渋谷で1万5000人が虹色のパレード 性の多様性訴え、30周年の節目に「変わるまで、あきらめない。」

 

私らしく生きたい、そんな当り前が当り前になる日本に!

 

 

 

 

 性の多様性を尊重し、自分らしく生きられる社会を目指して性的少数者(LGBTQ)や支援者ら約1万5000人(主催者発表)が21日、東京・渋谷をパレードした。権利擁護の象徴である虹色の旗や「法律上も家族に!」などのメッセージを掲げ、約3キロを歩いた。

 

 

 代々木公園(渋谷区)で開催された国内最大級のLGBTQイベント「東京レインボープライド2024」の一環。今年は、1994年8月に日本で初めてパレードが東京で開催されて30周年の節目。「変わるまで、あきらめない。」をテーマにした。
 

 昨年6月にLGBTQへの理解増進法が施行され、同性婚ができない現状を憲法違反とする地高裁判決も相次ぎ、制度の変化への追い風も吹く。パレードには与野党の国会議員や地方議員、権利保障が進む欧州連合(EU)とEU各国の駐日大使らも参加し、沿道に手を振った。

 

 

 友人と参加した都内の大学生の女性(20)は「同性婚を早く実現してほしい」。初めて家族でパレードを歩いた千葉県の竹吉照美さん(42)は「子どもの将来、多様性が認められる社会になればいいな」と話していた。(奥野斐)

 

 

“性的マイノリティーへの差別のない社会を” 渋谷でパレード

 
国内最大級のLGBTQ関連のイベントが東京・渋谷で開かれ、性的マイノリティーの人たちへの差別や偏見のない社会を目指して当事者や支援者などが街なかを歩く「プライドパレード」が行われました。

東京・渋谷で行われた「プライドパレード」には性的マイノリティーの当事者や支援者などが参加し、多様性の象徴とされる虹色の旗や服を身につけ、「ハッピープライド」と声をあげながら、街なかを行進しました。

主催団体によりますと、性的マイノリティーの存在を広め差別や偏見のない社会を目指す「プライドパレード」が日本で初めて行われたのは1994年で、それから30年を経て、21日はおよそ1万5000人が参加したということです。

性的マイノリティーの人たちをめぐっては、同性カップルを“結婚に相当する関係”とみなして証明書などを交付するパートナーシップ制度の導入が各地の自治体で進んでいるほか、去年、LGBTの人などへの理解増進に向けた法律が施行されました。

社会の理解が徐々に広がる一方で、当事者などからは生きづらさを訴える声も引き続きあがっています。

パレードを主催した「東京レインボープライド」の杉山文野共同代表理事は「LGBTQに対する認知度は高まっていますが、法整備などは課題です。30年の歴史を振り返り、次のアクションにつなげていきたい」と話していました。

この30年で社会状況は変化
性的マイノリティーをとりまく社会の状況はこの30年で変化しています。

2003年、戸籍上の性別変更を認める性同一性障害特例法が成立し、翌年施行されました。

その後、文部科学省が性同一性障害に関する児童・生徒への対応について通知を出すなど、理解や支援の動きが進みました。

9年前の2015年には同性カップルを“結婚に相当する関係”とみなして証明書などを交付する「パートナーシップ制度」が東京・渋谷区と世田谷区で初めて導入されました。

同様の制度は各地に広まり、同性婚の実現に取り組む団体「マリッジフォーオールジャパン」のまとめによりますと、これまでに全国の450を超える自治体で導入されています。

民間では性的マイノリティーに配慮したサービスを提供したり、同性パートナーがいる社員を支援したりする企業が年々、増えています。

国会では去年、「性的指向やジェンダーアイデンティティを理由とする不当な差別はあってはならない」などとして性的マイノリティーの人たちへの理解増進を進めるための法律が成立しました。

