「自分の口座に入れる。これを一般常識では『着服』というのですよ」

 

 

元自由民主党衆議院議員の安藤裕氏(58)が3日までに自身の「X」(旧ツイッター)を更新。自身の政治団体の政治資金収支報告書に2018年から5年間で計822万円の不記載があったと報じられた自民党安倍派の丸川珠代元五輪相に言及した。

丸川元五輪相は1日、不記載について自民党本部で記者団に「派閥からノルマ超過分は持ってこなくていいと言われた。資金は(自分の)口座で管理していた」と説明。不記載分については「派閥から一時的にお預かりしている金で、一切使ってこなかった」と釈明し、その上で「不信を招いてしまったことについて心からおわびしたい」と謝罪していた。離党や議員辞職は否定した。

安藤氏は、「X」にて記事を引用すると、「自分の口座に入れる。これを一般常識では『着服』というのですよ」と指摘。「さすがにこれは脱税」と断罪していた。

 

 

「森喜朗元会長を呼べ!」東京五輪汚職で受託収賄罪の高橋治之被告 弁護人が法廷で異例の証人尋問要求

 
 
東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件で、受託収賄罪に問われた大会組織委員会の元理事・高橋治之被告(79)の公判が1月31日、東京地裁で開かれ、弁護側は組織委の森喜朗元会長(86)の証人尋問を実施するよう強く求めた。
 
弁護側は2時間近い冒頭陳述のなかで、高橋被告にはスポンサー集めをする権限はなく、企業から受領した約1億9800万円は「民間のコンサルタント業務の報酬であり『民と民』の取引で、賄賂ではない」と起訴内容を否認、全面無罪を主張した。

一人で長時間にわたって冒頭陳述を読み上げる弁護人の声はカスレて聞きづらいときがあり、途中で2度ほど持参したペットボトルの水分で喉を潤すほどだった。ようやく終わり、法廷内は緊張感が消え去り、このまま閉廷すると思われたときだった。

「裁判長!」

弁護人は今までとは違う力のこもった呼びかけとともに、席から立ち上がった。

「被告にとって、森元会長の証言はベスト・エビデンスです。元会長の証人尋問をお願いします」

想定外だったのだろう。裁判を傍聴したある記者はこう明かす。

「戸惑う裁判長は陪席の2人の裁判官に耳打ちしながら話していました。会話の内容はさすがにわかりませんでしたが、相談したあと『弁護側からの要請』にとどめたように見えましたね」

一方、検察側は「森元会長を呼ぶ予定がない」と突き放すと、弁護側が食い下がる。

「裁判長の訴訟指揮として証人尋問を実現してください」

この発言に対しても裁判長は方針を示さず、この日の公判は終わった。閉廷後、弁護側は報道陣に改めて「証人尋問が行われなければ刑事裁判として異例」との見解を示した。
 
検察、弁護側の冒頭陳述から主な争点を整理すると「高橋被告にスポンサー集めの権限があったのか」「受け取った金銭の賄賂性」の2点になる。

一つ目の「スポンサー集めの権限」について、検察側によれば被告は森元会長からスポンサー選定を任され、契約締結などで理事会で意見を述べ、マーケティング関連の働きかけをする権限を与えられていた、とした。

弁護側は「スポンサー選びは森会長一任だったため任されていない」、マーケティング業務については「提案したことはあるが却下され、武藤敏郎事務総長(当時)に相手にもされず、被告は反論さえしなかった」としている。

二つ目の「賄賂性」について、検察は「贈収賄の適用を受ける『みなし公務員』(国または自治体の職員ではないが、公務員とみなされる職務に従事している人)であるのを知りながら、被告はコンサルタント契約を装い、知人の会社口座を『受け皿』にして現金を振り込ませるなど、違法性を認識したうえで金銭を受け取っていた」と主張。

これに対し、弁護側は次のように否定する。

「電通の元専務だった被告はその経験や人脈に基づいてコンサルタント業務を担ってきた。企業から受け取った報酬は『クライアントのために電通関係者に働きかけをした見返り(コンサルタント料)に過ぎない』」とした。

