バレた維新・馬場代表の「裏切りと屁理屈」第2自民のヤバい本性。器が小さい大阪オヤジに国民怒りの審判下すか

 
維新は野党との共闘に舵を切る…。あり得ないでしょう。「核保有」まで打ち出す「戦争する国」作りに邁進知る維新が野党と共闘なんて…。曖昧な姿勢で維新に臨んではいけない。
 
 
維新・馬場伸幸代表の信じられない記者会見
4月の衆院3補選で立憲民主党が全勝したため、さっそく国会で変更されたことがある。
 
25人からなる衆院政治倫理審査会(政倫審)の委員構成だ。立憲が1人増え、自民が1人減った。これで野党(立憲、日本維新の会、共産党)が9人。まとまって審査の申し立てをするのに必要な委員数(3分の1)を満たした。

そこで、これら野党3党は今月8日、安倍派と二階派の現職の衆院議員44人の審査を求め、政倫審の田中和徳会長(自民)に申立書を提出した。

2~3月に開かれた政倫審に出て弁明したのは自ら申し出た6人のみで、真相解明にはほど遠い説明内容だったが、自民、公明両党はそれで打ち止めにしようとしていた。野党3党の申し立てにはそんな魂胆を打ち砕く強い意思があると思われた。
 
ところが、維新の馬場伸幸代表が意外なことを言い出した。5月9日の記者会見。

「立法府でいろんなスキャンダルが起こったときに、事実関係を徹底的に究明することは非常に疑問視をしてきたし、限界もあるのではないか。政倫審をまたやって延々と44人の議員を呼んで、毎回毎回同じ話を聞いて、納得される国民はいらっしゃらない」

申し立てをしておきながら政倫審に否定的なのだ。

たしかに、政倫審でウソをついても罰せられないので弁明者は本当のことを言わない。限界があるのは間違いない。だからといって、野党側がいっさい追及をやめてしまったら、岸田首相と自民党の思うつぼだ。

国民の声を裏切り、自民党に擦り寄る馬場維新代表
岸田首相は政治資金規正法の改正を今国会で成立させることをもって裏金問題の収束をはかろうともくろんでいる。しかし、その改正内容たるや、ひどく空疎なものになりそうだ。

使途不明を許容される政策活動費名目の支出をやめ、裏金の温床である政治資金パーティーを開けなくし、さらには問題の根幹である企業・団体からの献金を禁止する。そこまで改正するなら、金権腐敗防止の実効性も生まれるだろうが、自民党はせいぜい政策活動費の限定的な使途公開ていどでお茶を濁そうとしている。

例によって、改革ポーズで乗り切るハラなのだ。

考えてみれば、カネをエネルギーのもととして食み、長きにわたって政権を握ってきた自民党が、やすやすと法に埋め込まれた“旨み”を手放すはずがない。

裏金事件の真相を突きとめず、責任をとる者はなく、法改正も中途半端となれば、政治資金をめぐる腐敗の根源ははびこり続ける。

だからこそ、せめて国会での問題追及を継続してゆく必要があるのだが、その意義さえ否定する馬場代表は自民党のシナリオに乗ろうとしているとしか思えない。

政治資金規正法の改正についても、いかに立憲が反対しようと、維新は適当なところで自民党と妥協する可能性が高い。

維新が歩み寄れば、自民は「議論は尽くした」なる常套句を繰り出し、それに呼応するように馬場代表は「反対するだけの古い政治」だと立憲を批判するのだろう。

屁理屈で野党分断をはかる馬場代表の小物ぶり
4月の衆院補選の結果でわかるように、自民党への不信が渦巻く今の政治状況において、野党は、互いに争うことをやめ、賢く立ち回りさえすれば、有利な状況をつくることができる。

早い話、自民党と野党候補が一騎打ちになる構図にすればいいのだ。

だが、馬場代表はむしろ野党分断をはかっているかのような言動を繰り返している。立憲に代わって野党第1党になることをなにより優先し、「叩き潰す必要がある」と立憲への対決姿勢を示してきた。

