“裏金”政倫審44人が審査対象に 早くも出席に“否定的”な声 自民党内「けじめはもう終わってますから」

 
「もう終わってますから」? まだ始まってもいないでしょうに。徹底的な追及あるのみ。それでも何を言ってもわからないというのなら、選挙で審判を下しましょう。
 
 
自民党の派閥の裏金事件を受け、衆議院の政治倫理審査会は安倍派の議員ら44人の審査を行うことを決めました。ただ、強制力はなく早くも出席に否定的な声があがっています。

再び、弁明の機会は訪れるのでしょうか。

田中和徳 政倫審査会長
「起立総員、よって各件を審査することに決しました」

これまで安倍派の松野前官房長官ら6人が弁明してきた衆議院の政治倫理審査会。

きょう、これまで出席していない安倍派の萩生田前政調会長や二階派の二階元幹事長など44人の審査を行うことを全会一致で決定しました。新たな証言は得られるのか。
 
以前、“要請があれば積極的に対応する”と話していた安倍派幹部は…

自民党・安倍派 最高顧問 衛藤征士郎 衆院議員
「私はけじめは終わっているんじゃないかと思っていますけどね」

発言を一転、一体何があったのでしょうか。

派閥の裏金事件を受け、新たに衆議院での審査が決まった44人の議員。そのうちの一人、安倍派の最高顧問を務めた衛藤元防衛庁長官は3か月前…

衛藤征士郎 衆院議員(今年2月)
「求められれば、政倫審に全員出席することがいいんじゃないですか、そりゃ当然」

政倫審について「真相解明と事実を説明する最高の場」だと強調し、申し立てがあれば出席する意向を示していました。ただ、ある自民党関係者は…

自民党関係者
「衛藤さんはただのアピールで本気じゃないよ」

正式に審査対象に決まるなか、あらためて尋ねてみると…

衛藤征士郎 衆院議員
「党としてのけじめはもう終わってますから。こういうようなこと(政倫審)に対する対応ということについては、私はけじめが終わっているんじゃないかと思っていますけどね」

“他の議員と連携し対応したい”と話し、政倫審への出席には否定的な考えを示しました。
 
衛藤征士郎 衆院議員
「(Q.44人全員の総意がまとまらなければ、衛藤さん自身が1人で出ることはないと)そういうことをしてはならんと思っています、私は。私だけが飛び出していって、私だけがやるぞーって出ていってね、そういうことはしません。はっきり言って。以上!!」

こうした状況に野党は…

立憲民主党 寺田学 衆院議員
「『説明せよ』『不十分である』という国民の声に対して、私は44名全員がしっかり向き合って弁明し、説明責任を果たして頂くことを強く望みたい」

さらに参議院でも、審査対象の自民党議員29人全員が出席しない意向を明らかにしています。これには自民党内からも苦言が。

自民党 石井準一 参院国対委員長
「残念であるというふうに思います。これからも野党の厳しい追及等が行われるやに思われます」

裏金事件の真相解明に向けた本気度が問われています。