イランに対し、イスラエルへの攻撃が「中東情勢をさらに一層悪化させるものだ」と非難した上川外相。武力行使による報復が許さないのは当然。しかし背景にあるイラン大使館へのイスラエルの攻撃を非難せず、説明を求めようともしないのはなぜか。ダブルスタンダードが過ぎる。

 
 上川陽子外相は16日午後、イランのアブドラヒアン外相と約50分間、電話会談した。同国のイスラエル攻撃について「中東情勢をさらに一層悪化させるものだ」と指摘。「深く懸念しており、このようなエスカレーションを強く非難する」と伝えた。
 
 上川氏は「現在の状況は、イランやイラン国民はもちろんのこと、わが国を含めた国際社会全体の利益にならない」と表明。緊張の高まりを防ぐ必要があるとして自制を強く求めた。

 上川氏は中東地域の航行の安全確保を要請。在留邦人保護への協力も求めた。両外相は引き続き意思疎通していくことで一致した。

 この後、上川氏はイスラエルのカッツ外相と電話会談。これ以上緊張が高まれば制御不能な状況になりかねないとして、自制を強く求めた。在留邦人保護への協力も要請し、カッツ外相は「最大限協力する」と応じた。

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バイデン米大統領、イランへの攻撃に「参加しない」 イスラエルに伝える

 
外防委員会で中東情勢について質問。武力行使の連鎖を防ぐためイスラエルのイランへの報復攻撃を許してはならないと指摘。上川外務大臣は「当事者は自制すべき」としイランやハマスに対する非難を述べながら、「当事者」にイスラエルが含まれるかを明言せず。 山添拓 議員は「異常な姿勢だ」と批判。
 
いま必要なのは、「参加しない」ではなく、「攻撃するな」だし、そのためにも武器支援を即刻止める時
 
 
(CNN) バイデン米大統領は13日夜、イスラエルのネタニヤフ首相との電話会談で、米国はイランに対するいかなる攻撃行動にも参加しないと伝えた。この問題に詳しい米政府関係者が明らかにした。

バイデン氏と国家安全保障チームの幹部はイランがイスラエルに対して実施したミサイルやドローン(無人機)を使った大規模な攻撃を受け、地域戦争が拡大するリスクを抑えようとしている。

バイデン氏は電話会談で、イスラエルがイランの大規模攻撃の阻止に成功したことを大きな勝利と位置付け、イスラエルのさらなる対応は不要だと示唆した。

政府高官によると、バイデン氏は電話会談で、ネタニヤフ氏に対し、イラン側の攻撃のほとんどが失敗に終わり、イスラエルは優れた軍事能力を証明したことから、今回のイランからの攻撃について、イスラエル側の勝利とみなすべきだと伝えたという。米軍幹部によると、米国は「イスラエル国内に深刻な被害はなかった」と評価している。

米ホワイトハウスのカービー広報補佐官(国家安全保障担当)は14日、イスラエルが広範囲にわたる被害を防ぐことができたことは同国の「軍事的優位性」を示しており、イランが「彼らが主張するような軍事大国」ではないことを証明していると述べた。