ちょっとあり得ない…
鬼畜か検察は。

 

検察がまた死刑を求刑した。検察だって袴田さんが犯人でないことぐらい本当はよく分かってるはずだ。それでも国家の保身のためならここまでする。裁判を伸ばし58年間冤罪地獄にいる袴田さんが亡くなるのを待つ算段。「近代国家」とは名ばかり、とことんまで腐り切った国だ。

 

袴田巖さんに検察が死刑求刑とはあまりにも酷い。捜査機関による証拠捏造で無実の人を死刑に追い込むことは絶対許されない行為。事件発生から58年、死刑確定1980年から40年以上が経過。いつまで苦しめるのか。早く無罪を。

 

袴田事件の極刑にこだわった検察 「メンツ保持」否定する幹部たち

 
きょうの潮流
 
 逮捕された当初から母親にあてた手紙で無実を訴えていました。「僕は犯人ではありません。僕は毎日叫んでいます。ここ静岡の風に乗って、世間の人々の耳に届くことを、ただひたすらに祈って僕は叫ぶ」
 
▼事件の発生・逮捕から58年、死刑確定から44年。袴田巌さんの再審=やり直し裁判が結審しました。検察側は有罪の立証ができないまま、改めて死刑を求刑しました
 
▼でっち上げの証拠に自白の強要。戦前の特高をほうふつさせる取り調べ。救う会が編んだ獄中書簡にこう記されています。「殺しても病気で死んだと報告すればそれまでだと脅し、罵声を浴びせ、こん棒で殴った」(『主よ、いつまでですか』)
 
▼えん罪とされる袴田さんの裁判は一家4人を惨殺した真犯人を取り逃がすとともに、日本の捜査機関のぬぐいがたい過ちを突きつけました。公安がうその報告書をつくり違法逮捕した大川原化工機事件のように、国家による最大の人権侵害であるえん罪はいまだ後を絶ちません
 
▼刑事裁判を長く担当した裁判官は捜査機関が証拠をねつ造するはずがないという先入観はすてるべきだといいます。どうすれば無実の人をできるだけ早く救えるか。再審や死刑制度とともに警察や検察のあり方を変えることは急務です
 
▼つれそい、闘ってきた姉の袴田ひで子さんは「大変、長かった」と。再審開始を決定した村山浩昭元裁判長は「こういうことはあってはならない」としてこう訴えます。救済されるべきものは救済されないとおかしい。
 

 

 

 
 
 検察が選択した求刑は、56年前の確定審と同じ「死刑」だった。1966年6月に静岡県清水市(現静岡市)で一家4人を殺害したとして、強盗殺人などの罪で死刑が確定した袴田巌さん(88)の再審公判。無罪が言い渡される公算が大きい中で、検察側はなぜ有罪主張にこだわり、極刑を求めたのか。

 事件では2014年に静岡地裁が再審開始決定を出し、その後に東京高裁が決定を取り消したものの、最高裁が審理を差し戻し、東京高裁も23年3月に再審開始を認めるという異例の経緯をたどっている。

 検察側が有罪立証にこだわるのは「メンツのためだ」との批判があるが、ある検察幹部は「虚心坦懐(たんかい)に証拠を見た結果だ。メンツのためであるわけがない」と語った。
 
 検察側は再審公判で、袴田さんが事件を起こしたと主張する理由を次々に列挙した。
 
 袴田さんの実家から「5点の衣類」の一つであるズボンと生地が一致する布端が見つかった▽袴田さんの左手中指にあった傷は事件時に負ったと考えられる▽「5点の衣類」の一つであるシャツの右袖に付いた血痕は、袴田さんと同じ血液型だった――といった具合だ。

 別の検察幹部は「これだけの証拠があるということをしっかり提示した」と説明する。

 最大の争点である5点の衣類に付いた血痕の赤みに関する弁護側の主張に対する反論に終始せず、防戦一方にならないように腐心した様子が見て取れる。

 事件では4人が殺害されており、有罪主張を維持するのであれば死刑求刑は既定路線だった。

 ただし、再審開始を認めた23年の高裁決定は、検察側が今回挙げている有罪主張の理由の多くを検討した上で、「袴田さんを犯人と推認させるものではない」と退けている。このため、再審公判での有罪は難しいとみる検察関係者は少なくない。【北村秀徳、岩本桜】
 
 

姿なき被告に極刑求める 姉は動じず、検事見つめ

 
 
「死刑を求刑します」。被告不在の法廷に、検事の声が響いた。1966年の事件で死刑が確定した袴田巌さん(88)の22日の再審公判で、検察側は半世紀以上前に開かれた確定前の一審と同様、極刑が相当と主張。長期収容による拘禁反応が残る袴田さんに代わって出廷した姉ひで子さん(91)は、動じた様子を見せず、静かに検事を見つめていた。

 静岡地裁では26席の傍聴券を求め、支援者ら224人が列を作り、法廷の傍聴席は満席に。

 「強固な殺意」「極めて冷酷で残忍」。論告を担当した男性検事は早口で非難の言葉を重ね、声色を変えず「死刑を」と求めた。傍聴席から「おかしいでしょ」と女性の鋭い声が上がった。