自民の首相退陣論は内閣信任と矛盾 共産・小池晃氏

 

共産党の小池晃書記局長は24日の記者会見で、自民党内から岸田文雄首相の退陣論が出始めたことについて「(通常国会で)自民は内閣を信任しており矛盾だ。代わってほしいなら国会開会中に言うべきだ」と述べた。自民は、岸田内閣の不信任決議案に反対した。

内閣支持率低迷に関しては「自民は何の反省もなく、裏金容認の改正政治資金規正法を通した。退場するしかない」と語った。首相が打ち出した8月からの電気・ガス料金の負担軽減策を巡り「国民の暮らしが大変だと思うなら、消費税を減税すればいい。小出し、つぎはぎのやり方を国民は見透かしている」と指摘した。〔共同〕

 

 

 

 

 

 菅義偉前首相が23日、自民党派閥の裏金事件への対応をめぐり、岸田文雄首相に事実上の退陣要求を行い、党内に波紋を広げている。支持率が低迷する首相が再選に意欲を見せたことが引き金となり、向かい風が強まっている。

 21日、首相官邸であった記者会見。首相は「引き続き、道半ばの課題に結果を出すよう努力する」と語り、次期総裁選への意欲を示した。

 その2日後、そんな首相を菅氏が牽制(けんせい)した。文芸春秋のオンライン番組で、「自民が先頭に立って法案を提出し、議論をリードしていくのがある意味で当然だった」と述べ、首相の対応を批判。さらに9月の総裁選について「自民の刷新の考え方を国民に理解してもらえる最高の機会だ」と続けた。「刷新」との言葉をあえて使い、総裁選への不出馬を迫った形だ。

「よく言ってくれた」
 非主流派の代表格で、首相経験のある重鎮の発言だけに、党内では早速、反響を呼んだ。閣僚経験者の一人は、「よく言ってくれたと思っている人は多い」と賛同。「自分に責任がかぶさってこないようにすることばかり考えているから、野党や公明が言っていることを全部丸のみするはめになった」と語り、首相を突き放した。

 二階派ベテランが「総理経験者の菅さんが言えばみんな発言しやすくなるし、ムードを作れる」と歓迎すれば、岸田政権を支える麻生派中堅も「閉会して各地に散らばった議員が地元の声を受けて、退陣要求の大きな動きになるだろう」と予測する。

 

自民の津島淳衆院議員が岸田首相を批判 党代議士会欠席で、規正法巡る不満念頭「釈明を」

 

 

 

 

自民党の津島淳衆院議員は20日の党代議士会を欠席した岸田文雄首相の対応を批判した。改正政治資金規正法を巡る党内の不満を念頭に「首相がこの場に来て『皆さんに釈明したい。さまざまなご苦労をねぎらいたい』という心からの思いを発するべきだ」と述べた。

規正法改正を巡っては、公明党や日本維新の会の修正要求を首相がほぼ「丸のみ」した経緯があり、求心力の低下が顕在化した形だ。

津島氏は茂木派に所属。代議士会で役職者以外が発言するのは異例だ。発言後、場内は騒然とし「政権末期だ」との声が漏れた。