与野党は27日、衆院政治改革特別委員会の理事会で、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けて与野党が提出した政治資金規正法改正案に関し、28日の理事懇談会で修正協議入りする日程で合意した。27日に特別委で参考人質疑を終え、自民は改正案の週内採決と衆院通過をうかがう。野党は自民、公明両党が調整を始めた与党案を疑問視して対決色を強めており、各党による合意形成は厳しい情勢だ。

 理事会後、野党筆頭理事で立憲民主党の笠浩史氏は記者団に、野党各党で28日午前に要求事項を擦り合わせた上で、午後の修正協議に臨む意向を示した。修正協議では国会議員が連帯責任を負う「連座制」導入のほか、政策活動費、企業・団体献金の禁止などに照準を合わせる方向だ。

 与党筆頭理事で自民の大野敬太郎氏は記者団に、28日の修正協議は野党側の要求を聴くのが中心になるとの見通しを示した。自民、公明両党が調整中の与党案は週半ばに提示するとみられる。

 

 

 

 

「渡航費だけで10億円超とみられる」 国会議員らの外遊に意味はあるのか…「原資は税金」

 
税金を自分の小遣いと間違っているのでは?!💢
 
そしてこんな企みを維新・国民民主党・公明と共に狙っている。怖いわ💢
これだけは全ての主権者が認識しておかなければならないが、今般の能登半島地震はじめ本邦の災害対応が極めて杜撰なのは、憲法に「緊急事態条項」が無いからではなく、自民党政府に被災地復興を実現する能力も意欲も無いから。自民党は現行法で対応可能な災害を「改憲」の口実に利用する最悪の集団。
 
 
 
庶民が海外旅行に行けなくなる一方…
 円安の影響により庶民の足が海外からすっかり遠のいている一方で、岸田文雄総理(66)を含む14閣僚が今年の大型連休期間中に外遊に飛び立った。それらの外交的成果に疑問符が付される上、渡航費だけで総額は10億円超とみられ……。
 

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 一時、1ドル=160円台まで進んだ円相場は政府・日銀の為替介入などによって小康状態を保ち、直近は155円台前後で推移している。それでも1990年以来の円安水準だ。大型連休も国内の観光地が人気で、国外の旅行先には韓国や台湾などの近場が選ばれており、外国は気楽に行ける場所ではなくなった。

 一方で、庶民の金銭感覚とはとことん無縁なのが、国会議員たちだ。

「ゴールデンウイーク(GW)の期間中、衆議院議員のべ34人が『請暇(せいか)』(休暇の願い出)の届けを出しています。特に、岸田内閣では14閣僚がGWを外遊先で過ごしました」(政治部デスク)

 無論、筆頭は岸田総理である。衆院3補選で全敗した直後の今月1日、東京・羽田空港から政府専用機でフランスのパリ・オルリー空港に向けて出立し、

「マクロン大統領やアタル首相と意見交換したほか、経済協力開発機構(OECD)本部で開かれたOECD閣僚理事会開会式に参加しました」(同)

 2日(現地時間)には約10時間かけて大西洋を横断。ブラジルの首都・ブラジリアで3日(現地時間)、ルーラ大統領と会談を行うと、その日のうちにパラグアイの首都・アスンシオンに移動し、同国のペニャ大統領とも対面。4日(現地時間)、帰国の途に就いたのである。

「『ドラゴンボール』で大統領らの歓心を買おうと」
 総理が6日(日本時間)に羽田空港に戻るまでの総移動距離は地球約1周分にも及んだのだが、

「先月の訪米時に比べても、その外交的成果はかなり見劣りします」

 とは前出のデスク。

「先月、総理は米国・上下両院合同会議で演説を行ったのですが、その内容は現地でも話題となりました。ですが今回、総理がマクロン大統領と会談したことを報じた現地メディアはほとんどなかった。今月5日から7日まで国賓としてフランスを訪問した中国の習近平国家主席とは、扱いに雲泥の差が生まれ、総理の訪仏はかすんでしまいました」(同)

 遠路はるばる、約15時間かけて赴いた彼の地で、岸田総理は存在感をまったくといっていいほど発揮できなかったというのだ。

 ただ一つ、現地で取り上げられたのは、岸田総理がマクロン大統領に「ドラゴンボール」のキャラクターがデザインされた江戸切子のグラスを、アタル首相に同キャラがあしらわれたこけしをプレゼントしたことくらい。

