小池百合子と学歴詐称

石原都政で“懐刀”と呼ばれた元副知事が明かす 小池都知事の父親は「大ホラを吹く人でした」

 
親子ソックリだったこと??
 

濵渦武生(元東京都副知事)
 リレーインタビューの最後は、石原慎太郎元都知事の「懐刀」と呼ばれ、石原都政で副知事を務めた濵渦武生氏。実は小池百合子知事の父・勇二郎氏(故人)と大学生の頃に知り合い、勇二郎氏の選挙を手伝ったこともある。その父から直接、「百合子はアラビア語が全然できない」と聞かされたという。

  ◇  ◇  ◇

「勇二郎さんは大ボラを吹く人でしたね。自分は海軍の将校だったと言うわけ。でも、どうも話がおかしい。私の親父は終戦時に海軍大尉だったんです。で、いろいろ話を聞くと、ケッケッケッと笑って『君ね、嘘も100回言えば本当になる』と言う。驚いたよ。細かく詰めていくと天才的に話をそらす。百合ちゃんもそれを踏襲している」

 濵渦氏が勇二郎氏と知り合ったのは、参院議員に初当選した石原が立ち上げた政治団体「日本の新しい世代の会」だった。関西地区の専務理事をしていたのが貿易商の勇二郎氏で、濵渦氏は学生部の理事。勇二郎氏が1969年の衆院選に旧兵庫2区から無所属で立候補した際、石原から「手伝ってやれ」と言われ、選挙事務所となった尼崎支部で専従で活動した。支部長は後に国会議員になった鴻池祥肇元防災担当相で、共に勇二郎氏の選挙を手伝った。
 
「貿易商と言っても、余った石油を集めて転売するのが勇二郎さんの商売だった。『僕は当選したら通産政務次官になれるんだ。そうすれば傾いた会社を立て直せる。だから応援してくれ』というような話だった。しかし、何千票かしか取れずに落選。その後、後始末もせずにいなくなった。当時、百合ちゃんは甲南女子に通う高校生。兄の勇くんは選挙の手伝いに来たけど、百合ちゃんは一度も来なかった」

■「過去を悔いて、正直にお話しなさい」

 しばらくして、濵渦氏が衆院議員に鞍替えした石原の公設秘書になると、勇二郎氏から「会いたい」と電話がきた。1973~74年ごろのことだ。気乗りしなかったが、指定された東京・銀座の三笠会館で会った。

「そこで、勇二郎さんからカイロにいると聞かされた。そして、こう言ったんです。『百合子が向こうで大学に行ってるんだが、アラビア語が全然できない。だから向こうの本を日本に持ってきて、いま全部翻訳してもらっている。日本語で丸暗記して、授業や試験に臨むようにするんだ』。そんなことで、できるのかなと思いましたけどね。その後、百合ちゃんが日本新党から参院選(92年)に出馬すると勇二郎さんから連絡があり、『手伝ってくれ』と言われましたが、二度とだまされたくないので断りました」
 
 小池が父親のホラ吹きを受け継いだのを目の当たりにした忘れられないシーンがある。初出馬した2016年の都知事選の街頭演説で、がんサバイバーのライバル候補・鳥越俊太郎氏を「病み上がりの人」と言い、鳥越氏がテレビ討論の場で「差別だ」と批判した際のことだ。

「彼女は『私そんなこと言っていません』と押し通したんです。鳥越さんが『うっ』って詰まって、『言ったじゃないか』と声が裏返った映像まで覚えています。過去にあったこともなかったと言い張ることで、彼女は自分をも納得させるわけです。それでメディアも大衆もだませると思っている」

 2期目を終える小池都政に、濵渦氏は「何もやっていない」と辛辣だ。「最初の公約だった、通勤ラッシュ対策で2階建て電車を走らせる構想はどうなったのか」と笑う。それでも小池は3選出馬するつもりだ。

