維新と同じでその場しのぎの嘘を平然と言ってしまうのですよ。

 

 

元テレビ朝日社員の玉川徹氏が25日、同局系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・0)に出演。週刊文春が報じたダウンタウンの松本人志(60)の女性への性的行為疑惑を巡り、吉本興業が週刊誌報道などへの対応方針を示したことについて私見を述べた。

吉本は昨年末に松本の疑惑が最初に報じられた際、「当該事実は一切なく、タレントの社会的評価を著しく低下させ、その名誉を毀損するもの」などと反発していたが、24日に発表した声明では「私的行為とはいえ、当社所属タレントらがかかわったとされる会合に参加された複数の女性が精神的苦痛を被っていたとされる旨の記事に接し、真摯に対応すべき問題であると認識しております」と〝トーンダウン〟。コンプライアンスアドバイザーの助言などを受けながら、「外部弁護士を交えて当事者を含む関係者に聞き取り調査を行い、事実確認を進めている」と明らかにした。

玉川氏は「吉本興業が当初、当該事実は一切なくと何で言ったのかなと思いますね」と疑問視。声明文の内容として「事実関係を進めている」との点について「現在進行形ということですよね」と指摘した。

また、声明文の中でガバナンス委員会からの指摘として「事実確認をしっかり行った上で、何らかの形で会社としての説明責任を果たす必要がある」と記述されていたが、「事実確認をしっかり行った上でということは、事実確認をしっかり行わないで『当該事実は一切なく』と言ってしまったのかというふうに声明からは読み取れる。それを裏付けるのは現在進行形で事実確認を進めていると。文章からの解釈だが、吉本興業側は事実確認をしっかりしない上で事実無根的なことを言ってしまったと読み取れてしまう」とした。

後輩芸人がセッティングした会合に女性たちが集められたと報じられ、松本は報じられた初期に「事実無根」と主張していたが、玉川氏は「たぶん第1弾の記事に出ている男性側(松本側)の当事者に話は聞いたんだろうなと思います。男性側の話を聞いて、当該事実は一切ないつまり、パーティーすらなかったという判断すらしたんじゃないか。そういうふうに判断しないと一切ないとは言えないし、松本さんも事実無根とは言えないと思う」と推測。「ところがどうも、そうじゃないらしいってことになってきている。吉本興業は実際にこういうことが複数回長い間にわたって行われていたという報道があるとすれば、吉本興業側のいろんな人がそれを本当に知らなかったのか。いろんな関係者に話を聞いていくと、出てきたりした場合は、こういうことがあったと言わざるを得なくなる。裁判とは別に。吉本興業側はこういうようなことがあったのか、なかったのかを調査して、その結果を裁判とは別に公表しなきゃいけなくなってくるんじゃないでしょうか」と語った。

 

 

松本人志が「文春裁判」のあと、芸能界を引退する可能性…テレビ出演を辞めて始めるかもしれない「意外なこと」

 
これ以上の吉本興業の芸人オンパレードのお笑い番組は不要である。
 
 
 お笑い界トップに降ってわいたスキャンダル。芸人からは擁護の声があがるかと思いきや「裁判の行方を見守る」というコメントばかり……。芸人とテレビ局の本音とは。それぞれの内情をレポート。
 
沈黙するベテラン芸人
 もはやテレビから「松本人志」という存在そのものが消えるのも時間の問題だ。民放キー局の編成担当幹部が言う。

 「松本の番組はすべて打ち切りになるとみて間違いない。ただ、4月改編はすでに番組のラインナップが決まっているので間に合わない。ひとまず松本なしで収録・放送を進め、10月改編でガラリと変わる予定です」

 なぜ、各局の対応はこれほどまでに素早いのか。その理由は、松本や吉本よりもはるかに気を遣わなければいけない存在である、スポンサーの意向によるものだ。実際、すでに松本の番組では、提供スポンサーの表示が消えたり、ACジャパンのCMが流れたりといったことが起きている。

 電通に19年勤務した経歴を持つ桜美林大学准教授でマーケティングが専門の西山守氏が語る。

 「松本氏の性加害報道を受け、スポンサー各社は『いったん取り下げて様子を見る』という判断をしたのでしょう。芸能関連に限らず、企業のリスク対応のトレンドは、『疑わしきは静観』から、『疑わしきはいったんストップ』へと移行しつつある。ジャニーズ問題の際に、静観自体が批判を招いたことから各社が学び取ったのだと思います。

