しょせん、裏金をめぐる処分話はすべて自民党内政局だ。裏金づくりの真相解明はそっちのけ。国民不在、極まれりである。

 

 

「自己保身に明け暮れるだけ」岸田首相、自らの処分否定でSNS大荒れ…本音は「二階派つぶせてラッキー」とニンマリか

 

 

 このところ、岸田文雄首相の「逃げ腰」が目立っている。

 3月22日、首相官邸で甘利明前幹事長と会談した岸田首相は、自民党の政治資金パーティー裏金問題を受けた所属議員への処分について、「『私自身も含め』と言った覚えはない」と話したという。FNNなどが報じている。

「一瞬、耳を疑いました。19日には各紙が『首相自身も処分対象とする検討に入った』と報じていましたし、岸田派の元会計責任者が立件されていましたから、党内でも『当然のこと』と受け止められていました。それがいきなり180度の転換ですから驚きました」(政治担当記者)

 しかし、この「言った覚えはない」は序章だった。25日の参院予算委員会でも岸田首相の「自身の処分」に質問が及んだが、首相は「党の歴史のなかで、現職の総裁が処分された事例はない」と発言したのだ。

「『前例にとらわれない』が口癖の岸田首相とは思えない否定的な姿勢です。理由としては、岸田派の元会計責任者は略式起訴、二階派の会計責任者は在宅起訴で公判請求されているという違いがあるようです。

 岸田首相は、党から自身に処分が下された場合の対応について、『党の手続きや判断は尊重されなければならない』としながらも、『信頼回復のため、党総裁として最大限努力を続けていきたい』と辞任を否定。

 さらに、安倍派幹部に対して追加の聞き取り調査をすることを表明、『私自身も聞き取りをおこないたい』と語ったことから、党内では『世論アピールのパフォーマンス』と怒りの声があがっています」(同)

 こうした岸田首相の姿勢に、SNSは大荒れだ。

《事例がなければ、岸田で前例を作ればいい》

《歴史に名を残すチャンス到来やん!》

《事例にないくらい今がひどいって認識できないのかね》

 など「率先垂範」を促す書き込みが殺到していた。

「3月25日には、二階俊博元幹事長が次の衆院選に出馬しないことを、岸田首相に直々に報告しました。岸田首相は『自民党の再起を強く促す出処進退であると、重く受け止めたところであります』とコメントしましたが、会談はわずか7分で終わりました。

 不出馬を表明した二階氏に処分はおこなわれない見込みですが、あまりにそっけない対応に、憤慨している元二階派議員は多いはずです。岸田首相としては二階派をあっさり潰せたわけで、ラッキーだと思っているかもしれませんね」(自民党関係者)

 SNSではこんな意見も。

《安倍派と二階派を潰したいだけの保身総裁》

《岸田みたいに国益と民意を無視し自己保身に明け暮れるだけの総裁が過去にいなかっただけの話。恥を知らぬにも程がある》

 裏金問題について「火の玉になって取り組む」と強くアピールしていた岸田首相だが、結果で見れば、ライバルをうまく潰し、自身の保身もできてニンマリしているのかもしれない。

 

「国民をなめてるとしか思えない」再エネで4月から年1万円負担増…中国企業の “影響” 発覚で河野太郎氏に集まる憤激

 

 

 
 電気料金に上乗せしている再生可能エネルギーの賦課金単価を、2024年度から1kw/hあたり3.49円にすると、3月19日に経済産業省が発表した。これは、月に400kw/hを使用する標準世帯で月間負担額が1396円となり、2023年度に比べて836円の増加となる。年間にすると、およそ1万円の値上げだ。
 
 国民としては、「資源に乏しい日本ゆえ、太陽光、風力、地熱などを利用した再生可能エネルギーが普及するのは心強い」と、実質賃金が増えないなかでもぐっと我慢して支払っているのだが――その背後に「中国企業」の影がちらつくとなれば話は別だ。

「再生可能エネルギー導入の障壁となる規制の見直しなどを検討する内閣府の有識者会議(2023年12月25日と3月22日に開催)の資料に、中国の国営電気企業『国家電網公司』のロゴマークが “透かし” で入っていたことがわかりました。その後、経産省や金融庁の資料も同様に、透かしのようなものがあることが判明。

 内閣府規制改革推進室は、23日夜、『X』の公式アカウントで、

《事実確認を行ったところ、こちらは同タスクフォースの民間構成員の大林ミカ氏により提出された資料でありました。(中略)中国の当該企業関係者が登壇した際の資料の一部を使用したところ、テンプレートにロゴが残ってしまっていたとのことでした》

 などと釈明しています。大林氏は、公益財団法人『自然エネルギー財団』の事業局長ですが、なぜこのような事態になったのか大林氏からは説明がありません」(経済担当記者)

 波紋は広がり、岸田文雄首相は、25日の参院予算委員会で「仮に不適切な内容が判明した場合には厳正な対応を講じる」と答弁。

 齋藤健経産相も、同日の閣議後の記者会見で「特定企業からの影響を受け、政策をゆがめられることはないと考えている」と述べたが、同時に「懸念が払拭されるまで(有識者会議で大林氏の)意見を聞くことは控えたい」と慎重な姿勢を見せた。