司法の分野でも近年、性的マイノリティーの権利を尊重する判断が相次いでいます。

同性婚をめぐる各地の集団訴訟では、同性どうしの結婚が法律上認められていないのは憲法違反だとする判決も出されているほか、先月には犯罪被害者の遺族に支払われる国の給付金をめぐる裁判で最高裁判所が「同性のパートナーも対象になりうる」という初めての判断を示しました。

かつてに比べ性の多様性に対する認識が広がった一方、当事者などからはいまも日常生活や制度面などでさまざまな壁に直面していると生きづらさを訴える声もあがっています。
 
 

同性婚の法制化・ジェンダー平等…

私らしくをあきらめない

東京レインボープライド開催

田村委員長スピーチ

 

 

 LGBTQなどの性的少数者が自分らしく生きられる社会の実現を目指すイベント「東京レインボープライド2024」が21日、東京都渋谷区の代々木公園で開かれました。

 

 今回のテーマは「変わるまで、あきらめない」です。日本初のプライドパレードが東京で開催されてから今年で30年。婚姻の平等やジェンダーギャップ指数などで世界から遅れをとっている中、自分らしく幸せに暮らせる未来のためにあきらめないという思いが込められています。

 会場内には約300の企業・団体のブースが出展。キーホルダーやTシャツなどのオリジナルグッズの販売コーナーにも多くの人が列を作りました。

 パレードには、主催者発表で約1万5000人が参加。「フロート」と呼ばれるカラフルに装飾された山車に先導され、多様な性を象徴する虹色の旗や横断幕を手に行進しました。

 パレード参加は4回目と話すレズビアン当事者の会社員の女性(57)は、「沿道の人たちの反応はこれまで参加した中で一番あたたかかった」と強調。同性パートナーとの結婚を望んでいるとし、「日本でも同性同士が法的に結婚できるような仕組みを整えてほしい」と話しました。

 

 

 日本共産党から、田村智子委員長、山添拓、吉良よし子、伊藤岳の4人の参院議員が参加。田村氏はスピーチで、「私が私として生きていく、安心して生きられる社会のために皆さんと連帯して、全力でがんばりぬく」と決意を語りました。

 

 

 

安心して生きられる社会に

東京レインボープライド 田村委員長のスピーチ

 日本共産党の田村智子委員長が21日、「東京レインボープライド2024」で行ったスピーチは次の通りです。

 

 みなさん、こんにちは。日本共産党の委員長になってやってまいりました。田村智子です。(歓声、大きな拍手)

 昨年、この場所でみなさんにあいさつしたその直後に「LGBT理解増進法」をめぐって、まさかトランスジェンダーのみなさんに、偏見、差別の言葉のやいばが、政治の場で、国会の場で向けられるような事態になるとは思いもよりませんでした。みなさんのなかに怒りがいっぱい渦巻いていると思います。(「そうだ」の声)

 しかし、みなさんはあきらめてはいない。いっぱい傷を負った法律であっても、この法律を土台として、理解を進める教育、研修、そして自治体などの取り組みなども大きくすすめようとがんばっておられます。そこに私たち超党派の議員連盟は連帯してがんばっていきたいと思っています。(拍手)

 同性婚をめぐる札幌高裁の判決は、市民社会の変化を大きく表しています。婚姻の自由、法の下の平等、基本的人権の根っこの部分で同性婚を認めないのは違憲であると言った。これに政治がどう応えるのかが問われているのではないでしょうか。(「そうだ」の声)

 ところが、ここでもすぐ、「伝統的家族のあり方」とか言う人たちがいます。その伝統とはなんですか、家父長制度ですか、家制度ですか。そんなものにいつまで縛られているのでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

 そして選択的夫婦別姓についても、「さまざまな考え方がある」と言う。多様性があるから多様な家族をすべて法律のもとで平等に認めるということではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

 私が私として生きていく、安心して生きられる社会のために、みなさんと連帯して全力でがんばり抜きます。ご一緒にがんばりましょう。ありがとうございました。(大きな拍手、歓声)