きょうの潮流
 

 光陰矢の如(ごと)し。3年前の今時分、この国は揺れていました。これでもオリンピックを強行するのか―。コロナの感染拡大を抑えられないなか、東京都と自公政権は開催に突き進んでいました

 

▼医療現場はひっ迫し、都民・国民の多くが不安を感じ、反対の声を上げていました。しかし推進側は専門家の意見を無視して観客ありの開催に固執。大部分の競技会場で無観客になったのは開幕のわずか2週間前のドタバタでした

 

▼同じ時期にたたかわれた都議選では、五輪より命、コロナ対策をと訴えた共産党が前進。安心安全を求める人びとの思いよりも巨大イベントを最優先させた都や国の暴挙が厳しく問われました

 

▼来月開幕のパリ五輪を前に、雑誌『世界』の7月号が東京五輪を検証しています。日本には五輪よりもっと向き合うべき社会課題がある、くみとる教訓は「政官五輪に象徴される『昭和』的な社会構造からのアップデート」だと

 

▼まさにその渦中で五輪を強行した小池都知事が2期8年をふり返るなかで「都政の歴史に残る」として自賛しました。そして東京を世界で一番の街にする目標を掲げました。都民の命と生活を守るといいながら大型開発を優先してきた姿勢こそが、小池都政の数々の問題の根本にあるのに

 

▼東京都知事選が告示されました。1400万人余がくらし、16兆円をこえる財政規模をもつ大都市を、若者をはじめ、すべての人が本当に安心して希望のもてる街に。蓮舫氏が第一声で訴えました。あなたと次の東京へ。

 

守勢の小池百合子氏は10Pリードも不安視される“女帝の舌禍”…「排除」発言で急失速の過去

 

テレビでこの場面を見た。小池百合子の根性の悪さ、蓮舫に「共産党云々」の嫌みをぶつけても見当違い。彼女の根性の悪さはさることながら、思考回路崩壊の状態だと理解できた。反共一辺倒=歴史改竄・捏造・修正=都民に心を馳せるより戦争できる都政に邁進

 

これだけははっきりした

 

「ガラス張りの都政にする」と行財政改革に踏み込んだ蓮舫氏への対抗意識をムキ出しにし、「見える化を徹底している。共産党なども分析していますからよく見て下さい」と、わざわざ蓮舫氏を支援する共産党の名を出して嫌みを言う場面があったのだ。

 

子どもまで演出に使う。
なんとも、小池知事らしい。
記者を限定するのも小池知事の手法ですね。

 

 

 

 首都決戦の火ぶたが切られた。投開票日は7月7日の七夕だ。3選をめざす小池百合子知事(71)が現職の強みでリードしているものの、知事選は17日間と長い。小池氏は公務を理由に、できる限り街頭演説などをやらない守りの選挙戦を展開しそう。告示日の第一声も街頭ではなく、狭い室内で行い、入場は驚愕の先着順。「会いに行けない百合子」は、吉と出るのか、凶と出るのか──。

  ◇  ◇  ◇

 都知事選についての「自民党調査」なるものが18日、永田町やメディア関係者の間で一気に拡散された。

 確かに、いつもの自民党調査のスタイルではある。それによると、直近3週の小池氏と蓮舫・前参院議員(56)の差は、10ポイント→6ポイント→11ポイントという推移だった。

「小池さんの圧勝と聞いていたが、3期目を目指す現職なのに10ポイント程度しか差がないのは、今後の展開が少し心配です。調査データを流したのは自民党都連か、党本部か……。どうせ勝てると、組織が緩んでいるので、引き締める目的だろう」(自民党関係者)

 

 自民党は18日、小池氏への推薦見送りを正式に表明している。別の自民党関係者は、「今後、あぶはち取らずにならなければいいが……」とこう続ける。

「推薦を出さないということは、小池さんの応援で街頭に立たない、選挙ハガキも書かない、つまり何の運動もしないということ。そうなると、自民党のコアな支持層が投票に行かなかったり、行っても小池さんに投票しないかもしれない。告示後の選挙戦で、蓮舫さんとかなりの接戦になってしまう恐れもある」

