国立病院 “春闘の交渉次第で全国一斉のストライキへ” 全医労

 
これですよ、この気概に燃えて堂々と戦いきって欲しい!
「国からの要請があれば災害医療や感染症にも対応するにもかかわらず、賃金が国家公務員よりも低いのはおかしい。これまで納得のできる賃金改定がないので、要求を実現させるためにはストライキの構えが必要だ」
 
 
全国の国立病院で働く医師や看護師などの労働組合が、ことしの春闘で賃上げなどを求めて、今後の交渉次第で3月1日に全国一斉のストライキを行うと発表しました。

独立行政法人が経営する全国140の国立病院の医師や看護師など、およそ1万8000人で作る「全医労=全日本国立医療労働組合」は26日に都内で記者会見を開きました。

この中で、物価上昇が続き、賃金が上がらなければ人材流出が止まらないなどとして、春闘で、
▽常勤職員で月額基本給4万円
▽非常勤職員は時給で250円以上
の賃上げを求める考えを示しました。

そのうえで、2月29日の団体交渉で経営側からの回答に前進がなければ、3月1日に全国136の病院で一斉にストライキを行うと明らかにしました。

ストライキは始業開始後1時間、それぞれの病院の門前で行われる予定で、参加は各病院で数人程度にとどめるため、通常の診療などに支障は出ない見通しだということです。

静岡県の病院で働く看護師の女性は「現在の賃金では生活できないとして退職者が相次いでいて、人手不足が加速している。このままでは職員の健康が守れない」と訴えました。

全医労の前園むつみ委員長は「国からの要請があれば災害医療や感染症にも対応するにもかかわらず、賃金が国家公務員よりも低いのはおかしい。これまで納得のできる賃金改定がないので、要求を実現させるためにはストライキの構えが必要だ」と述べました。
 
 
きょうの潮流
 
 どこに住んでいても安心・安全な給食を無償で。この流れが都道府県の制度づくりへつながりました
 
▼東京都は4月から、和歌山県は10月から、無償化を実施する区市町村に半額を補助します。青森県は10月から1食あたりの平均額を全市町村に交付。単価を超える自治体は独自財源の確保が必要となりますが、一律の無償化は全国初。「うちの県でも実施させたい」と運動に熱がこもります
 
▼都の半額補助は、財源問題で無償化に踏み切れなかった自治体を後押ししていますが、それでも実施を見送る自治体が残されています。本紙の聞き取りでも「都が全額補助してほしい」「本来なら国が無償化制度をつくるべきだ」との声が相次いでいます
 
▼給食の質の確保も欠かせません。京都市は全員制の中学校給食を実施する方針ですが、2万6000食を調理する“巨大給食センター”から配送するというもの。全国でも例のない規模に「まるで給食工場だ」と市民から怒りの声が上がり、学校調理方式を求めています
 
▼無償化されたとしても、自治体の姿勢次第で予算が切り縮められないようにすることが大切です。子どもたちの成長・発達に欠かせない給食なのに「無償だからこれで我慢して」などとないがしろにされないように。地産地消を心がけながら、より豊かな食を保障できるように
 
▼国もようやく全国調査を実施し、取りまとめ作業中。「わあ! おいしそう!」「いただきまーす!」。こんなワクワクの時間が全国に広がりますように。