「過去を悔いて、正直にお話しなさい」

 濵渦氏からのメッセージだ。 =おわり
 
▽濵渦武生(はまうず・たけお) 1947年高知県生まれ。関西大文学部新聞学科卒。石原慎太郎、鴻池祥肇の秘書を経て、2000~05年東京都副知事。東京交通会館副社長、東京都参与などを歴任。
 
 

「小池百合子」対「蓮舫」…都議らがバチバチ 「批判ばかりの人に任せられない」「公約達成の熱意なし」

 

 

 東京都議会で4日、代表質問があった。都民ファーストの会、自民、公明党は、都知事選への出馬意向を固めている小池百合子知事に対し、実績を列挙するなど期待感を前面に押し出した。既に出馬表明した立憲民主党の蓮舫参院議員を支援する方針の立民、共産党は、神宮外苑再開発を巡る対応を問題視するなど小池都政批判を展開。本番を見据えた応酬を繰り広げた。(原田遼、三宅千智、渡辺真由子、松島京太)

 

◆都民ファ、施策に「敬意を表する」
 子育て支援、女性活躍、シニア施策、デジタル化…。2番目に登壇した都民ファの村松一希議員は「2期8年の総仕上げとなる定例会」と切り出して施策を列挙した。その上で「知事のリーダーシップに敬意を表する」と党特別顧問の小池知事を持ち上げた。
 蓮舫氏を念頭に「現実的な提案もなく、批判に終始する方に都政のかじ取りを任せることは到底できない」と主張し「質問じゃないだろ」などとやじを浴びる場面もあった。
 

◆自民も「ともに取り組んできた」
 小池知事との連携を模索する自民の発地(ほっち)易隆議員は都市強靱化(きょうじんか)などの取り組みを評価。「数多くの政策の種まきに、ともに取り組んできた」と二人三脚ぶりをさりげなくアピール。高校授業料の実質無償化など子育て、教育支援施策を提案してきた公明の伊藤興一議員も「行政の壁を突破してきた小池知事のリーダーシップによる取り組みを高く評価する」と述べた。
 

◆共産「都民に冷たく、行き詰まり」

 小池知事は「164の政策とその目標のうち、約140で実績を伸ばしている」「都議会と知恵を出し合い、世界一の都市を築き上げる思いで都政運営に集中している」などと答弁。この日も出馬を表明しなかった。
 対照的に共産の米倉春奈議員は、神宮外苑再開発を巡り「都市計画公園を削り、風致地区の高さ制限を緩和するなど都市計画をゆがめた」と都を批判。「知事選の大きな争点。あくまで進めるつもりか」と小池知事をただした。生活困窮者や障害者への支援も不足していると主張し「都民に冷たく、行き詰まりは明らか。都政から退くべきだ」とも訴えた。
 

◆学歴、外苑問題…これまで通りの受け答え
 立民の山口拓議員は、小池知事の元側近が知事のカイロ大卒の学歴に疑義を呈したことを取り上げ「このような疑惑がくすぶるのは、知事自身が完全に払拭する最も有効な手だてを取らないからだ」などと迫った。8年前の小池知事就任時の公約「7つのゼロ」についても「介護離職ゼロ、残業ゼロといった公約に対して熱意が全く感じられない」と批判した。
 小池知事は「東京の未来を切り開く政策を練り上げ、いかに実行に移すか。これこそが都政のかじ取りを担う者の使命」などと反論。学歴については「大学当局の意思に基づいて公表された」とかわした。外苑問題には自ら答えず、谷崎馨一技監が「都市計画や事業認可について、法令に基づき適切に対応している」とし、これまで通りの受け答えに終始した。

 

争点はヤジの裏の「幹部の指示」の有無…平愛梨の弟・慶翔都議が起こしていた「異例の裁判」の中身

 

 

勝手にやれって感じ。都民ファーストは素人の集まり。就職口くらいにしか考えていない。小池百合子はそこを上手く利用しているだけ。議会が幼稚になっていく…この様な組織が議会に存在し続ける以上は。理念や政策なんてその時々でクルクル変わる、信頼できない組織がこの頃頻繁に出てくるようになった。民主的議会が危うい状態だ。

