官僚に舌打ちされる加藤大臣。父親の跡を継いだ世襲議員。政治資金を母親に回したりの悪さはできても政治を知らない素人。怖いねえ~~~。言われたとおりの官僚の原稿を読むだけのちょっぴり可愛いロボット加藤大臣。

 

 

 

議場に飛び交う怒号
「未婚化の原因につきましては、はい、え〜……。ちょっとお待ちください、すみません、あっ……」

3月4日、参議院予算委員会で答弁書を片手にしどろもどろになる加藤鮎子・こども政策担当相。野党議員に「未婚率の増加の原因」を問われ、答えに窮すると、議場では怒号がとんだ。

 

「少子化対策のトップなんだから、答弁書を見なくても答えられて当然の質問です。加藤さんはあまりに能力不足。今後、集中して質疑します」(立憲民主党議員)
野党は早速、加藤氏に照準を定めたようだ。全国紙の政治部記者が語る。

「今国会は裏金問題にばかりフォーカスしていますが、通常の国会ならば不適格な大臣を追及するのが定番です。これから『子ども・子育て支援法等改正案』が重要法案として審議されます。担当の加藤さんの答弁は火種になりかねません」

少子化対策の財源確保のために公的医療保険料に上乗せする「子ども・子育て支援金」には、そもそも国民からの反発が大きい。国民の実質的な負担増が免れない奇妙な制度であるため、所轄の大臣である加藤氏から役所へ「ここがおかしい。もっと国民が納得する説明にしないと」と事前に修正指示が出てもおかしくはないのだが、それもなかったという。

 

ここまで答弁が下手だとは…
「役人からすれば加藤さんは何も言わない大臣なのでやりやすいのですが、彼らもここまで答弁が下手だと思わなかった。ある役人は『本人の意思が何もないなら、こっちで作った答弁書をただ読んでくれればいいのに、それすらできない』と呆れていました」(前出・全国紙政治部記者)

さすがに本人もマズいと思ったのか、議員会館の事務室や大臣室では、たびたび質疑のトレーニングに励む加藤氏の姿が目撃されている。

最上川の鮎のようにいつか故郷に帰ってくるようにという思いから「鮎子」と名付けられた。この難題を乗り越え、故郷に錦を飾れるか。

「週刊現代」2024年3月16・23日合併号より

 

 

岸田総理が烈火のごとく猛激怒!「もう誰も信用できない」…信頼する重鎮がすり寄った「政敵の名前」

 
 
支持率が一向に回復しない岸田政権に、党内の不満は高まるばかり。ついに菅前総理が「打倒岸田」を掲げて動き出した。政敵に負けることは避けたい総理は、自身の進退について、ある決断を下す―。

怯える岸田が大激怒
〈兵法勝負の道においては、何事も先手先手と心懸くることなり〉(『五輪書』・風之巻より)

岸田文雄総理の座右の書が吉川英治の『宮本武蔵』であることはあまり知られていない。「何が武蔵だ。二刀流どころか刀折れ矢尽きた状態じゃないか」と呆れる人もいるだろう。しかし岸田総理はいま、武蔵が最も重視していた兵法の一つ「先手を打つ」を実践し、己に立ち向かってくる政敵を片っ端から迎え討たんとしている。
 


「森山さんが昨夜菅さんに会って、『岸田政権は持たないかもしれない。次はもう一度、あなたが総理をやってはどうか』と話したそうです」

現職総理自ら政治倫理審査会に出席するという「憲政史上初の奇策」に打って出る直前の2月27日。岸田のもとに側近からこんな極秘情報が届けられた。「森山さん」とは、森山裕自民党総務会長、「菅さん」はいうまでもなく菅義偉前総理のことを指す。
 
前夜に六本木のステーキ店で森山と菅、そして二階俊博らが会食した際、一向に上がらない政権支持率に危機感を募らせた森山が菅に「もう一度、総理をやる気はないのか」と尋ねたというのだ。
重鎮政治家同士の会食の席だ。これぐらいの会話は普通に交わされるだろう。しかし、いつ誰に寝首をかかれるかと不安で仕方ない岸田は、これを聞いて烈火のごとく怒ったという。

「一丸となって危機を乗り越えなければならないときに、そんな話をするとはどういうことだ!」

もう誰も信用できない
森山は岸田が信頼を置く数少ない議員の一人だ。政治とカネの問題で自民党が機能不全を起こすなか、右に左に奔走し、岸田政権を維持しようと尽力してきた党の要。特に、旧安倍派の重鎮5人が政倫審への出席を求められたとき、総理がこれに出席しないで済むように野党に働きかけていたのが森山だった。

その森山が、あろうことか我が宿敵である菅にすり寄ろうとしている。岸田はそう受け止めた。

「森山さんも信頼できないな……」

そう判断した岸田は、2月28日の朝、誰に相談することもなく突然党幹部らに電話を掛け、「私が自分で政倫審に出ます」と宣言した。

総理自ら政倫審に出席した結果、年度内に予算を成立させることに成功したものの、党内からは「汗をかいて奔走した森山さんに黙って一人で決めて、恥をかかせた。総理は非情だ」と非難する声が上がった。しかし、岸田の捉え方は逆だ。
 
「森山さんが菅さんにすり寄ったなんて話が表に出たら、俺が恥をかく。その前に、俺が先に恥をかかせてやったんだ」

我が身に危険が及ぶなら、先手を打って潰していく。さんざん世話になった森山にさえこの仕打ちなのだから、いわんや政敵に対してはなおさらである。次にその刃が向けられるのは「岸田後」を見据えて動き出した菅前総理に対して、だ。

政倫審を乗り越えたものの、政権支持率は一向に上がる気配がない。その水面下ではいったい何が起きているのか。

つづく後編記事『「俺が中心になって退陣を促し、進次郎を担ぐ」…!菅前総理が「キングメーカー」の座を巡って岸田&麻生と争う「最終決戦」の行方』では、その実態に詳しく迫ります。

「週刊現代」2024年3月16・23日合併号より