「日本の漫画・アニメはフランス人に大人気で、マクロン大統領もその例に漏れない。『ドラゴンボール』の作者の鳥山明氏が今年3月に死去した際、マクロン大統領はSNSに追悼メッセージを投稿しています。外交上の手土産がない総理は、『ドラゴンボール』で大統領らの歓心を買おうとしたのです」(同)
 
南米訪問は成果なし? 
 だがその肝心の贈り物に関しても、水面下ではケチがついていた。

「日本政府は事前に江戸切子とこけしの両方とも、その画像を報道素材としてメディアに公開する予定でした。ところが、配布されたのはこけしの画像のみ。理由は“NGが出た”から。江戸切子の製造・販売側が岸田総理の意図を見透かし、『ドラゴンボール』の政治利用を嫌がったと聞いています」(同)

 頼みの綱であった人気漫画を使ったアピールも、中途半端な形で終わってしまったというのである。

 では、南米訪問はどうだったか。特にブラジルは南米最大の経済大国である一方、「左派のルーラ大統領は米国と中国をはかりにかけている」(同)といわれる。同国を自由主義陣営に引き留めておくことは、日本の経済安全保障上も重要だ。

 だが、先のデスクは、

「日本はブラジルにアピールできるポイントがなかった。お題目のように“法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化”を唱えても、先方に響くわけがありません。共同記者発表はルーラ大統領の独演会となり、“(ブラジルの)牛肉をぜひ輸入していただきたい。首相も口にすれば、もう日本に帰りたくなくなる”などと、自国の売り込みばかりに終始したのです」

 岸田総理には中国の動向を見据えてグローバル・サウスとの連携を強めたいとの意図があったとみられるが、その考えを共有できたとは到底いえまい。

「歓迎の意を読み取ることはできない」
 前駐豪大使で『日本外交の劣化 再生への道』(文藝春秋)を上梓したばかりの山上信吾氏は総理のGW外遊について、

「行かないよりは、行った方がよかった」

 と語りながら、以下のように苦言を呈する。

「OECD閣僚理事会が開催されたフランスはともかく、なぜ、ブラジルの訪問も5月の大型連休中になってしまったのか。日本は昨年のG7の議長国であったし、かつ昨年と今年は国連安全保障理事会の非常任理事国であるわけです。国際社会での責任を果たし、両国の関係を強化するためには、本来なら、ブラジルがG20の議長国となった年明けにも足を運ぶべきでした」

 続けて、

「裏金問題もあり、総理の国内での政治基盤は弱っています。当然、そのことは駐日大使館を通じて諸外国の首脳陣にも伝わっている。フランスのマクロン大統領やブラジルのルーラ大統領が総理と一緒に写った写真を見てみてください。総理は大きく笑っていますが、マクロン大統領もルーラ大統領もそんなに笑みは浮かべておらず、歓迎の意を読み取ることはできません」

 悲しいかな、相手国には望まれぬ外遊だったのではないかというのである。
 
「渡航費だけでも、総額で10億円を優に超すとみられている」
 しかし、それは日本国民にも同じことだ。なにしろ、

「総理を含む外遊した閣僚全員が渡航費や宿泊費を税金で賄っている。渡航費だけでも、総額で10億円を優に超すものとみられています」(前出・デスク)

 実際、岸田総理は本誌(「週刊新潮」)の取材に書面で、

〈費用については公費で支弁しています〉

 と回答。ほかの閣僚も費用の元手については「公費」としつつ、外遊の目的については各々、

〈OECD閣僚理事会出席、政府要人との会談、欧州の先端技術・スタートアップ関連施設の視察等の公務を行った〉(新藤経済再生担当相)

〈博覧会国際事務局長との会談等の公務を行った〉(自見国際博覧会担当相)

〈国際的なデータガバナンスに関する議論を深め、日本の国際的なデジタル分野での貢献並びに影響力の向上を図る〉(河野デジタル相)

〈日米豪比・日米豪・日米防衛相会談等を開催するため〉(木原防衛相)

 などと述べ、その意義を強調する。

 だがこの点、政治アナリストの伊藤惇夫氏は、

「外遊する際に、政治家はそれなりの理由を後からつけるものです。閣僚が外国に行って成果を上げた例は、71年、通産大臣だった田中角栄が日米繊維交渉で問題を処理したことくらいしか思い付きません」

 と手厳しい。
 
 

「朝食のオムレツは固め」 外遊先でVIP待遇を受ける飯島勲内閣官房参与の「トリセツ」とは

 
 
