杉田水脈氏「『民族衣装のコスプレおばさん』なんて投稿していない」 は誤り 自身が国会で認め、記録も存在【ファクトチェック】

 
いくら足掻いても改竄捏造したくてもちゃんと証拠が残っている。国会議員として残りたいがのために、復古主義者の援護がどうしても必要な杉田水脈は幼稚な人間蹂躙発言を続けている。潔く政治の世界から去るべきである。自民党にだって大きな影響を受けていることを知るべきで、杉田は次回支援しないと言いきり、自民党離党勧告そして議員辞職を突きつける時だ。
 
 
自民党の杉田水脈衆議院議員が「そもそも『民族衣装のコスプレおばさん』なんて投稿していません」とX(旧Twitter)に投稿しましたが、誤りです。2016年2月に投稿した記録がアーカイブで残っており、2022年11月の参議院予算委員会で杉田氏自身も認めています。
 
 
検証対象
2024年5月2日、自民党の杉田水脈衆議院議員がX(旧Twitter)で、「杉田水脈議員の在日コリアン投稿 人権侵犯と認定 大阪法務局」というNHKの記事(2023年10月)を否定した。

杉田氏は、NHK記事を引用した別アカウントに返信する形で「残念ながらこのNHKの記事、事実とは程遠いです。そもそも『民族衣装のコスプレおばさん』なんて投稿していませんし」などと主張している。

2024年5月7日時点で、杉田氏のポストは180万回以上の視聴と3600回のリポストがあり、引用元のコメントにも37万回以上の閲覧がある。

検証過程
日本ファクトチェックセンター(JFC)は、杉田氏が「民族衣装のコスプレおばさん」と投稿したかどうかを調べた。

「大阪法務局が杉田氏を人権侵犯と認定」と各社が報道
杉田氏が指摘しているのは、NHKが2023年10月19日に配信した「杉田水脈議員の在日コリアン投稿 人権侵犯と認定 大阪法務局」という記事だ。

記事は「自民党の杉田水脈衆議院議員が、7年前に自身のブログなどで大阪府の在日コリアンの女性3人について『民族衣装のコスプレおばさん』などと投稿したことをめぐり、大阪法務局が人権侵犯と認定したことが分かりました」と報じている。当時、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、産経新聞なども同様に報じた。

松野官房長官(当時)は当時、会見で「個々の議員の活動などに関して政府の立場で申し上げるのは差し控える。そのうえで、一般論として言えば、特定の民族や国籍の人々を排斥する趣旨の不当な差別的言動は、いかなる社会においても許されないものと考える」と述べた。首相官邸のウェブサイトで公開されている(2023年10月19日午前 内閣官房長官記者会見15分15秒から17分40秒頃まで)。

杉田氏ブログのアーカイブが存在
杉田氏のブログから問題となった投稿は削除されているが、アーカイブで確認できる。2016年2月17日【日本国の恥晒し】から始まる以下の投稿だ。

「ハッキリ言って“小汚い”」や「国連の会議室では小汚い格好に加え、チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」などと書かれている。

参議院予算委員会で杉田氏は発言を認めた
2022年11月30日の参議院予算委員会の会議録によると、当時、総務大臣政務官だった杉田氏は同委員会で、立憲民主党の塩村あやか委員から「会議室では小汚い格好に加え、チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場」などとブログを書き、ツイッターで拡散したことは事実か、と問われると、「事実ではございます」と認めている。以下の部分だ。

「大臣政務官 (杉田水脈君)はい、事実ではございます。ただ、このときは私はまだ国会議員ではなく、一般人でございました。そして、先ほど委員が読み上げなかった部分にですね、約、こういった方が百人ぐらいいらっしゃいました。この百人ぐらいの方々がずらっと私の周りを取り囲んで、至近距離で罵声を浴びせたわけです。ですので、当時一般人だった私がこのような感想を持つのは仕方がなかったことだというふうに思っております。が、現在は総務大臣政務官としてしっかりと職責を果たしてまいりたいというふうに思っております。以上でございます。」

判定
「杉田水脈氏『民族衣装のコスプレおばさん』なんて投稿していませんし」 は誤り。杉田氏の2016年2月のブログへの投稿は、現在、削除されているもののアーカイブに記録が残っている。また、杉田氏自身も国会で投稿を認めている。

検証:リサーチチーム
編集:宮本聖二、藤森かもめ、古田大輔

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