きょうの潮流
 

 提唱者は「闇夜に、お手々をつないでいこう」と呼びかけました。みんなで一緒に行動すれば、なにも怖くはないんだと。できるだけ多くの労働者を立ち上がらせるためでした

 

▼ジョイント・スプリング・ストラグル―俳句の季語にまでなった日本独自の春闘は、世界でも類例のない方式として知られています。1955年に8単産の共闘でスタート。賃上げから生活全般にかかわる要求へと発展した「国民春闘」となってから半世紀がたちます

 

▼ボードに赤い文字が次々と書き込まれました。物価高騰のもと賃上げを求める声がわきあがるなか、大手企業の「満額回答」が相次いだ今年の春闘。しかし物価高には追いつかず、生活を支えるまでには及んでいません

 

▼日本企業のほとんどを占め、全従業者の7割が働く中小企業や非正規労働者の賃上げにつなげる闘いもこれからです。大幅な賃上げとともに最低賃金の全国一律1500円の実現や消費税5%への引き下げを訴えるデモも各地で

 

▼実際、首都圏の中小零細企業の約3割が「賃上げの予定なし」とアンケートに。大企業の莫大(ばくだい)な内部留保や下請けいじめも続いています。こうした横暴をただす責任が政府にはあるはずなのに、大企業からの献金によってたつ自民党にはどだい無理か

 

▼すべての労働者に賃上げを。紆余(うよ)曲折はありながら、団結して闘うことを原点としてきた春闘。それは「人たる生活を営む」闘いでもありました。妨害や分断にも負けず、みんなで手を携える共同の力で。

 

立民との連携に課題指摘 国民代表、連合会長と会談

 
 
 
 国民民主党の玉木雄一郎代表は19日、最大の支援団体である連合の芳野友子会長と国会内で会談し、立憲民主党との連携実現に向けた課題を指摘した。その上で次期衆院選を念頭に「基本政策を議論して腹に落ちる形で協力する態勢ができるよう、後押しをいただきたい」と述べた。連合は両党の連携を求めている。
 
 玉木氏は、立民との連携には安全保障やエネルギー政策、憲法分野での認識の一致が必要だと主張。「そこを乗り越えないと、自民党に代わる受け皿になるのは絵に描いた餅だ」とも語った。
 
 その後の記者会見で「政策の一致なく野党が期待を集めることはできないし、選挙区調整もできない」と強調した。
 
 会談では4月の衆院3補欠選挙を巡り、東京15区での候補者の公認内定取り消しを陳謝。島根1区と長崎3区で候補を擁立せず、県連レベルで立民候補を支援すると説明した。芳野氏は「力を合わせて良い結果になるよう戦いたい」と話した。
 
 両氏は春闘で相次ぐ大手企業の満額回答を受け中小企業の賃上げに関しても重要性を共有した。