■最側近の地盤選挙区ではリード許す展開

 もうひとつ、自民党調査の数字で気になるのは、小池氏の最側近が地盤とする選挙区で、小池氏が負けていることだ。知事選と同日投開票の 都議補選にも出馬する小池の秘書・荒木千陽元 都議の中野区は2ポイント差、小池の元秘書・尾島紘平都議の練馬区(衆院 東京28区エリア)では13ポイント差で追う展開だ。

「2人とも活動をサボっているわけではない。単純に浸透できていない。小池さんとしてはショックだろう」( 都民ファーストの会関係者)

 

 小池氏の勝利を確信している都ファだが、不安要素があるという。小池氏の舌禍だ。

「排除発言で急失速の過去がありますから。排除発言並みの舌禍があると、10ポイント差なんて一気に逆転される」(同前)

 公約発表をオンラインで行い、わずかの質問しか答えないなど、3期目の選挙を守りの姿勢で乗り切ろうとしている小池氏だが、19日の日本記者クラブの公開討論では舌禍の予兆も垣間見えた。

「ガラス張りの都政にする」と行財政改革に踏み込んだ蓮舫氏への対抗意識をムキ出しにし、「見える化を徹底している。共産党なども分析していますからよく見て下さい」と、わざわざ蓮舫氏を支援する共産党の名を出して嫌みを言う場面があったのだ。

 小池氏は焦り出すとムキになる。女帝の舌禍、あるかも、だ。

 

 

 

弱者に寄り添う蓮舫候補を

東京都知事選が告示

現職小池氏との対比鮮明

 

 

 東京都知事選(7月7日投開票)が20日、告示されました。幅広い市民と野党など「オール東京」の前参院議員・蓮舫氏(56)と、裏金自民党に「二人三脚」で頼り頼られる現職の小池百合子氏(71)との事実上の一騎打ちです。

 

 日本共産党、立憲民主党、社民党、生活者ネット、緑の党、新社会党などが蓮舫氏を支援。自民党、公明党、都民ファーストの会、国民民主党が小池氏を支援します。

 蓮舫氏は中野区のJR中野駅北口、新宿区のJR新宿駅東南口で街頭演説。集まった人たちがスマートフォンをかざし、演説を終えて手を振る蓮舫氏に「蓮舫」コールが湧きました。

 蓮舫氏は「東京は一見、華やかに見えるが、ものすごい速度で格差、暮らしにくさが広がっている。家賃も光熱水費も食料費も交通費も高く、物価高だ」と指摘。「『暮らしより裏金』の劣化した政治を、東京のリーダーとなって変えたい。若い人の暮らしの不安を取り除き、本物の行政改革を担わせてほしい」と訴えました。

 「大学を卒業した人の2人に1人が平均310万円の奨学金の借金を背負い、不安定雇用の若者が増えている。私はまず安定雇用をつくり、奨学金負担を減らす施策を都が率先して行う」と表明。公契約条例をつくり、税金で発注する相手企業に労働者の待遇を改善させ、賃上げを進めること、教育・保育・医療・介護など公共サービス労働者の待遇改善を進めること、学校給食の無償化、神宮外苑再開発の見直しなどを公約しました。小池知事が政治資金パーティーを開いていることを批判し、「私は知事として政治資金パーティーを開かない」と明言しました。

 蓮舫氏は、都財政が全会計合わせて16兆円だと強調。行政改革で「都の事業全てを『見える化』し、不明瞭な契約があれば正したい。その果実は、ちゅうちょなく子どもや若者に使いたい」と訴えました。

 新宿駅東南口では宇都宮健児・江東市民連合共同代表が「都民の声を聴かない、弱者に冷たい小池都政を代え、弱者に寄り添う蓮舫知事を」、野田佳彦元首相は「金権風土の自民党が応援する現知事は、ふさわしくない。蓮舫知事で税金の使い方を正そう」と訴えました。

 中野駅北口で訴えを聴いた杉並区のAさん(47)は「小池知事は新型コロナでも神宮外苑再開発でも口ばかりだ。生きづらさを抱えて、選挙で政治を変えることに絶望している若者が多い中で、蓮舫さんは『徹底して、若い人たちのために税金を使っていく』と訴えていた。都民のお金を正しく使ってほしい」と語りました。

 小池知事は新宿区内の事務所で、支援者数十人を前にあいさつしただけ。「公務に取り組みながらの活動になる」として、街頭演説には立ちませんでした。

 知事選には56人が立候補しました。