 また、吉本興業と松本氏の足並みが揃っていないように見える状況も、スポンサー各社からすれば印象が悪かったはずです。事務所が活動休止を発表しながら、松本氏がSNSで発信する。これではアクセルとブレーキを一緒に踏んでいるようなものです」

若手にとってはチャンスか
 テレビマンたちが粛々と「松本離れ」を進める一方、吉本はどうか。前出の吉本関係者が語る。

 「松本さんは吉本をここまで大きくしてくれた立て役者ですから、すぐさま契約を解除することはありえない。ただ、事務所としては、他の吉本芸人にこれ以上問題が波及するのは避けたいというのが本音です。吉本としてではなく、松本さん個人で文春との裁判を戦うという判断になったのも、そういった事務所事情を考慮してのことでしょう」

 実は吉本内部からは、「松本擁護」の声もあまり出ていないのだという。

 「一昔前までは、女遊びは芸人の嗜みという風潮があった。道頓堀でナンパしまくった、泥酔させた女の子を持ち帰った、なんて話は楽屋の笑い話として頻繁に交わされていたし、トーク番組でネタにすることさえありました。そのため、少しでも身に覚えのあるベテラン芸人たちは、自分に火の粉がかからないよう極力大人しくしています。

 一方、そういった時代を生きていない若手芸人のなかには、松本さんの活動休止をむしろチャンスと見る向きもある。松本さんは芸人の間で神格化されてきましたが、松本さんの影響を受けていない若手芸人は吉本内に意外なほど多い。松本さんは20年以上にわたりトップに君臨し、そのお眼鏡にかなわなければ売れないといっても過言ではない状況だった。事務所の手前大っぴらには言えませんが、『枠が空いた』と内心喜んでいる芸人も少なくない」(同前)
 
エッセイを執筆か
 芸人たちが注目しているのはいわずもがな、松本vs.文春裁判の行方だ。週刊誌を相手取った民事裁判も担当したことがある「加藤・浅川法律事務所」代表の加藤博太郎弁護士が言う。

 「文春側は記事に公益性があることを主張し、そのうえで内容が真実であること、あるいは真実だと信じた相当の理由があることについての証拠を出す。松本氏側は、それに対し反論をしていく形で裁判は進んでいくでしょう。結論が出るまでには少なくとも1年、場合によっては2~3年かかる可能性もある。松本氏は億単位の損害賠償を請求するとみられますが、活動休止はあくまで自ら行ったこと。仮に名誉棄損が認められたとしても、賠償額は数百万円程度になるはずです」

 決着がどうなるにせよ、1年以上が過ぎたとき、松本の番組は残っていないだろう。そのことは松本自身も百も承知のはずだ。それだけに、このまま引退するつもりではないかと見る向きもある。前出の吉本関係者が言う。

 「芸能活動にはいったん区切りをつけるのだと思います。コロナ禍で収録が減ったとき、松本さんは母親についての思いをつづった文章を書き溜めていて、『機会があれば出版してもいい』と近しい人に漏らしていました。松本さんといえば'94年に出版してベストセラーになった『遺書』が有名ですが、家族や仕事など、自身の人生を振り返った『遺書2』のような作品を執筆するつもりなのかもしれません」

 退場を余儀なくされた孤高の天才・松本人志……吉本内部では若手たちが下剋上を目指し、虎視眈々と空席を狙っている。では、松本の後釜として各局が注目しているのは誰か。


業界関係者が松本人志の後継者と考えている芸人の「意外な名前」…評価基準は“潜在視聴率”と“松本色”
 
 
タレントの旬が反映される「潜在視聴率」
 松本人志の穴を埋めるのは誰か―。それを知るための「指標」として、いま業界関係者が熱心に分析しているのが、民放各局が独自に算出している「潜在視聴率」である。
 
 潜在視聴率はいわば、タレント個人が持っている数字。毎分ごとの視聴率をもとに、その時間に誰が出演し、どのくらい数字の上下があったかを分析。それに録画再生率やTVerなどの再生数も加味して算出される。