衆院補選ではそれが裏目に出た。長崎3区で維新の候補がダブルスコアの大差で立憲の候補に敗れ、東京15区でも当選した立憲候補に遠く及ばぬ獲得票数で3位に沈んだ。

「第2自民党」でいいと馬場代表が公言し、政権批判より立憲叩きに熱心な印象を世間にふりまき続けてきたのだから、自民党の道連れになって苦杯をなめるのも致し方ない。

改革政党を標榜する維新は昨年4月の統一地方選・衆参補選での大勝利をピークに、徐々に党勢が弱まってきている。莫大な税金の無駄遣いが指摘され、建設工事の遅れで予定通りの開催すら危ぶまれる大阪・関西万博のせいだけではない。馬場代表の自民党寄りの地金が出すぎて、維新のめざす政権ビジョンがはっきりしなくなっている。

番頭役として党の実務を担ってきた馬場氏は、創業者の橋下氏のような“花形役者”でも、松井一郎氏のような“親分肌”でもない、いわば典型的な“脇役”である。

“創業者”たちが全国政党をも狙える位置にまで維新を育てたところで政界を去ったため、馬場氏が代表となり「総理大臣をめざす」と言わざるを得なくなった。

馬場代表がその気になっていきり立つほど、政治家としての器の小ささが目立ってくるという矛盾が、今の維新にはある。
 
「僕ら、なんか悪いことしたんですか?」
馬場氏は自民党の堺市議だったころ、党大阪府連青年局の活動を通じ、自民党府議、松井一郎氏と親交を深めた。
 
しかし、2009年9月の堺市長選で二人は対立関係となる。

現職の木原敬介市長を選対の責任者として支える馬場氏に対し、自民党を飛び出していた松井氏は当時の橋下知事とともに対抗馬の竹山修身氏を担いで支援した。

2008年2月に府知事になった橋下氏の人気は高く、堺市長選の応援演説には多くの人々が集まった。
 
選挙戦最終日。堺東駅前での木原陣営の演説が終了した後、同じ場所で竹山陣営が演説を行い、橋下氏がボルテージをあげて弁舌をふるうと、聴衆で膨れ上がった会場は熱気に包まれた。

演説が終わり、帰ろうとしたとき、近くのバス停に座っていた馬場氏が鬼の形相で松井氏に近寄ってきた。

「僕ら、なんか悪いことしたんですか?」

「悪いことって・・・僕らは堺のために市長を代えようとしただけや」

「なんでここまでやられなあきまへんの?」

「ここまでって、やってるうちにこうなったんや。だから最初に馬場ちゃんに、やったらって声かけたやんか」

「あんなときに声かけられてもやるわけありません!」

馬場さんは本気で怒っていた。まあ、怒って当然だろう。この堺市長選挙は馬場さんとのあいだに、しばらくしこりを残すことになった。

(松井一郎著「政治家の喧嘩力」より)

松井氏は木原市長の対抗馬としてまず馬場氏に出馬を打診した。馬場氏はそれを断った。当時すでにベテラン市議として議会のまとめ役の立場にあったため、自民党に反旗を翻してまで堺市の政治を変えたいという気にはならなかったのだろう。

だがその後、松井氏の粘り強い説得により、馬場氏は「大阪維新の会」の立ち上げに加わった。

ただ、想像するに、それはあくまで松井氏との人間関係に基づく決断だった。「あかんかったら政治家辞めてコックに戻ります」(同)と自分を納得させ、慣れ親しんだ自民党への断ちがたい愛着を抱いたままの離党だった。
 
自民は敵か味方か?軌道修正を迫られる馬場代表
松井氏が政界を引退し、2022年8月の代表選挙で日本維新の会のトップとなった馬場氏は同年秋の臨時国会で立憲と“共闘”し、統一教会問題などで手を組んで岸田政権を追い込む姿勢を示した。
 
安倍・菅政権に対しては「ゆ党」とか「補完勢力」といわれた維新が、岸田政権には対決姿勢を鮮明にしたと思われた。

ところが、2023年4月、立憲の小西洋之参院議員が憲法審査会の毎週開催を「サルがやること」と批判したことに対し、改正議論を進めたい馬場代表が反発し、これがもとで、両党の関係は一気に悪化した。