 

 

「誰のおかげで今存在していると思ってるんだ!」「だったら、もっといい質問しろよ!」
 

大声で発せられたこのヤジが飛び交ったのは、昨年9月27日の東京都議会本会議場。小池百合子都知事の都政運営の姿勢を問う質問をしていたミライ会議・桐山ひとみ議員に、都民ファーストの会・平慶翔議員が発したものだ。

このヤジを巡って、現在、平都議がミライ会議側を名誉毀損で訴える裁判が進行していることが本誌の取材で明らかになった。平都議といえば、サッカー元日本代表の長友佑都の妻でタレントの平愛梨の弟としても知られる。’17年に都民ファーストの会から初出馬し、初当選。’21年の選挙でも再選を果たし、現在2期目を務めている。先の選挙の際は、義兄の長友氏が応援に駆け付けたことでも話題になった。

ヤジを発した平議員が提訴するという、異例とも思える形の裁判だが、一体何が起きているのか。

本誌が入手した訴状によると、平都議がミライ会議の米川大二郎都議と政治団体ミライ会議代表の木村基成氏を昨年10月20日に東京地裁に提訴している。内容は「名誉毀損に基づく損害賠償等請求事件」(請求金額300万円)となっている。内情に詳しい都政関係者が明かす。

「ミライ会議とは、小池百合子知事の改革路線に疑問を抱いた元都民ファーストの会都議が中心となって設立された会派です。事の発端は、このミライ会議がX(旧ツイッター)に平都議のヤジの実態を投稿したことです。具体的なヤジの内容に加え、桐山都議が質問を始める前に平都議から『一般質問中にヤジを行う。(都民ファーストの会の)幹部の指示だ』と耳打ちされていたことも投稿しました。直後には米川都議、木村代表も自身のXで、この投稿をリポストしています。

これに対して平都議は、幹部からの指示で動くような人間であると印象付けられたこと、またその印象を広く流布されたことで名誉を毀損されたと訴えているんです。平都議側は投稿の削除および謝罪文の掲載などを請求しているようです」

本誌が入手した訴状に関連する書面では、実際に平都議はこのように主張している。
〈党・組織の指示があれば自らの意思にかかわらず卑劣な言動を積極的に行い、あわせて自己の責任回避を行う政治家であるかのような印象が広められ、原告の社会的評価は著しく毀損された〉
たしかに「ヤジが幹部から指示されたものだ」というミライ会議の主張について言及していると思われる内容だ。一方、ミライ会議側もこの騒動に対して厳しい姿勢で臨んでいる。

昨年10月には、ミライ会議から都民ファーストの会の幹事長宛に『平慶翔議員による暴言についての抗議書』を提出、X上でも公表している。入手した訴状などの関係書類では、その後も幹部からの指示について「実際にあった」という主張を変えておらず、今後もその点が争点の一つになっていくと思われる。

今回の提訴を、ミライ会議はどう受け止めているのか。裁判の実態について取材を申し込むと、同会の木村代表が応じた。

「提訴されていることは事実ですが、なぜヤジを受けたこちらが訴えられなければならないのか心外です。都議会は一般に公開されており、ヤジ発言の動画は証拠資料として地裁に提出しています。桐山都議が平都議から質問前にそのように言われたことも事実です。しかるべき手続きにて裁判でも証明していく予定です。幹部からの指示が存在するとすれば、このヤジ・暴言は組織的に行われたことになり、特定の個人や会派を攻撃するハラスメントです。その謝罪と、組織的関与についての説明を求めるため投稿しました」

平都議は、提訴した理由などについて見解を求めた本誌の取材に、書面にて以下のように回答している。

「本訴訟は、被告らが私に関する虚偽をSNS上で流布したため名誉毀損として訴えているものです。手続については裁判所の訴訟指揮に従っております。詳細は係争中のためコメントを差し控えさせて頂きます」

異例の裁判の行方はどうなるのか。本訴訟は6月中旬に次回の弁論準備の手続きが行われ、その後、口頭弁論を経て結審する予定だ。