「近年のワイドショーを見てみると、芸能人が専門知識なしでコメントを述べることに批判的な視聴者が多いので、キャスターともあればなおのこと、そのようなことはしない方が良いでしょう。局アナを使いつつ、日々の特集で尖った専門家にしゃべらせるべきです。テレビ番組とはそういうものだと、民放に指し示すぐらいの意気込みが必要でしょう」

 

国会中継をきちんと報道して欲しい。党首会談ぐらいはNHK教育でやれるはず。大相撲はやっているのだから。

 

 

 NHK総合の長時間生放送ニュース番組「午後LIVEニュースーン」(平日15時10分~17時57分)の低空飛行が続いている。視聴者からの反応が、どうにも芳しくないのだ。

 

 2月に行われた番組の発表会見ではNHK側が「過去の番組の延長線上ではなく全く新しい番組」と説明するなど、まさに、同局肝いりと言えるものだったが、4月1日に放送が始まるやX(旧ツイッター)には《観ていても苦痛なほど、つまらないです。番組の再放送をしてくれた方がまだいいです》という声が上がり始めた。

 また、同8日には「デイリー新潮」が、「NHK 新年度の目玉番組『ニュースーン』がいきなり苦境 『ネタ並べも演出も悪い』との声が」との見出しで記事を配信。第1回の世帯視聴率が1.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことを挙げながら、「業界でも驚くほど話題になっていません」と関係者の言葉を引用するほどだった。

 6月に入ると国会中継による繰り下げ放送が度重なったからか、《午後LIVEニュースーンより国会中継のほうが絶対面白い説》といった声がXに噴出。ビデオリサーチが公式サイトで公開している6月3日から9日までの7日間の視聴率の「報道」部門を見てみると、残念ながら上位10位以上にニュースーンは入っていない。

■カギは「平時の放送を埋めるレギュラーコーナーの充実」

 鳴り物入りで始まったにもかかわらず、何とも寂しい現状。同志社女子大学教授でメディアエンターテインメントを研究する影山貴彦氏は、視聴者から不評が上がる大きな要素として、「本来なら番組の長所として機能するはずだった長時間放送が、当初の目的通り機能していない」と指摘する。

「長い放送時間を取ることで、大災害や突発的な大事件が起きた際にはあふれる取材力をふんだんに生かして民放のワイドショーから視聴率を奪う体制を整えたと言えますが、実際に有事が起こるかは分かりませんし、そもそもメディアに関わる人間がそれを望むのは違うはずです。結果、平時にはレギュラーコーナーを淡々と放送することになりますが、その各コーナーを充実させる前に番組を始めてしまった感が否めないのです」

 ニュースーンの放送時間は通常であれば2時間47分。影山氏はこの放送時間の中で、「1日1コーナーで良いから核となるコーナーを作り、視聴者がその時間になったらチャンネルをNHKに変えさせることが最も効果的」と語る。

 出演者の陣容はどうだろうか。現在、メインキャスターを務めるのはNHKの池田伸子アナと伊藤海彦アナだが、いっそのこと、視聴率を叩き出せる芸能人にメインキャスターを任せてしまうという手はないかのか?

「近年のワイドショーを見てみると、芸能人が専門知識なしでコメントを述べることに批判的な視聴者が多いので、キャスターともあればなおのこと、そのようなことはしない方が良いでしょう。局アナを使いつつ、日々の特集で尖った専門家にしゃべらせるべきです。テレビ番組とはそういうものだと、民放に指し示すぐらいの意気込みが必要でしょう」

 影山氏は上記のような「NHKが質・量で民放を上回れるコーナー」を放送することこそニュースーン再生のカギだと力説。さらに、「極端なことを言えば、民放が絶対にやらないことをコーナー化できれば、視聴率は大きく伸びるでしょう」とも語った。

 地力で上回ると同時に、受信料制度であるがゆえに視聴率を気にしなくて良いのがNHK。さしずめ「トイレタイムコーナー」なんてどうだろうか。