「裏金事件の全容解明と説明責任、そして厳正な処分が果たされないまま、党大会で幕引きを図るのは許されません。今の自民党内で非主流派や中堅・若手議員の突き上げが期待できない以上、もはや党大会で自浄能力を発揮できるのは『地方の乱』だけです」
「地方の異議申し立ても出なければ、自浄能力を失った岸田・自民党は一巻の終わり。腐り切って落ちていくだけです。もう『的出直し』は必要ありません。国民が望んでいるのは腐敗堕落政党の『解党』大会です」
自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた党則改正を承認する党大会が17日、開かれる。問題発覚から3カ月以上たっても派閥幹部らへの処分は行われておらず、過去の不祥事と比べても対応の遅さが際立つ。党内からは岸田文雄首相(党総裁)の指導力を疑問視する声が上がる。
◆「銀座で飲んでいた3人」はすぐ離党勧告だったのに…
「銀座で飲んでいた3人には離党勧告が出された。派閥幹部には離党勧告や除名が相場では」。13日の参院予算委員会で立憲民主党の羽田次郎氏は首相に迫った。羽田氏が引き合いに出したのは、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため緊急事態宣言が出されていた2021年1月、松本純・元国家公安委員長ら自民の衆院議員3人が東京・銀座のクラブを訪れた件だ。
政府が国民に不要不急の外出自粛を求める中での「夜遊び」に世論は激怒。発覚から6日後、当時の二階俊博幹事長が3氏に離党を勧告、党紀委員会が離党届を了承した。予算委で当時との差を突かれた首相は「(不祥事の)内容はさまざまだ」と言葉を濁すだけだった。
14日の党政治刷新本部後、幹事の牧原秀樹衆院議員は「3氏(の行為)は違法ではないのに処分は厳しかった」と指摘。裏金問題では既に若手議員が政務官などを事実上更迭されたとして、派閥幹部の処分を急ぐべきだと訴えた。
党幹部は「党大会前に処分したかったが、首相が『政治倫理審査会を見てから』と言ってしまった」と党内の事情に言及。中堅は「もっと早く派閥幹部を政倫審に出席させていれば今ごろ処分は済んでいた。首相に指導力が感じられない」と不満をあらわにした。(大野暢子、三輪喜人)
子育て支援負担金を医療保険料に上乗せ 反対74% 世論調査
医療保険料への上乗せに「反対」なのは男性70%、女性77%。年代別で反対の割合が高かったのは40代と60代の約8割で、50代と70歳以上は7割強、18~29歳と30代は6割前後が反対だった。負担金制度の創設で支援拡充が見込まれる子育て世代も、負担増は快く思っていないようだ。
追加負担は生じないとの岸田首相の説明に「納得できない」との回答は男性で83%、女性で80%に上った。「納得できない」は全ての年代で7割を超え、特に40代と60代では9割近くに上った。
政府は2月、少子化対策財源として公的医療保険料に上乗せ徴収する「子ども・子育て支援金」制度を創設すると決定。1人当たりの負担額について、初年度の2026年度は月平均300円弱、27年度は400円弱、28年度は500円弱との試算を示している。首相は歳出改革と賃上げで社会保険料負担を軽減し、その範囲内で支援金制度を構築するため「実質的な追加負担は生じない」と説明しているが、野党は「分かりにくい」と批判している。【宮島寛】
「しょっちゅう名前が変わる党と一緒にしないで」自民・麻生氏が強調 「堂々と政権政党として」
もう消えてくれ、自民党も貴方も
自民党は、全国の都道府県連の幹部らが集う「全国幹事長会議」を党本部で開催し、岸田首相や麻生氏ら執行部があいさつした。
この中で麻生氏は、「党本部を持ち、党本部に正式の職員がいて、定期刊行物を出している。そして、党の中に食堂もある」と述べ、「政党はいっぱいあるが、自民党のほかにどこがある?」と問いかけた。
麻生氏は共産党を挙げつつ、それ以外は「言えないだろ?」と指摘し、「きちんとした政党はそんなにない」と述べた。
そして、「きちんとした組織のもとに皆さんはある」として、「しょっちゅうしょっちゅう名前が変わる政党と一緒にしないでもらおう」と“麻生節”を展開した。
一方、自民党が結党した1955年以降、「数々の問題が起きた。それを度々、われわれの先輩は乗り越えてきた」とも強調。
「堂々と政権政党として、引き続き日本の政治の中枢として頑張っていきたい」と述べた。
さらに、岸田政権の成果などを挙げ、「政策を長期的に考えているのは、自民党以外ありえない」として、「正すべきものを正したうえで、政策に自信を持ち、政策の継続性を持って、この国の将来の安定のために頑張っていきたい」と語った。
自民・茂木敏充幹事長「政治刷新でまったく新しい党つくる」「この道しかない」
アンタはもう議員辞めんの、やめなさいよ!