「大林ミカ氏が事業局長を務める自然エネルギー財団の公式サイトでは、《2016年3月、中国国家電網(SGCC)のよびかけにより、自然エネルギーの活用のための世界的な送電ネットワークの実現をめざす国際的非営利団体(中略)が設立され、財団は理事会メンバーとして参加》など、深い関係が明記されています。

 これは中国、インド、モンゴル、韓国、日本などをつないだ送電網を構築するアイデアですが、仮に実現すれば日本の電力は外国から強い関与を受ける可能性があります。

 また、再生可能エネルギー導入が進み、太陽光パネルの導入が増えれば、大きな市場シェアを占める中国をさらに利することは確かでしょう。

 大林氏の真意は不明ですが、日本の電力行政に多少なりとも影響があったことは否定できないでしょう」(同)

 こうしたなか、批判の矛先が向いているのが、デジタル担当大臣も兼務する河野太郎規制改革担当相だ。

 25日の参院予算委で「現時点では、(ロゴに)特にウイルスであったり、なにか有害な要素があったりするということではない」と答弁。26日には、閣議後の記者会見で「いろいろとお騒がせをして申し訳なく思っている」と陳謝した。

 だが、大林氏の交代を問われると「自然エネルギー財団と中国の特定の企業の間にどんなつながりがあったのか、いま調査を始めている。そうした事実関係を調べたうえで対処方針を決めていきたい」と述べるにとどめた。

 河野大臣の「生煮え説明」に、SNSでは

《こんな答弁で国民を丸め込めると思ってるとしとらヤバイ過ぎる。国民を舐めてるとしか思えない。もしくはとんでもないお馬鹿さんw》

《再生可能エネルギー発電促進賦課金の行き先は中国の国家電網公司?》

《自国のインフラを外国に切り売りするような政治家いらん》

《この国には売国奴が多すぎる》

 など批判のコメントが多く寄せられていた。問題の根は深そうだ。

 

「バカヤロウ」会見の二階氏「不出馬で処分見送り」自民の姿勢に批判殺到「裏金問題がチャラになるなんて」

 
 
 3月25日、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件をめぐり、二階俊博元幹事長が次期衆院選への不出馬を表明したことを受け、自民党は二階氏に対する党の処分を見送る検討に入った。同日、毎日新聞が報じた。
 
 だが、二階氏の政治団体の不記載額は3526万円。幹事長時代の5年間で、党から50億円もの政策活動費を受け取っていた問題も残っている。

 お笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号の田村淳は同日、自身のXにこう書きこんだ。

《二階さんが次の選挙に出ないことと、裏金問題の説明責任を果たすことはごっちゃにして考えない方が良いと思うんだよなぁ にしても二階氏の付添有りの記者会見と記者さんへの悪態が気になってすぐにでも辞めて欲しいと思ったよ》

 同日の二階氏の会見には、側近の林幹雄元幹事長代理が同伴。林氏がほとんどの質問に対し、代理で回答するなか、衆院選不出馬の理由が裏金問題なのか、年齢なのかを尋ねた記者に対して、二階氏は「お前もその年、くるんだよ。バカヤロウ」と言い放ち、物議を醸している。

 思い出されるのが、衆院選の選挙特番での爆笑問題・太田光とのバトルだ。

 2021年10月31日、『選挙の日2021 太田光と問う!私たちのミライ』(TBS系)で二階氏と初対面となった太田は、「初めまして、太田です」とあいさつ。太田の声が聞こえなかったのか、言葉を返さない二階氏に太田が「人相が悪いんですけど、怒ってますか」とジョークを飛ばすと、二階氏も「君より、もうちっとマシだよ」と切り返した。

 さらに太田が「二階さんはいつまで政治家、続けるつもりですか?」と問うと、二階氏は「それは選挙民のみなさんが決めることであって、君が決めることじゃない」と回答。「だいたいね、今日、当選したばっかりで、いつまで政治やるんですかって、失礼だよ!」と語気荒く返した。

 しかし、太田はこれにも「失礼じゃないよ。当然、国民の権利じゃん。そんなの聞くのは」とあっさり切り返し、二階氏が「権利ではあるけれど」と言いかけたところで、中継は時間切れとなった。

 それから3年後の二階氏の次期衆院選不出馬会見。Xでは、《二階氏の処分見送り検討》が一時トレンド入り。批判的な声が多くあがった。

《「衆院選不出馬」と「処分」は別問題ですが。不出馬によって「禊が済んだ」事にはなりませんよ》

《待て待て、次期衆院選の不出馬を表明し事実上の引退を表明したからといって裏金問題がチャラになるなんてあり得ませんよ》

《結局処分なんて何もする気がないのが自民党》

 自民党が二階氏の処分を見送れば、二階氏の「バカヤロウ」会見への怒りは自民党に向きかねない。