坂本龍一さんも大江健三郎さんもいないけど…「事故から13年、脱原発をあきらめない」代々木公園で集会

 
 能登半島地震被災地の石川県珠洲(すず)市で、かつて「珠洲原発」の建設を止めた住民運動に関わった元市議の北野進さんも参加。「原発ができていたら(今回の地震で)奥能登が被ばくしていたかもしれない」と危険性を訴えた。
 
 
 昨年亡くなった作家の大江健三郎さんや音楽家の坂本龍一さんらが呼びかけた「さようなら原発」運動の全国集会が20日、東京・代々木公園で開かれた。主催者発表で約6000人が集まり、一時雨が降る中、脱原発を訴え、集会後は周辺をデモ行進した。
 
 東京電力福島第1原発事故直後の2011年6月、大江さんや坂本さん、21年に亡くなった瀬戸内寂聴さんら9人が呼びかけ人となって始まった。原発のない社会を目指し、署名や集会などを続けてきた。
 20日の集会では、大江さんらと共に呼びかけたルポライターの鎌田慧さん(85)が登壇。「大江さんも坂本さんも瀬戸内さんも亡くなった。ここまで頑張って13年がたったが、まだ原発はある」と述べ「あきらめずに声を上げて廃炉、脱原発に向かっていきたい」と力を込めた。
 
 
 能登半島地震被災地の石川県珠洲(すず)市で、かつて「珠洲原発」の建設を止めた住民運動に関わった元市議の北野進さんも参加。「原発ができていたら(今回の地震で)奥能登が被ばくしていたかもしれない」と危険性を訴えた。(岡本太)
 
 
 
非核「神戸方式」世界に  決議47周年でつどい  緒方氏が講演
 
 
 神戸市議会が核兵器積載艦艇の神戸港入港拒否を決議して47年となる18日、非核「神戸方式」決議47周年記念のつどいが神戸市で開かれました。

 日本共産党の緒方靖夫副委員長・国際委員会責任者が「非核・平和の日本、アジアを築く―核兵器禁止条約・非核『神戸方式』を力に」と題しオンラインで講演。非核「神戸方式」が核兵器禁止条約に取り入れられたことや、アメリカ艦船が47年間入港していないなど「神戸方式」を全国に広げる意義を示しました。

 緒方氏は、ロシアのウクライナ侵略と核威嚇に対する国連総会決議や国際法違反とともに、“国連は機能していない”論の誤りを指摘。ウクライナ国民と連帯したたたかいと憲法9条を守り、政府に核兵器禁止条約批准を求める運動を広げ、「非核『神戸方式』を含め、世界各地の非核地帯条約を広げよう」と呼びかけました。

 主催者あいさつをした神戸港湾共闘の谷口利之議長は、地球を将来世代に引き継ぐため「最も重要なことの一つが核兵器廃絶であり、最も有効な手段が核兵器禁止条約です」と強調しました。梶本修史県原水協事務局長が基調報告し、県民55万人の「日本政府に核兵器禁止条約への参加を求める署名」を提起しました。参加者は、ロシア大統領に対し即時撤退を求める抗議決議と集会アピールを採択しました。