馳浩知事、石川県「大阪万博関連予算」1000万円に「被災者軽視」やまぬ反発、維新も警戒する批判の“飛び火”

 
 
 石川県が2月15日に発表した「令和6年度予算案」に、「大阪・関西万博を見据えた国際文化交流の推進」として1000万円の予算が計上されたことがわかり、関連ワードがXでトレンド入りするなど、波紋が広がっている。
 
「名目は『大阪・関西万博を見据えた国際文化交流の推進』で、大阪万博に直接支出するものではありませんが、韓国・全北特別自治道(旧・全羅北道)に石川県文化団体を派遣する費用にあてます。能登半島地震の復旧・復興が急がれるなか、県民の間ではこの支出への違和感が広がっているのです」(政治担当記者)

 さらに、馳浩知事の「維新の会の方々とは古い友人」という発言にも、県民の批判が集まっている。

「知事は、予算案に関する記者会見で万博開催についての考えを聞かれ『過大な財政負担は自分で自分の首を絞めてしまう可能性があるので、身の丈に合った形で関西万博はやるべきだと、終始、一貫して思っている』と明言しました。

 しかし、知事が維新の会の顧問であることは周知で、2022年の知事選では、維新の会の応援も受けて当選しました。そのため『恩義があるから万博推進なのか』とみられているのです。

 会見でも、はっきりと『私は大阪維新の顧問。馬場(伸幸)代表、松井(一郎)さん、吉村(洋文・大阪府)知事、また橋下(徹)さんとも古い友人です』と述べました。『私は意思決定に参加しない顧問という立場ですので、ご理解いただければと思います』とも答えましたが、県民の批判は増幅しています」(政治ジャーナリスト)

 この問題は、テレビの情報番組でも取り上げられている。2月21日放送の『めざまし8』(フジテレビ系)では、コメンテーターとして出演した元衆院議員の金子恵美氏が「(馳氏は)裏表がない人で信頼できるが、発言で損をすることがある」と指摘。また、フジテレビ報道局解説委員の風間晋氏は「1000万円というのは、予算規模から考えたらたいした金額ではないのですが、それでも、いままだ(被災して)苦しんでいる人たちがいっぱいいらっしゃる」と疑問を呈し、さらに「維新も『万博ではなく復興のために(予算を)やってくれ』と思っているのではないでしょうか」と、維新が批判の“飛び火”を警戒しているのでは、と推察した。

 SNSにも《維新の会の政策的な意思決定には参加していないとも言明しましたが、県民としては『どうして県の予算が大阪の万博に使われるの?』と疑問に思うはずです》《震災以降は馳応援してたんだけどな。被災者がどのような感情になるか少しは想像できんもんかね?》《今はそんなのに金出してる場合じゃねぇだろ。その1000万で能登を助けろよ》など、悲痛な書き込みが目立った。

 予算規模としてはたいしたことはない、と知事は考えているかもしれないが、県民はなにより、知事の被災者へ寄り添う気持ちに疑問を持っている。

 

【物議】石川県が“万博予算”1000万円計上 被災者から怒りも「なぜこっちのことを思ってくれないのか」

 

みんなで怒ろう!いつのはキッパリとした姿勢を示さない番組さへ、馳浩知事の幼稚な姿勢に毅然と報道した。それだけ万博をやめて「能登半島地震の復興に」という民意が大きいのだ。馳浩知事のリコールが起きてもおかしくないとんでもない知事だ。頭まで筋肉マンには政治を任せてはいかんという実証だ。

 

 

能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県。
15日に石川県が発表した来年度の当初予算案は、地震対応もあり、初めて1兆円を超えました。

 

災害の復旧・復興に重点が置かれていますが、その中に「大阪万博の関連事業」として1000万円が計上されていたことが分かりました。

復興優先のため、大阪・関西万博の中止や延期を求める声も上がる中、予算案を発表した会見で「関西万博はやってもらいたいと考えているのか?」という問いに対して、馳浩知事はこのように述べました。

石川県 馳浩知事:
私は関西万博はやるべきだと、終始一貫して思っております。

大阪万博の旗振り役である、日本維新の会の顧問を務めている馳浩知事ですが、会見では政策的な意志決定には参加していないと強調。

――日本維新の会にかなり気を使っているという声もあるが?
石川県 馳浩知事:
馬場代表、松井さん、吉村知事、また橋下さんと“古い友人”でもございます。私は意思決定に参加しない顧問という立場でありますので、ご理解いただければとおもいます。

そんな馳浩知事は、2月2日の「BSフジLINE プライムニュース」でも、万博開催には「賛成」の立場を示していました。

石川県 馳浩知事:
大阪万博、ぜひやっていただきたいと思っております。それも、身の丈に合った形でやっていただきたいと思いますし、万博というのは世界に我が国の技術力をオープンにする大事な場でもありますし、今後の我が国の経済成長にも必要です。

被災者からは“怒り”…理解の声も
いまだ、生活再建が道半ばの被災地。20日も、2次避難者を受け入れている加賀市の旅館には、自宅に戻れない被災者の姿がありました。

1月11日に、輪島市の孤立地域から避難してきたという女性は、大阪万博関連に予算が計上されている事について、こう話します

輪島市から避難してきた女性:
家が寝られない方でも、「小屋で寝るから帰りたい」みんなそういう気持ちでいらっしゃるから。でも行けない、帰れない。万博も大事かも分かりませんけども、もっと後に延ばせることでしょう?