「“特別待遇”を受けている人物が」
 円安の影響により庶民の足が海外からすっかり遠のいている一方で、岸田文雄総理(66)を含む14閣僚が今年の大型連休期間中に外遊に飛び立った。それらの外交的成果に疑問符が付される中、総理の外遊にはかねてより、“さる人物”の扱いも問題になっている。
 
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 外交的成果に疑念の目が向けられる岸田内閣の外遊。その外遊に際して、かねて問題視されている人物がいる。小泉純一郎元総理(82)の秘書官を務めたことで知られる、飯島勲内閣官房参与(78)である。

 政治部デスクが言う。

「飯島氏は、第2次安倍政権で参与に任命されて以来、安倍・菅・岸田と3代の総理に仕えてきました。安倍元総理時代は独自のチャンネルを使い、北朝鮮の拉致問題に取り組んでいたようですが、近年は官邸の中でも浮いている。慣例で、今も必ず総理の外遊先に同行するのですが、何のために同行しているのかと政権内部からも訝(いぶか)る声が上がっています」

「官邸の主」と化した氏の扱いは実に厄介なようで、

「総理の外遊でも、飯島氏は総理秘書官など他の随行員とは異なり、“特別待遇”を受けています。例えば現地大使館のリエゾン(連絡役)とは別に東京から飯島氏のためだけに、外務省の職員が同行します」

 そう声を潜めて明かすのはさる官邸関係者だ。

「外務省には外遊先の飯島氏の扱いに関して、いくつか申し送り事項があります。いわば、飯島氏の“トリセツ”です」(同)

「朝食のオムレツは固め」「アメリカンコーヒーはミルク入りを好む」
 それは、おおむね以下のようなものである。

〈・飯島氏が公式の食事会に参加する予定がない場合は、大使館が推薦するレストランの予約を行うこと。またその場合は、大使館員が食事に同席するのが望ましい。なお、経費は飯島氏が負担する。

・公式日程がない時間帯に、飯島氏が市街地の視察を希望する場合、車両及び現地の事情に通暁した職員を手配すること。

・事前に喫煙場所を把握しておくこと。

・飯島氏は朝4時には起床する。早朝から喫煙場所へ案内しなければならない場合もあるので注意が必要。

・朝食のオムレツは固め、具材なし、味付けは塩のみ。アメリカンコーヒーはミルク入りを好む。〉

 と、こんな具合で至れり尽くせりなのだ。

 前出の官邸関係者が言う。

「総理は2日(現地時間)、マクロン大統領との公式昼食会に参加していますが、飯島氏は“トリセツ”通りに大使館が用意したパリ市内のレストランで昼食を取っています。またその際に、公用車も使用しています」
 
外務省は飯島氏とは相異なる説明
 しかし、飯島氏当人に話を聞くと、

「(参与の中でも、飯島氏だけ外遊に同行するのは)私は特命担当。参与で官邸に部屋を持っているのは私だけですから。朝は4時前に起きることもありますが、(ホテルの喫煙所を外務省の職員に案内させることは)それはないです。(ホテルの部屋には)ベランダやテラスがついているから、外に出る必要がないじゃない。(2日の公式昼食会の時間は)宿舎で資料を点検していました。どこの国でも100%、個別に食事をすることはありません」

“トリセツ”の内容を否定した上で、

「官邸の中で、フランスのレジオン・ドヌール勲章オフィシエ(最高勲章)と農事功労章を持っているのは私だけ。ブラジルだって、2003年から(ルーラ)大統領をよく知っているし」

 自身の存在価値を力説するのだが、外務省に確認したところ、

〈飯島内閣官房参与は、2日のOECD閣僚理事会における行事に出席した後、同日午後の日仏観光イベントまでの間にパリ市内で昼食を取ったと承知しています。その際、公務から公務への移動であったため、公用車を使用したと承知しています。昼食代は、同参与が私費で支払いを行ったと承知しています〉

 れっきとした公式回答で、飯島氏とは相異なる説明を行うのである。

“トランプと向き合えるのは自分しかいない”と豪語
 政治ジャーナリストの青山和弘氏が言う。

「岸田総理は外務大臣を4年8カ月務めた経験から、外交にはもともと自信があります。先月、訪米時に行った上下両院での演説が好評だったことで、さらに自信を深めているようです。先の補選で全敗したにもかかわらず、周囲には“アメリカの大統領がもしもトランプになっても、彼と向き合えるのは自分しかいない”と語っています」

 だがしかし、あまりの支持率の低さに「もはや、6月の国会会期末の解散も不可能」(前出・デスク)な状態である。総理本人の思いとは裏腹に、相手にしてくれる国も今後は、ますます減っていきそうなのだ。