それ以降、「立憲は政党の体をなしていない」「古い政治をひたすら走っている」などと立憲を罵倒する発言が馬場代表の口から飛び出した。
 
こうした経緯と姿勢が、維新の立ち位置についてのわかりにくさを招いたことは否めない。

たとえば、維新にとって自民は倒すべき敵なのか、それとも連立政権を組むこともあり得る相手なのかといったことについての不透明感がより強まった。

最近の世論調査によると、次の衆院議員選挙で「立憲民主党などによる政権交代」をのぞむ人が「自公政権の継続」をはるかに上回っている。

もちろん、自公政権に愛想をつかした人々が次善の策として選択しているのであって、立憲を中心とした野党勢力に信頼感を抱いているわけではないだろうが、とにもかくにも非自民の政権を望む民意は想像以上に高まっている。馬場氏の反立憲路線がそこから大きく外れているために自ら苦境を招いていることは確かだ。

今回の衆院補選に擁立した候補者の落選が判明した後、馬場代表は記者団に「わが党の実力のままの結果だ。まだまだ関西以外で小選挙区で勝つのは非常に厳しい状況だ」と神妙に見解を述べた。

立憲を押しのけて野党第1党にのし上がろうとしていた馬場氏は軌道修正を余儀なくされている。

それでも「自民党の補完勢力」を志向する馬場氏
橋下徹氏は4月29日放送の関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」でこう語った。
 
「今回の補選って、予備選みたいなものなんですよ。維新と立憲がガチンコで戦った。維新は、次回の総選挙、特に東京の15区では候補者を出してはいけないと思う。今回立憲とやって負けたところは、維新は候補者を出してはいけない」

橋下氏は明確に、野党の候補を一本化する必要性を強調する。野党間で話し合って候補者調整をするのではなく、“予備選”で決めるべきというのがかねてからの持論だ。次期衆院選からみれば今回の補選はまさに予備選であり、その結果に従って候補者を一本化すべしと言う。

過去二度の政権交代で中心的役割を果たした立憲の小沢一郎氏は、橋下氏の予備選論にも賛同している。今年1月1日に私邸で開いた新年会において、野党の結束に「私情は禁物」と、次のように語った。
 
「私は常に、政治に私情をまじえてはならないと言ってきた。(立憲には)維新が嫌いとか自分の選挙にとってどうとか色々あると思うし、維新の方も立憲と一緒にやりたくないという気持ちを持っている人も大勢いると思うが、そんなことを言っていたのでは、いつまでも自民党のおごり高ぶった腐敗政治を許していくことになる」

橋下氏や小沢氏は、野党勢力が統一候補を出さなければ政権交代は実現できないという自明の理を前提にしているのだが、馬場代表は自民党と二大政党を形成し単独で政権奪取をめざすかのごとく現実離れした言説を吐いてきた。

衆院補選の結果で目覚めたのかと思ったら、立憲批判は相も変わらずで、政権交代への意気込みが全く感じられない。

あくまで自民党の補完勢力として野党を分断し、自公政権を継続させたうえで連立入りしようとしているのではないかと疑ってしまうほどである。

バレてしまった「第2自民党」としての本性
4月の衆院補選では、候補者と自民党との距離感が有権者の判断のモノサシとなる傾向があった。
 
馬場代表が野党と称しながら、他の野党をこきおろし、「第2自民党」の姿勢をとり続けるとしたら、選挙における維新の苦戦は続き、関西ローカルの政党として命脈を保つのがやっとかもしれない。

むろん、私情とか過去のいきさつ、わだかまりを捨て、他の野党との連携に舵を切るなら早い方がいいに決まっている。
 
 

日本維新の会に内紛勃発!東京15区補選「違法スレスレ運動」指摘に音喜多議員の反論は…

 
尋常な組織でないと言う事は確か。
 
 
足立康史議員に処分を求める上申書
 4月に行われた衆議院3補選では立憲民主党が全勝。「立憲を倒し野党第一党になる」ことを目標に掲げる日本維新の会は東京15区と長崎3区で候補者を立てたが惨敗に終わった。

