維新高橋氏、クルド人危険視発言 国会質疑で「一斉取り締まりを」

 
こんな差別主義者が、なぜ国会議員になれるのか?維新らしい!
 
 
 日本維新の会の高橋英明衆院議員が国会質疑で、埼玉県の在日クルド人コミュニティーを念頭に「ちょっとひどい状況だ」「早急に一斉取り締まりを」などと危険視する発言をしていたことが27日、分かった。「不確かな情報を基にした国会議員による外国人差別だ」と専門家も批判している。
 
 高橋氏は26日、クルド人への直接的な言及を避けながら「川に遺体が二つ浮いている事件があった」と治安の悪化を主張。「特に仮放免の方。しっかり管理していただきたい」と、犯罪者と同一視するような発言もあった。

 埼玉県の新芝川で8日に男性2人の遺体が発見されたが、武南署によると外国人が関与した事実は出ていないという。
 
 

「2億円トイレと大阪万博の行方 『東京五輪』を繰り返さないで」東浩紀

 
 
 批評家の東浩紀さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、批評的視点からアプローチします。

*  *  *

 大阪・関西万博がまた話題だ。今度は建設費2億円のトイレが批判されている。

 高額に見えるが、坪単価では妥当だという専門家の意見もある。実際そうなのだろう。個人的には豪華な建屋でもいいと思う。トイレは日本の誇る「文化」でもある。

 しかし問題の根はそこにはない。昨年秋に建築費350億円の木造の大屋根が国会で話題となって以来、万博は批判の対象になり続けている。

 万博開催費用は会場建設費など直接費だけで1600億円余りで、じつに巨額だ。今後増加も予想され、負担は最終的に国民に回ってくる。元日に能登半島地震が起こると、復興の妨げになるとして延期や中止を訴える声が高まった。1月半ばには高市早苗経済安全保障相が首相に延期を進言している。つまりはこの万博自体、国民に歓迎されていると言い難いのだ。2億円トイレは一例にすぎず、これからも新たな問題が噴出するに違いない。

 不満の原因のひとつは開催理念の曖昧さにあろう。万博が掲げるテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。なんともふんわりしている。

 シンボルとなる大屋根についても、会場デザインプロデューサーの藤本壮介氏の説明はあまりに抽象的だ。円は平和や共生を象徴するというが、それが巨額の費用を投じて世界最大級の木造建築物を造る理由になるだろうか。ツイートを辿ると、仲間の建築家が参加して嬉しいといった感慨が素朴に記されており拍子抜けする。丹下健三のモダニズムを岡本太郎の縄文的想像力が打ち破ったような、1970年の大阪万博にあった緊張感は見られそうにない。

 とはいえ、万博中止はもはや現実的でないだろう。莫大な血税を投入する以上、政治家や建築家にはいまからでも国民を納得させる公共的な理念を語ってほしい。

 万博など所詮はお祭り。実現すればみな不満を忘れるという楽観論もある。けれども東京五輪の経験からすればそうはいかないように思う。合意を作らず強行すれば必ず歪みが出る。開会式まで続いた東京五輪のゴタゴタが、大阪で反復されないことを切に願っている。

◎東浩紀(あずま・ひろき)/1971年、東京都生まれ。批評家・作家。株式会社ゲンロン取締役。東京大学大学院博士課程修了。専門は現代思想、表象文化論、情報社会論。93年に批評家としてデビュー、東京工業大学特任教授、早稲田大学教授など歴任のうえ現職。著書に『動物化するポストモダン』『一般意志2・0』『観光客の哲学』など多数

※AERA 2024年3月4日号
 
 

大阪・関西万博の個別空調は省エネ? 自見大臣「目標は達成へ」と反論

 
 
 大阪・関西万博のパビリオンに個別の空調を設置するという例外を認めることは「省エネ」を掲げる理念に反するとの指摘に対し、自見万博担当大臣は「カーボンニュートラルの目標は達成できる」と反論しました。

自見万博担当大臣

「パビリオン内の空調管理のため、電気による個別空調の計画を進めて頂くということを容認することにしたものの、博覧会協会がEXPO2025グリーンビジョンで掲げております、カーボンニュートラルの目標は達成できる」

 万博の空調は「地域冷房システム」で一括管理することで省エネを目指しています。

 ガスや電気で冷水を製造し、地下の導管でパビリオンに送る計画ですが、複数の参加国からは電気式の個別空調を利用したいと要請があり、容認したということです。

 自見大臣は「電気式空調の電気はCO2排出量がゼロとなるカーボンニュートラルな電池を調達する予定だ」として、「万博協会が掲げる目標は達成できる見込みだ」と強調しました。