これが本当ならアウトでしょう。金で言論を操作していたことになる。

 

 

 慶応大学の特任准教授やワイドショーのコメンテーターなどを務めていた若新雄純氏が経営する会社に、少なくとも2019年からの3年間、立憲民主党が「企画・運営支援費」などの名目で合計約780万円を支払っていたことが、2月10日までにデイリー新潮の取材で分かった。

 


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 若新氏に女性関係を巡るトラブルが発生していたことを、これまで週刊新潮は2週(2月1日号、8日号)にわたって報道し、デイリー新潮も関連記事を掲載した。ここでは2本の記事タイトルをご紹介しよう。

◆事実婚のパートナーがいるのに「3股交際発覚」 若新雄純氏が慶應大学特任准教授を辞職へ 直撃に「テレビから消えます」(1月7日)

◆「ヤル気もないのに、連絡してくるな」 女子高生と同棲していたタレント学者・若新雄純氏が15年越しに放った信じられない言葉とは(2月7日)

 若新氏には事実婚のパートナーがいるのだが、週刊新潮は「3股交際」の詳細などを報じ、浮気相手だった女性を「モノ」扱いするLINEが話題となった。

 この若新氏だが、「わかしん。」という通称でも知られている。今回、デイリー新潮の取材で判明したのは「わかしん。」と立憲民主党の“密接な関係”だ。

 若新氏は東京・港区の元赤坂で会社を経営している。法人登記には事業内容として「労働者派遣事業」「インターネットを利用した各種情報提供サービス事業」「各種イベントの企画、運営」「経営、業務、業種に関するコンサルティング事業」など16項目が列挙されている。

「民主党大反省会」
 一方、立憲民主党の政治資金収支報告書によると、2019年2月、若新氏の会社に「企画・運営支援費」として21万6000円が支払われていた。そして、同じ金額が同じ名目で、3月、5月、6月、7月にも払われていた──という具合だ。

 20年と21年の詳細は割愛するが、こうした金額が積もり積もって約780万円に達しているわけだ。担当記者が言う。

「立憲民主党が若新氏に仕事を発注するようになった2019年は、党史において重要な意味を持つ1年でした。そもそも立民が結党されたのは、17年に民進党と希望の党が合流を決めた際、小池百合子都知事の“排除の論理”によって一部のグループが弾き出されたからです。これをまとめ、枝野幸男氏が10月に結党しました。そして19年は、4月に統一地方選、7月に参議院選挙が実施されました。立民は党勢を伸ばすことができず、翌20年9月に旧国民民主党と合流。新しい立憲民主党としてスタートを切り直したのです」

 関係者によると、もともと若新氏は旧民主党と太いパイプを構築していたという。

「2012年12月の衆議院選挙で自民党が政権与党に返り咲きます。民主党は下野しましたが、13年5月に『民主党公開大反省会』が開催され、ニコニコ生放送とUstreamで生中継されたほか、全国紙やテレビ局など大手メディアが記事を配信しました。実は、この大反省会の開催に大きな役割を果たしたのが若新さんだったのです」

 

枝野代表の辞任
 テレ朝Newsは13年5月12日、「『小沢氏がこれほどひどいとは』民主党“大反省会”」とのニュースを配信した。その動画見ると、テーブルに長妻昭氏、枝野氏、そして元首相の菅直人氏が並び、3人の横で若新氏が司会進行を務めているのがわかる。

 他にもインターネットを検索してみると、若新氏は立民の衆議院議員と対談したり、立民のイベントに参加したりするなど、パイプの太さが窺える事例が表示される。

 今回、政治資金収支報告書から明らかになった契約からは、ちょうど旧立民から今の立民に移り変わる“端境期”と、両者の“蜜月”が重なっていることが分かる。

 両者の関係に一応の終止符が打たれたのは2021年の12月だったようだ。この年は10月に衆議院選挙が行われ、立民の党勢は伸び悩んだ。枝野氏は11月2日に代表を辞任する考えを示し、30日に代表選挙が実施されると泉健太氏が選出された。

 立民の党本部に取材を依頼すると、文書で回答があった。若新氏が経営する企業名が書いてあるところだけは割愛し、全文をそのまま掲載する。

「契約関係にはありません」
【立憲民主党の回答】

▼(編集部註:若新氏の会社とは)若者の政治参加を促進するとともに、党への若年層の支持を拡大するため、主に青年局主催行事における企画・実施に関して契約をしておりました。

▼具体的には、高校生と若手政治家との対話イベント、党役員と若者との交流イベントなどを実施する際、その企画や当日の運営などについて担って頂いていました。

▼現在は契約関係にはありません。なお、個別の契約開始の経緯、更新を行わなかった理由については、お答えを差し控えさせて頂きます。

 立民の回答は以上だ。冒頭で紹介した「『ヤル気もないのに、連絡してくるな』 女子高生と同棲していたタレント学者・若新雄純氏が15年越しに放った信じられない言葉とは」の記事には、女性の証言を元に、

《「現在は彼女が4人いる。その彼女ランキングは変動する」と。さらに、「元カノが有名なセクシー女優で色々と教えてもらった。この後どうか」と誘ってきました。私が断ると「ヤル気もないのに、連絡してくるな」と捨て台詞を吐かれました》

 との衝撃的な記述があることは、いくら強調しても強調しすぎということはないだろう。

デイリー新潮編集部