【パリ時事】スペイン、アイルランド、ノルウェーの欧州3カ国は22日、パレスチナを28日付で国家として承認すると発表した。パレスチナ自治区ガザで続くイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘停止へ圧力をかけるのが狙い。ただ、イスラエルは「黙っていない」と猛反発している。

 

 3カ国は、中東の永続的な平和と安定を実現する唯一の道は、イスラエルとパレスチナの「2国家共存」だと主張。スペインのサンチェス首相は22日の議会で「双方が対等な条件で和平交渉の席に着く必要がある。われわれは諦めない」と述べ、パレスチナの国家承認により、出口の見えない状況に一石を投じる考えを示した。

 一方、イスラエルのカッツ外相はX(旧ツイッター)に「主権と安全を脅かされて黙ってはいない」と投稿。駐スペイン大使と駐アイルランド大使、駐ノルウェー大使の召還を命じた。

 

 

早大でパレスチナ連帯デモ

ジェノサイドに払う学費はない

 
「イスラエルの学術機関とパレスチナでの大量虐殺は明らかにつながっている」
 
 
 「ジェノサイドに払う学費はない」。イスラエルによるパレスチナの占領と侵攻に抗議し、早稲田大学(東京都新宿区)で22日、学生たちがデモをしました。

 早稲田大生たちでつくる「ウォーターメロン・アライアンス」が主催。創設者大隈重信の銅像の前で、パレスチナ旗や、パレスチナの伝統的な白と黒のスカーフ「クーフィーヤ」を身に着けた人たちが「パレスチナ解放」「早稲田大学沈黙するな」とコールし、およそ350人が参加しました。

 ある学生は「イスラエルの学術機関とパレスチナでの大量虐殺は明らかにつながっている」と英語でスピーチ。イスラエルにはキャンパス内に軍事基地を置く大学もあり、大学が占領政策や軍事技術を研究開発していると指摘しました。

 文学部の学生は、イスラエルの占領を後押しする政府や大企業、教育機関に「断固としてノーと言う」と話し、早稲田大学がイスラエルの大学と協定を結んでいることを批判。協定破棄を求める署名を呼びかけました。

 主催者は、オンライン署名のQRコードが印刷されたボードを持ってまわり、学生がスマートフォンで読み込む姿もありました。