「上智大学は、武力行使によって引き起こされる全ての人権侵害に反対するとともに、即時停戦と、人間の尊厳に基づく当該地域の人々の生活の回復、安全を求める」

 

 

イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区への侵攻が激化する中、ジェノサイド(集団虐殺)に反対するよう上智大学側に訴える学生ら=東京都千代田区で2024年5月30日午後1時29分、北山夏帆撮影

 

 イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区への侵攻が激化する中、東京都千代田区の上智大学で30日、学生や卒業生など約70人によるデモがあった。参加者らは大学当局に対し、イスラエルによるジェノサイド(集団虐殺)に反対するよう訴えた。

 学生主体の団体「sophians for falasteen」は、学生支援を行う学事センターや教授の研究室などがある2号館前に集まり、約40分にわたってスピーチを実施。在学生ら数十人が足を止め、訴えに耳を傾けた。

 同大の曄道(てるみち)佳明学長は28日、「上智大学は、武力行使によって引き起こされる全ての人権侵害に反対するとともに、即時停戦と、人間の尊厳に基づく当該地域の人々の生活の回復、安全を求める」との声明文を発表した。

 しかし、イスラエルのテルアビブ大学と教育機関としての連携を継続する姿勢であることなどから、同団体は、イスラエルの行為をジェノサイドとして明確に非難すること▽ウクライナ人学生へ提供した奨学金と同様の支援をパレスチナ人学生にも提供すること▽平和的な抗議運動に加害を行う学生を適切に処分すること――などを要求している。【北山夏帆】