「めざまし8」が過去2回にわたって取材した、地震発生直後から農業用ハウスに避難している輪島市の保靖夫さんは、こう口にします。

農業ハウスに避難している保 靖夫さん:
前来ていただいた時と変わらない状況ですわ。まだ水道は全然ですね。
上の決めることやからなんとも言えないんですけども、極端に言えば悲しいですよね。なぜ、こっちのことを思ってくれないのかなという感じで。半分は怒りでもあるね。

一方で、理解を示す声も。

輪島市から避難してきた人:
地震に100%予算を組むことはできないでしょうから、県政とか運営とかを考えてなさっているのかなと思うより、考えようがありませんね。

 

国際交流プログラム費用
大阪万博のために計上された1000万円の予算。石川県の担当者によると、これは万博を見据えた国際交流プログラムの費用で、2001年度から友好交流協定を結んでいる、韓国の都市と交流を行うため石川県の文化団体を派遣するものだといいます。

MC谷原章介: 
思うのはやはり、このタイミングか?そして説明の方法、言葉の内容ですよね。
今、本当にまだ苦しんでいる方がいらっしゃって、その方たちが怒っているのは1000万という金額ではなくて、なぜ今まだ苦しいのに、私たちに気持ちをもっと寄り添ってくれないのかということだと思うですけども。

フジテレビ解説委員 風間晋氏:
全くその通りだと思うのですが、1000万円は予算規模から考えたら、たいした金額ではないです。でも、それでもやはり今まだ苦しんでいる人たちがいっぱいいるわけだし、緊急事態ですよ、県全体として。そこに集中してくれない、一緒に取り組んでくれないという(思い)、そこが一番大きいのだろうなと。

金子恵美氏:
全体予算でみれば、確かにわずかであると。今回被害の大きかった能登半島以外の石川県全体を見たときに、一定効果があると判断したのかもしれないですが、「説明」のところだと思っていて。毎年交流してきたプログラムだからということだけでは、なかなか今年もどうしても拠出するというふうにはなっていない、説明不足であると私も思うんです。
(「めざまし8」2月21日放送より)

 

馳浩・石川県知事、万博予算1千万円の説明に賛否「ポケットマネーで」「復興のために寄付」「問題ない」

 

 石川県の馳浩知事の“万博関連予算”1000万円の説明についてインターネット上に対し、さまざまな声が上がり、「県民の怒り爆発」などのワードが一時、X(旧ツイッター)でトレンド入りするなど反響を呼んでいる。

 石川県が発表した令和6年度予算案に計上された万博関連予算1000万円の説明を巡り、またも批判の声が上がっている。

 15日に石川県が発表した令和6年度予算案では、「大阪・関西万博を見据えた国際文化交流の推進」の予算として1000万円を計上。この万博関連予算について、日本維新の会の顧問でもある馳知事は、会見で「馬場(伸幸)代表をはじめ、松井(一郎)さん、吉村(洋文)知事、また橋下(徹)さんと古い友人でございます。私は意思決定に参加しない顧問という立場ですので、ご理解いただければと思います」と説明。県の担当者は、万博を見据えた国際交流プログラムの費用として、友好交流協定を結んでいる韓国の都市に石川県の文化団体を派遣する費用だとしている。

この馳知事の説明について、俳優の金剛地武志は、SNSに「日本中皆んな少ない小遣いから石川県のために寄付したり、少しでもチャリティになればと思ってあれこれしてるのに、無駄だということだ」と投稿。立憲民主党の蓮舫参院議員はSNSに「被災地の復旧復興を最優先する立場の知事とは思えない。維新の顧問を退くべきところでしょう」とつづった。

 一方、インターネット上では、「ポケットマネーでどうぞ」「友人だからですか?」「わずか1千万円かも知れませんが、これも被災者のために使えませんか?」「なんで韓国との交流で万博予算なの?」「万博のために寄付したわけではない。復興のために寄付しました」「機密費、キックバックの次はお友達予算」などの批判の声や、「しっかりと数千万円を復興予算として計上している。問題ないでしょ」「目くじら立てるほどでもない」などと問題ないとする声が上がっている。

 馳氏は昨年11月に、都内の会合で講演した際、2013年に開催が決定した東京五輪の招致活動で、開催都市決定の投票権を持つ国際オリンピック委員会(IOC)委員に対し、内閣官房報償費(機密費)を用いて贈答品を渡したと発言して問題になった。また、今年1月には、政治資金パーティー事件を巡り、自民党衆院議員時代に所属していた安倍派から5年間で計819万円のキックバック(還流)を受けながら、政治資金収支報告書に記載していなかったと明らかにして「収支報告書には記載しなくていいと聞いており、それに従ったとのことだった。私の監督不行き届きだ」と陳謝している。