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 この2つの選挙区は自民党が候補者を擁立せずに不戦敗となったことから事実上の「野党第一党」を決める上での前哨戦と見られていたが、結果はあまりにも明白であった。

 その後の各社世論調査での政党支持率でも大きく水を開けられ、少なくとも関西以外では「与党VS立憲」の構図が基本となりつつある。

 いいところのない維新だが、ここへきて「内輪揉め」まで勃発している。

 「足立康史議員の発言に対し厳格な対処を求める上申書」

 こう題された文書は2024年4月19日付で、宛先は党の馬場伸幸代表と藤田文武幹事長となっている。送り主は東京維新の会代表の柳ヶ瀬裕文参院議員である。

 柳ヶ瀬氏が問題としている足立氏の問題とは以下の2点だ。

 1. 不特定多数の有権者が閲覧するSNS投稿において、東京15区での機関紙配布について当該配布がさも違法であるかのような個人的見解を述べた

 2. 動画配信において、1時間にもわたり、機関紙配布は通常の範囲ではないなど持論を展開し、公の手続きによらず党の判断を一方的に否定した。そのうえ、この点についても「党に言っても一向に交通整理がされないので、最終手段としてスペースで自身の考え方を出した」等と、党の統制を無視することを正当化する発言を繰り返した

 これが「足立議員の手前勝手な理屈によって公に党の名誉を害するものであった」と断じているのだ。

 そして、「足立議員の一挙手一投足は、金澤ゆい候補の当落にも著しく不利な影響を与え、組織人たる党所属議員としての資質を根本から疑わせるものであり、断じて許されるべきではない」として党紀規則に基づき足立氏への処分を要求しているのである。

音喜多議員が主張するマニアックな手法
 ところで、この「機関紙配布」とはどのようなものだったのか。

 公職選挙法では、選挙期間中に配布できるものは選挙管理委員会から配られる証紙を貼ったビラのみと規定している。

 そんな中、維新の会は証紙の貼っていない政党機関誌を選挙区内で配布。裏面には補選候補者の写真やプロフィールなどが記載されている見開き4ページの文書である。これにネット上で「選挙違反ではないか」と疑問の声が上がった。

 こうした声に対して「事実誤認に基づくネガキャンをされているので、反論する」として日本維新の会の音喜多駿政調会長が反応した。

 音喜多氏は「選挙期間中、証紙が貼ってある「法定ビラ」以外にも配れるチラシがあるというマニアックな話」と題して以下のように主張した。

 「選挙期間中は、証紙の貼ってある法定ビラの他にも、政党・政治団体の『機関紙』を配布することができると、公職選挙法第201条15に規定されています。 ただし、『これは政党の機関紙です! 』と強弁すればなんでも自由に配れるわけではなく、『告示の日前6ヶ月間において平常おこなわれていた方法』で行わなければなりません。 つまり、普段から(少なくとも直近6ヶ月間)政党として継続的に街頭演説やポスティングで政党機関紙を配布していれば、そのやり方を選挙期間中に続けることは問題ないよ、ということですね。

 日本維新の会は常日頃から定例街宣を行って機関誌を配ったり、ポスティングを行っています。 なので、選挙期間中&選挙区内であっても、平時と同じ活動として、機関誌を配布することは違法には当たりません(総務省・選管に確認済)」

 音喜多氏はしたり顔でこのような主張を展開したが、これは身内ですら納得できるものではなかった。いち早くX上で反応したのが足立康史衆院議員だ。

 「今回のビラが合法かどうかのポイントは、【直近六月間において平常行われていた方法で頒布しているかどうか】に尽きます。 音喜多さんのポストによると、大丈夫だ、ということですが、それが大丈夫かどうかは、直近六月間において平常行っていた者(15区支部関係者)にしか分かりませんので、正に、当事者の責任となります」

 この投稿に対して、柳ヶ瀬氏は「金澤ゆい候補の当落に著しく不利な影響を与えた」と激怒し、党に対して足立氏の処分を求める上申書を出した。これを受けて馬場代表は足立氏に対して口頭注意を行った。だが、柳ヶ瀬氏はこれでは納得せず、5月7日付で再び足立議員の処分を求める上申書を党本部に提出している。
 
