「彼女は恩義や仁義から最も遠い人……」長年の友人、元部下、ジャーナリスト……小池百合子都知事を深く知る3人による緊急座談会を開催

 
冷酷で権力を握りたい人。最悪だって事!
野党共闘で知事の椅子を取り返すときだ!
 
 
 元都民ファーストの会事務総長で小池百合子都知事の側近だった小島敏郎氏が、彼女の学歴詐称工作を告発した手記が 「文藝春秋」5月号 に掲載されると、世間には瞬く間に波紋が広がった。4月28日投開票の衆院東京15区補選では、小池氏が支援した乙武洋匡候補が落選。7月に行われる都知事選への影響も少なくないと注目されている。
 
 そんな中、「文藝春秋」6月号では、小池氏を深く知る3人に集まってもらい、「 『カイロ大学卒』小池百合子都知事の真贋 」と題する緊急座談会を行った。その3人とは、政治ジャーナリストの田﨑史郎氏、元東京都庁職員の澤章氏、ザ・アール創業者の奥谷禮子氏だ。

普通の人とは次元の異なる感覚の持ち主
〈田﨑 私は小島氏の手記を読んで、非常に信憑性が高いと感じました。政治家と違って官僚は、事実に基づいて正確に記録する訓練を受けている。環境省の幹部だった小島氏は、まさにその典型です。自分の言動と小池さんの言動、さらには記事に出てくる元ジャーナリストのA氏や千代田区長(当時・都議)らの言動が、きちんと整理されていて、「限りなく事実に近いな」と一読して感心しました。

 奥谷 でも、小池さん自身は学歴詐称疑惑について、何も気にしていないと思いますよ。彼女とは、かれこれ40年近くの付き合いで、「親友」ではないけれど、「友人」ではあると思う。彼女の性格や考え方を知っていますが、小池さんはいつも、その場の「ノリ」で、何が「ウケる」かを考えている人。普通の人とは次元の異なる感覚の持ち主ですから、学歴詐称疑惑で騒がれても、「そんなに大変なことなの?」という程度の認識でしょう〉

「あなた1回くらいやりなさいよ!」
 奥谷氏は、エジプト留学から帰国して間もない小池氏を財界人から紹介されて以来、40年近く交流を続けてきた。座談会では奥谷氏が小池氏のことを深く知るがゆえに、厳しい評価を下す場面もあった。

〈奥谷 彼女は恩義や仁義といった言葉から、最も遠い人です。そこを理解しないといけない。

 30年以上、小池さんと財界人を交えた読書会をやっています。オリックス元会長の宮内義彦さんや、トヨタ元社長の奥田碩さんなども参加していらした。食事をしながら課題の本について議論をするのですが、持ち回りで幹事役をやって、会場の手配や支払いをするんです。ところが、彼女は幹事役を一切やろうとしない。さすがに私が「あなた1回くらいやりなさいよ!」と言って、ようやく昨年、初めて幹事をしましたよ。彼女がやらなくても、周囲の男性陣は優しいから何も言わない。普通は「申し訳ない」とか、恩義を感じるものだけど、彼女は平然としているんですね〉
 
 1年間で30人もの都庁職員が退職
 その後、小池氏の政治家としての手腕に話題が及ぶと、奥谷氏は次のように論評した。

〈(小池氏は)人を裏切るし、国家観もないけど、他の女性政治家に比べれば、小池さんの方が相対的によく見える〉

 だが、かつて小池氏に仕えていた澤氏は、そんな奥谷氏の意見に真っ向から反論する。

〈澤 しかし、都庁OBとしては、この先も小池さんが都知事の座にしがみつくことは、最悪の展開だと思っています。現役の職員たちもそれを一番危惧しているでしょう。(中略)「空飛ぶクルマ」の開発や、「江戸の文化を世界遺産にする」といった実現性のない政策ばかりを掲げ、思いつきの無理難題に有能な職員や、多額の予算が注ぎ込まれています。そのせいか、知事直轄の政策企画局では、この1年の間に約30人もの職員が退職している。職員たちの間では「小池知事が続く間は、本庁にいたくない。出先機関で身の安全を確保したい」と囁かれています〉

 白熱した議論は続き、彼女が「総理の器」であるか否かをめぐる評価から、2017年の衆院選で小池氏が「希望の党」を立ち上げた際の知られざるエピソードに至るまで、話題は多岐に及んだ。その全文は「文藝春秋」6月号(5月10日発売)及び「 文藝春秋 電子版 」(5月9日先行公開)に掲載されている。

「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2024年6月号
 
 
原のり子の都政報告(4)都知事選と共産党の役割   2024年 05月 08日
 
都政報告懇談会
東久留米市議団・清瀬市議団の協力で実施


 この4月、私は東久留米市と清瀬市で、それぞれ都政報告懇談会を開いて、都政の現状や日本共産党都議団の活動などをお話ししました。共産党東久留米市議団、清瀬市議団の全面的な協力をいただいて、ネットでも視聴していただくことができました。報告の内容を順次、紹介しています。今回は、夏の都知事選挙の大事さと共産党の役割についてです。

