、公明両党などの組織も固め、「AIゆりこ」などのSNS戦略も押し出し、勝利につなげた。

 2016年に、所属した自民党を敵に回して戦った最初の都知事選では、イメージカラーの緑を接点に、聴衆を巻き込んだ戦術で派手な「小池劇場」を展開し、291万票あまりで圧勝。前回2020年は新型コロナ禍のさなかの選挙戦でリモート中心の訴えとなったが、366万票あまりを獲得し再選された。

 今回は、現職としての公務を優先する方針を示し「行政視察」と名付けた公務は18回。告示後の候補者討論会を求める声もあったが、小池氏の公務を理由に実現していないと、蓮舫氏に暴露された。それでも陣営は「公務優先」の方針は崩さず、街頭に連日立ち始めたのは中盤以降。対決姿勢を崩さない蓮舫氏らと同じ土俵には乗らなかった。

 田中角栄元首相が唱えた伝統的な選挙戦術「川上戦術」を踏襲し、八丈島から奥多摩をへて都心に近づく老練な戦法をとった。「首都防衛」を強く打ち出すなど、現職ならではの選挙戦術を貫いた。

 一方、都知事選が近づくにつれ、8年前に打ち出した「7つのゼロ」公約について、一部が未達ではないかと批判が広がった。所得制限なしの子育て支援策「018サポート」などの子育て支援策には強い支持が集まる一方、かっては小池氏自身が「ブラックボックス」と批判した意思決定が自らにはね返り、今も反対論が根強い神宮外苑再開発など、小池氏の手法への批判が拡大。前回に続いて告示直前に学歴詐称疑惑も再燃し、小池氏は再び否定に追われた。街頭演説では「辞めろ」「帰れ」と批判的なヤジが飛ぶなど、これまでの小池氏の選挙ではみられなかった光景が広がった。

 ポスター掲示板や政見放送などさまざまな混乱で「カオス」と呼ばれた異例の都知事選を勝ち抜き3選された小池氏だが、これまで以上に有権者の厳しい目が注がれる。小池氏には、本人が否定してもなお「国政転身」の見方が消えない。今後の国政の展開次第では再び、そうした臆測が出てくる可能性もあるが、支援を受けた自民党は裏金事件で逆風のさなかにある。これまでのような「待望論」が出るかは不透明だ。

 永田町関係者は「今回の都知事選を通じ、これまでほとんど顕在化しなかった『アンチ小池』の多さが明確になった。もし都政を投げ出すようなことがあれば、求心力もなくなるだろう」と述べ、任期中の国政転身説には否定的な見方を示した。小池氏は当面、知事選で訴えた政策の実現を優先させることが求められている。

 

落選の石丸伸二氏「できることは全部やった」東京都知事選 今後どうする? 衆院広島1区「当然考える」

 
 
 東京都知事選で無所属新人の石丸伸二さん(41)は7日午後8時すぎ、新宿区内の選挙事務所で集まった多くの支援者を前に「全力を尽くせた。胸を張って、できることは全部やったと言い切れる」と敗戦の弁を述べた。

◆「政治屋の一掃」訴えるも及ばず
 今後の政治活動について報道陣に問われると、岸田文雄首相の地元である衆院広島1区からの立候補を「選択肢として当然考える」と答えた。また、新党を結成するかどうかについて「可能性はあるんじゃないんですか。それこそ、明日太陽が爆発する可能性だってある」とけむに巻いた。
 
 石丸氏は「政治屋の一層」を掲げ、公約の3本柱として「政治再建」「都市開発」「産業創出」を打ち出した。一つ目の「政治再建」が「全ての政策の基本であり根本」と主張。「バラマキ政策」を一掃すると訴えた。
 
 選挙期間中はインターネット上に自身の動画を頻繁にアップするなど、広島県安芸高田市長時代から注目されていたネットでの発信力を最大限に活用する選挙戦を展開。

 街宣でも聴衆に直接、自身の動画や写真を友人のラインに送信するよう呼び掛けた。各地の街宣には数百人以上の規模の聴衆が集まり注目度の高さを伺わせた。(佐藤裕介)

 

1200人「人間の鎖」抗議

辺野古座り込み10年 県民大行動

 
 
 国が2014年7月に沖縄県名護市辺野古の新基地建設に向け作業を強行したのに対し、反対する市民らが辺野古の米軍基地キャンプ・シュワブゲート前で座り込みを始めてから7日で10年になりました。節目を翌日に控えた6日、「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」は同ゲート前で県民大行動に取り組みました。

 県内各地から集まった1200人(主催者発表)がシュワブのメインゲートから、工事用車両の新たな出入り口となったゲートに向かって「人間の鎖」で抗議。猛暑と強い日差しの中でフェンス沿いに手をつなぎ、「沖縄を犠牲にする基地建設をやめろ」とコールするとともに、相次ぐ米兵の女性暴行事件に心からの抗議の意を示しました。

 オール沖縄会議の稲嶺進共同代表は、10年間に起こった元米兵の女性殺害事件や欠陥機オスプレイの墜落、日本政府による米兵犯罪の隠蔽(いんぺい)などにふれ、「これらすべてに日米両政府による植民地支配が具現化した形で表れている」と指摘。「絶対に許してはならない。われわれは負けない、諦めない」と力を込めました。

 県内各地で新基地ノーの運動を続ける団体からの報告では、たたかいの中で亡くなっていった人たちの遺志を引き継ぐ決意が述べられました。

 ヘリ基地反対協議会の浦島悦子さんは、「日本政府による強権、無法、暴力が繰り返された怒濤(どとう)のような10年。ともにたたかってきた先輩や仲間たちの訃報に接することも少なくなかった中で、みんなで乗り越えてきた」と強調。故翁長雄志前知事の「(保革を超えて団結を求める)県民が(われわれ政治家の)先を行っていた」との言葉を引用し、「その先を行く県民としての誇りを持って、この先のどんな困難も乗り越えていけると信じます」と訴えました。

 玉城デニー県知事がメッセージを寄せ、日本共産党の、あかみね政賢衆院議員ら「オール沖縄」代表の県選出野党国会議員団も駆け付けました。