陣営内で響く意外な声
 

 足立氏に見解を尋ねるとこう答えた。

 「過去6ヶ月間、同じスタッフで同じ場所で同じように配布していたというのなら合法だが、そうでなければ違法となってしまう。もし、違法の状態だと、応援に入った秘書さんたちが配布させられると大変なことになる。違法だと思ったらしっかり声を上げるというのは清和会の裏金問題の教訓でもあると思い、ああいう投稿をしました」

 実は、これは足立氏が特段異論を唱えているというわけではない。維新の陣営内でも音喜多氏らの主張に疑念を抱く人は多かった。日本維新の会では所属議員の秘書で作る秘書会から連日20名程度が江東区に派遣されて活動をしていた。だが、秘書陣はこの配布は危険だと認識していたという。そのうちの一人が語る。

 「陣営で政党機関誌を配るという話を聞いて、すぐにこれはまずいと思いました。過去に江東区ではどういう形で配布していたかわからないし、違法かどうかを判断するのはあくまで捜査機関です。あまりにもリスクがある。そのため、秘書会として『もし配るように渡されても絶対に配るな』と通達しました。下手すると我々が違反者として書類送検くらいされかねませんから」

 だが、柳ヶ瀬氏が出した上申書ではこうも書かれている。

 「今回の頒布方法は党本部の決定であり、組織として行なってきたものである」

 この主張には、前出の維新秘書も呆れた表情でこう指摘する。

 「これが『党本部からの指示』となると、責任は党本部にいく。党の代表は馬場さんだけでなく吉村知事も共同代表です。極端な話、吉村代表がこの件で警察から聴取を受ける、ということだって可能性としてはあり得るわけです。それなのに、そういう危険なことをやっているという認識が彼らにはない。救いようがないです」

音喜多駿「上申書は東京維新の総意」
 実際、音喜多氏はまずいと思ったのか、指摘を受けてから配布をやめている。さらに、関係者との連絡で使っていたLINEグループにしていた『機関誌を配っても大丈夫』という趣旨の投稿をこっそり削除していたという。

 だが、音喜多議員を直撃すると強気にこう答えた。

 「(上申書は)東京維新の会の役員会の総意です。あれは違法ではないです。違法というなら告発してくれればいい。江東区でも選挙の前から(機関誌は)配っていた。その辺はちゃんと考えてやってますから」

 また、柳ヶ瀬議員は、「(上申書の提出は)僕単独の判断ではない。やっぱり(足立議員への処分を)ちゃんとやらないと、ということ。ああいうことをやられたら選対はもたないですよ」と足立氏への不満を露わにした。

 だが、東京維新内には音喜多・柳ヶ瀬両氏への不満も広がっている。維新所属の区議会議員の一人が語る。

 「上申書を出すことはそもそも役員以外は誰も知らないし、一任の取り付けもないです。上申書を出していることを問題視する人もいるくらいで、東京維新の総意なんてことは全くないです」

 今回、補選となったのは言うまでもなく柿沢未途前議員による公職選挙法違反である。公選法に敏感でなければいけない中、「違法」の指摘も出るようなグレーな行為を「党本部の指示で」行なったとなれば、少なくとも道義的な問題はあるといえるだろう。

 最後に、維新の別の関係者はこう嘆いた。

 「そもそも、もしもこれが違法にならなかったとしても、じゃあこれを配って何票増えるんだっていう話です。違法にならなくてもこうしてネットでは叩かれたり、悪いことをしているかのようなイメージができてしまう。そうしたマイナス面や選挙違反となるリスクに対して得るものが少なすぎる。

 それを考えられない東京維新の幹部はあり得ないと思う。そもそも法定ビラ以外は違法というのが原則なのに、『こうすれば合法的に配れる』という発想をすること自体おかしい。そんな調子だから、今回の惨敗も当然の末路と言えます」

 大阪では最強となっている維新だが、全国政党として飛躍しなければ野党第一党など望むべくもない。そのためには東京で支持を広げないといけないが、東京維新がこのようなありさまでは道のりは厳しいだろう。

小川 匡則(週刊現代記者)