大事な東京都知事選挙
都民のくらしに寄り添える知事が必要です

 東京知事選挙(6月20日告示、7月7日投開票)がとても重要になっていると思います。東京のどこに住んでいても、都民は同じ支援を受けられるようにする責任が知事にはあります。都民のくらしに寄り添える知事が必要だと思います。今、野党と市民のみなさんが、どういう候補者を選ぶか、一生懸命議論をされていますし、また政策も練られています。候補者が決まる前がとても大事なので、杉並の経験にも学びながら、みんなで要求を出していく運動が大事だと思います。

障害者医療費助成
みんなが医療を受けられるようにしてほしい」

 障害者医療費助成の問題でも、全都連絡会ができました。知的障害の重い方、愛の手帳の1度・2度の方は医療費は無料なんですけれども、3度・4度になると3割負担なんですね。障害のある方は、だんだん年を重ねていくと、自分の障害が由来ではないものも含めて、病気をたくさん抱えていく方も多いです。いろんな医療機関にかかるときに、「そのたびに3割負担でもうとてもやっていけない」という声がたくさんある。3割負担ではなくて、「みんなが医療を受けられるようにしてほしい」という運動が大きく広がっています。都議会では2回にわたって、陳情が継続審査になっているんですね。
 そういうなかで、運動している全都連絡会のみなさん、障害当事者のみなさんが直接、都議会に行って、訴えをする、集会をやる、という企画をされています。都知事選の前にそういうアクションを起こして、ちゃんと取り組む都政にしていこうという取り組みが各分野で広がっていると思います。

朝鮮学校への運営費補助
復活に向けて取り組み広がる


 朝鮮学校に対する補助金についても、かつては運営費補助を出していたのに、石原都政のときにそれをやめてしまいました。「都民の理解は得られないから」などというひどいことを繰り返し言っています。それをいま、14年ぶりに復活させようという運動がものすごく広がっていて、5月30日にも集会やって、取り組みをすすめるといっています。共産党としても、共同の力でやっていきたいと思います。

共産党都議団 多摩地域選出議員が5人
多摩格差解消へ多面的な取り組み


 共産党都議団としてはですね、私も含めて多摩地域の選出の議員が現在5人になりました。長い期間、多摩地域で1人か2人というときもあるんですけれども、いまは八王子市のアオヤギ有希子さんと、日野市の清水とし子さんですね、それから町田市の池川友一さん、北多摩1区(東村山市、東大和市、武蔵村山市)の尾崎あや子さん、そして北多摩4区(清瀬市、東久留米市)の私と、5人になりました。多摩チームを結成して、多摩格差問題をやっているんです。ですので、さまざまな場面で多摩格差をいろんな角度から取り上げられるようになってきています。
 市町村総合交付金も、2017年のときには500億円足らずだったんですけれども、いま620億を超えています。やっぱり多摩の地域から「多摩格差をなくせ」と声をあげる議員が増えることはプラスになるんじゃないかと思っているところです。

都知事選 都議補選 国政選挙
市民と野党の共同を広げ 共産党の前進を


 都知事選も大事ですし、同時に都議補選、国政選挙で、市民と野党の共同を広げ共産党の前進をつくっていきたいと思っています。いま、都議会の会派構成はどうなっているか。都議会自由民主党が27人、都民ファーストが26人、都議会公明党23人、共産党19人、立憲民主党14人、ミライ会議4人。ミライ会議というのは都民ファーストを除名された人たちなんですね。英語スピーキングテストに反対して除名をされた人たちで、課題によって私たちも一緒にいろんな問題を取り組んでいます。大きくは会派としてはそういう状況になっているんですね。
 つまり、自民党だけとか、都民ファーストだけで過半数を取れるという状況にはぜんぜんなっていないのが特徴で、野党の方は、共産党が第1党で、一緒に立憲民主党やミライ会議を中心に生活者ネットや緑の党の1人会派の方も問題を解決しようということですすめているんです。
 共産党としては都議補選などでもぜひ議席を積み上げていって、野党第1党としてもっと力を発揮できるようにがんばりたいと思っています。

都議会議員117人のうち女性は37人
共産党都議団19人のうち14人が女性

 注目していただきたいのは女性の人数です。
 共産党は19人のうち14人が女性です。都議会議員117人(定数は127人)のうち女性は37人ですから、まだ半数にはなっていませんが、議会を変えていくために力を発揮していかなければならない、と思っているところです。
 【各会派の構成】(2024年4月15日現在)
 共産党都議団   19人 女性14人
 都議会自民党   27人 女性3人
 都民ファースト  26人 女性7人
 都議会公明党   23人 女性3人
 都議会立憲民主党 14人 女性4人
 ミライ会議    4人  女性3人
 東京維新の会   1人
 自由を守る会   1人  女性1人
 グリーンな東京  1人  女性1人
 生活者ネット   1人  女性1人

東久留米市で行われた都政報告懇談会で 右は、北村りゅうた市議