双方の言い分が真っ向から対立する展開となり、森元会長の証言が実現するかどうかは極めて重要である。

「東京五輪・パラリンピック組織委の理事枠は35で残り1枠がずっと空席だったのですが、’14年6月、最後のイスに座ったのが高橋氏でした。スポーツ界のフィクサーとして畏怖され、IOC(国際オリンピック委員会)に限らず、FIFA(国際サッカー連盟)、WA(世界陸連)などに人脈があるからと、当時会長だった森さんが押し込みました。35人目の締めを飾ることで、存在感を大きくみせるという両者の思惑があったと思います」

長く五輪を取材し、この裁判を初公判から傍聴するスポーツライターの津田俊樹氏はこう続ける。

「弁護側の冒頭陳述でも述べられていましたが、森氏は高橋氏が経営するステーキレストランで一緒に食事するほどの仲でした。それなのに高橋氏が逮捕、起訴されると距離を置くようになり、検察の参考人聴取に応じています。弁護側の肩を持つわけではありませんが、ベスト・エビデンス(全面無罪になるための証拠)とは具体的に何か、森氏を証人として法廷に呼ぶべきです。一連の事件では、いまだ明らかになっていない点がありますから」

森氏は現在、都内の超高級介護施設に入居し、車椅子生活ながらラグビー観戦のために遠出しているとの情報もある。

自民党は最大派閥の清和政策研究会(安倍派)の裏金問題で大揺れである。元首相として隠然たる影響力を持つ森氏は「安倍派5人衆」を擁護するために、党執行部に精力的に働きかけるなど心身の衰えはみられない。政界から司法に話を戻すと、森元会長の証人尋問が実現すれば真相解明に一歩でも近づける、と思うのだが……。
 
 
「お前達も十分に責任重大」松川るい・丸川珠代議員 裏金問題での“幹部批判”が他人事と非難轟々「なぜか被害者ムーブ」
 
 
当事者でありながら、まるで他人事のように幹部らを非難した2人。思考回路どうなってんのだろう???
 
 
昨年末から物議を醸している、自民党最大派閥である安倍派の裏金問題。連日のように自民党議員らとカネの問題が報じられ、安倍派は解散も決定された。
 
2月1日、安倍派は最後となる総会を開いた。そこに姿を現したのが、松川るい参院議員(52)だ。同日午後1時過ぎ、自民党本部で記者団に応じた松川議員は「安倍総理に憧れて、私は清和研を選びましたので、このような形で終わったことは、極めて国民の皆様に対してまず申し訳ないですし、安倍総理にも申し訳ない」といい、続けて「ちゃんとけじめをつけるような形にならなければいけない。幹部の責任は重いのではないかと、私は思っています」と上層部を批判した。
また丸川珠代参院議員(53)も取材に応じ、記者団にこう語った。
 
「私たち自身も納得していない部分があると思います。責任ある立場の人が何らかの責任をとったと明確に国民に伝わる行動をとるべき」
 
勇ましく幹部らを糾弾してみせた松川と丸川の両議員だが、まるで他人事のよう――。というのも松川議員は‘19年から計204万円、丸川議員は’18年から5年間で計822万円を収支報告書に記載していなかったことが発覚している。そもそも彼女たちも裏金問題の当事者なのだ。
 
不記載が発覚したことについて松川議員は1月23日に「(派閥で)不適切な慣習が長らく続いてきたことによって、私も知らなかった」といい、丸川議員は2月1日、「派閥からノルマ超過分は持ってこなくていいと言われた。資金は(自分の)口座で管理していた」と釈明していた。
 
当事者でありながら、まるで他人事のように幹部らを非難した2人。Xでは、呆れる声がこう上がっている。
 
《他人事では無い 貴方もおんなじことした事実を認めて そこまで言うなら自分自身行動せよ》
《自民党裏金問題。収支不記載の張本人である丸川珠代 議員や松川るい議員が、他人事のように派閥幹部の責任を追及しているけど、バグってるのかな。自身は政治的責任も法的責任も一切とる気が無いのに? 強メンタルですね》
《松川、丸川。本当に酷い奴らだな。全部上層部に責任押しつけか?お前達も十分に責任重大だろ》
《本当に。不正を行った本人たちがなぜか被害者ムーブなの、まったく理解ができません》