きょうの潮流

 災害派遣精神医療チーム「DPAT(ディーパット)」。地震や水害などの自然災害や犯罪事件、航空機・列車事故などの集団災害が起きた時、精神科医療や保健福祉活動を支援する専門的チームです
 
▼精神科医師、看護師、業務調整員らを中心に構成。ニーズに応じて、児童精神科医や薬剤師、保健師らもチームに加わります。発災から約48時間以内に活動するのが先遣隊。本部機能の立ち上げや急性期の精神科医療ニーズの対応などにあたります
 
▼標準的な派遣日数は移動日が2日、活動日が5日の1週間ですが、必要があれば数週間から数カ月継続することも。最新の調査によれば全国の登録医療機関数は420、登録隊員数は4279人です
 
▼能登半島地震でもDPATは力を発揮しました。地震翌日、石川県DPAT調整本部と能登医療圏活動拠点本部を設置。1月4日には県外の先遣隊が派遣活動を始めています
 
▼災害・地域精神医学の専門家である太刀川弘和さんは、茨城県の隊員です。茨城DPATは東日本大震災や豪雨による水害、熊本地震、台風被害、新型コロナなどで活動。今回もチームの一員として能登半島へ向かいました。道路の寸断で支援が遅れ、精神障害者の症状が悪化し、支援者も疲弊。多くの集落や被災者が孤立し、孤独からの自殺問題も起きているといいます
 
▼昨今の災害に比べても、能登半島地震での復旧の遅れは、はなはだしい。「被災者を取り残さないことが大事です」。太刀川さんのこの言葉が胸に刺さります。

 

首相が7月1日に能登訪問へ 復興支援拠点の新設にあわせ

 
だから言ってるじゃない‼️
政府は能登を放置。
いい加減助けて。
どんだけ時間掛かってるんよ💢
 
岸田は能登半島地震の復興は全く収束していないっていう自覚が全くない。地方切り捨ての自民党にはあるはずがない。
 
 
 岸田文雄首相は7月1日、能登半島地震からの復興のために石川県に新設する国の支援拠点を訪問する方向で最終調整に入った。政府関係者が明らかにした。

 支援拠点は「能登創造的復興タスクフォース」で、省庁横断で100人超の職員を常駐で派遣する。開設日の1日に、首相が現地で直接訓示をするという。首相は6月21日の記者会見で「オール霞が関がワンチームとして復興を加速する態勢が必要だ」と拠点開設を表明していた。

 国の復興支援をめぐっては、10日の会議で、仮設住宅の設置や公費による家屋解体などを進めるため、6月中に追加の予備費の使用を決めるとしている。
 

復旧半ば「もうやめて」 
七尾、能登で冠水 
内灘は2カ所床下浸水

 

●大雨が被災地襲う

 梅雨の大雨が石川県内を襲った23日、能登半島地震からの復旧が道半ばの被災地で被害が広がった。七尾市では損傷した岸壁から海水が流れ込み、能登町宇出津では地盤沈下の影響で道路が冠水。液状化被害が深刻な内灘町西荒屋地区は2カ所で床下浸水があった。住民らは「これ以上災害が起きないで」と祈る思いで雨空を見上げた。

 

 七尾市の道の駅「能登食祭市場」では、地震で崩れた建物裏の岸壁から高潮のため海水が流入し、雨も相まって駐車場まで水があふれた。岸壁近くの民家周辺も水に漬かった。

 

 市場は土日祝日限定で開いており、23日は浸水を想定して1段高い場所で営業。入り口前の横断歩道が冠水したため、金属板を並べて通路を作った。

 

 周辺は地震後から海水の流入が続いており、テナントの40代女性は「今までで一番ひどい。足元が悪く、お客さんが転ばないか心配」とため息をついた。

 

 岸壁に亀裂が入ったままの七尾市石崎漁港前の市道は、道の半分まで水が押し寄せた。約100メートル離れた市道や住宅街まで水が流れ込んだ5月末よりは被害が少なかったが、漁港近くに住む80代男性は「地盤が下がって海に排水できないから、もっと雨が降ったら困る」と嘆いた。

 

 能登町宇出津港の西側の住宅地では、潮位が高くなった影響で冠水し、車が水しぶきを上げて走った。満潮となった午後2時ごろには、道路を覆った海水の深さは約30センチに達し、近くで民宿を営む河村伊佐夫さん(60)は「台風の時期までに堤防の整備や側溝の改修に着手してほしい」と不安そうに話した。

 

●輪島でブルーシート配布

 住宅の損壊が著しい輪島市町野地区では、破損した家屋を覆うブルーシートとロープが市役所町野支所で無料配布され、雨の中、約50人が受け取りに訪れた。会社員の谷本義信さん(60)=同市町野町粟蔵=は「納屋は解体はするが、置いてある農機具などは使う。雨ざらしにしておけない」と家路を急いだ。

 

 内灘町西荒屋地区では午後2時43分ごろ、住宅兼倉庫1カ所、そのそばの倉庫1カ所で床下浸水が確認された。町消防本部によると、液状化で地割れしたところから水が入ったとみられる。かほく市箕打では国道471号に土砂が流れ込み、通行止めとなった。

 

 

●県道の路肩崩落 金沢・大桑

 金沢市大桑町の県道では路肩が約10メートルにわたって崩落。けが人はいなかった。県県央土木総合事務所によると、地震で入った亀裂に雨水が流入して土砂の一部が浸食されたとみられる。卯辰山公園花菖蒲園付近の市道では倒木があった。

 

  

●七尾線31本運休

 JR七尾線は特急「能登かがり火」5本、普通列車26本が運休し、約1090人に影響した。24日は点検のため、始発から本数を減らして運行する。

 白山白川郷ホワイトロード、白山市白峰の県道白山公園線の風嵐-別当出合間はそれぞれ通行止めに。小松市でもIRいしかわ鉄道のアンダーパスが冠水し、通行できなくなった。