日本が下から3番目となった理由について、「エコノミスト」は、▽企業の管理職に占める女性の割合がおよそ15%であるほか、▽衆議院の女性議員の割合が10%余りと、いずれも低い水準だったことなどをあげています。
一方で、女性が最も働きやすい環境だとされたのはアイスランドで、管理職に占める女性の割合はおよそ4割でした。
このほか、
▽スウェーデンが2位、
▽ノルウェーが3位など、
北欧の国々が上位を占めています。
3月8日の「国際女性デー」を前に、イギリスの経済誌「エコノミスト」が、主要な29か国を対象に女性の働きやすさを評価したランキングを発表し、日本は最下位から3番目にとどまりました。
3月8日は国連が定めた「国際女性デー」です。
イギリスの経済誌「エコノミスト」は毎年、「国際女性デー」に合わせて、OECD=経済協力開発機構の加盟国のうち主要な29か国の「女性の働きやすさ」について、男女の労働参加率や給与の差など10の指標に基づいてランキングを発表しています。
ことしの発表で、日本は29か国中27位と、下から3番目となりました。
▽最下位の29位は韓国、
▽28位はトルコで、
「エコノミスト」は、日本を含む3か国の女性について「依然として職場で最大の障害に直面している」と指摘しています。
日本が下から3番目となった理由について、「エコノミスト」は、▽企業の管理職に占める女性の割合がおよそ15%であるほか、▽衆議院の女性議員の割合が10%余りと、いずれも低い水準だったことなどをあげています。
一方で、女性が最も働きやすい環境だとされたのはアイスランドで、管理職に占める女性の割合はおよそ4割でした。
このほか、
▽スウェーデンが2位、
▽ノルウェーが3位など、
北欧の国々が上位を占めています。
女性は社会から締め出された…人権抑圧の現実を見て タリバン政権復帰から2年半 アフガン出身女性の訴え
タリバン イスラム原理主義の神学生らで1994年に結成した武装集団。96年にアフガニスタンで政権を樹立したが、2001年の米中枢同時テロで国際テロ組織アルカイダ指導者ビンラディン容疑者の引き渡しを拒み、米英軍の攻撃で政権崩壊。駐留米軍撤退完了を前にした21年8月15日に再び政権を掌握した。独自のイスラム法解釈で女性の社会活動や服装を制限している。
◆髪を隠さないだけで拘束 社会活動すれば暴力
タリバンは21年の復権後、10歳以上の女子が教育機関に通うことを禁止。公園への出入りを禁じたり美容院を閉鎖したりと、段階的に社会から女性を締め出した。髪を隠すヒジャブやブルカを身に着けなければ、外出すら認められない。今年1月には髪を布で覆わず、服装規定に違反したとして、複数の女性が当局に拘束された。
2001年に旧タリバン政権が崩壊すると、日本を含めた国際社会の支援もあり、教育を受けて社会に進出する女性が増えた。20年ごろには医師やエンジニア、国際機関職員などで活躍する女性もいたといい、この女性も人権啓発などに取り組む団体で働いた。
◆「今の状況が正しいと考えるようになってしまうのでは」
現在は都内で働き、日本人の友人からもらった教科書などで日本語を学ぶ。「自由な暮らしに慣れてきた」と頬を緩める。一方で「今の状況がイスラムの規則であり、正しい価値観だとアフガンの男性が考えるようになってしまうのではないか」と懸念する。「日本の社会はまだまだ外国人と無縁で、関心がないようにも感じる。意見を交換し、交流することが互いの国の役に立つ」ともどかしさをにじませた。
現地で教育支援などに取り組むシャンティ国際ボランティア会(東京都新宿区)の山本英里(えり)事務局長は「旧タリバン政権崩壊後、20年積み上げてきたものを途切れさせてはいけない。国際社会が粘り強く、タリバン政権と向き合って交渉する必要がある」と訴える。