 「直前に出演していた特番が高視聴率だった、あるいは不祥事があったなど、そのタレントの旬がもろに反映されるのが潜在視聴率の特徴です。いまの人気が明確にわかるため、スポンサー各社などへのプレゼン用として重宝されています。性別や年齢、職業などを区分することができる『個人視聴率』が登場してからは、潜在視聴率も世帯・個人、両方を算出するようになりました」(民放キー局編成担当者)

 本誌は今回、そんな民放キー局の極秘資料ともいえる、吉本芸人30人分の潜在視聴率リストを入手。松本の性加害報道以降のデータだけに、吉本芸人のトレンドが如実に表れている。

 松本の後釜として、真っ先に名前があがるのは、このコンビだ。

 「『千鳥』の二人です。5%以上あれば及第点とされるなか、大悟が世帯6・9%(個人3・4%)、ノブが世帯7・0%(個人3・5%)と高い数字を誇る」(フジテレビ関係者)

 ただ一方で、大悟については懸念もある。松本自身が後継者として目をかけ、「ツマミになる話」(フジ系)などでの共演もあっただけに、”松ちゃんの直系”として数字が伸び悩んでいるのだ。

 「今回の性加害報道を受け、特に女性視聴者が嫌悪感を示している。その傾向は松本ファミリーと見られているほかの芸人も同様で、東野幸治(世帯4・5%、個人2・2%)や今田耕司(世帯5・0%、個人2・5%)も潜在視聴率は高いですが、ダウントレンドにあります」(同前)

重宝される「松本色」が薄い芸人
 そこで急速に評価を高めているのが、「麒麟」の川島明だ。世帯7・4%(個人3・7%)は、松本の相方である浜田雅功と同等の数字だ。

 「しかもギャラは浜ちゃんの半額ですからね。TBS朝の情報バラエティ『ラヴィット』での如才ないMCぶりだけでなく、スキャンダルの噂も一切ない超優良タレント。10月の改編期を経て松本さんの番組が終わったあとには、川島が天下を獲っているはずです」(TBS中堅社員)

 重要なのは、「松本色」が薄く、かつ潜在視聴率が高いこと。コラムニストの桧山珠美氏は、視聴者目線からこう語る。

 「松本の一言が神の啓示のようにもてはやされ、周りの芸人たちが爆笑するみたいな構図には、正直言ってうんざりしていました。今回の性加害報道は転換点。『女遊び』をネタにし、女性蔑視とも取れる発言をしながら笑いをとってきた『古いタイプの芸人』ではなく、新しい世代の人たちに活躍してもらいたいです。

 いまは人をイジったりというより、痛みを伴わない笑いが求められている時代だと感じます。そういう意味では、コンビ同士仲が良くクリーンなイメージがある『かまいたち』には期待したいですね。松本色を薄めるという意味では、『ロバート』の秋山竜次なんかも起用が増えるんじゃないでしょうか」

 実際、「かまいたち」の二人は山内健司が世帯4・9%(個人2・4%)、年末の紅白にも出演した濱家隆一が世帯5・1%(個人2・5%)と高い数字を持っており、テレビマンからの評価は高い。


テレビ局が「松本人志の後継者」として使いづらいと考えている芸人の「意外な名前」
 
必要なのは世代交代
テレビ離れが叫ばれて久しい業界内では、今回の問題を契機に、出演者も若返りを図るべきだという声もある。前出のフジテレビ関係者が言う。

「『EXIT』の二人は、兼近大樹が世帯5・2%(個人2・6%)、りんたろー。が世帯4・5%(個人2・3%)と、かなり良い数字を持っている。Z世代の若者からの支持を集めていると見られています。兼近については過去の犯罪歴が報じられたこともありますが、若返りという意味ではMC起用を試してみても面白いかもしれません。

潜在視聴率が伸びているコンビとしては、『チョコプラ』の長田庄平と松尾駿もいます。それぞれ、世帯5・6%(個人2・8%)、世帯5・4%(個人2・7%)は優秀ですから、今後、冠番組は増えていくでしょう。
 
いわゆる第7世代では、やはり『霜降り明星』ですね。粗品が世帯5・0%(個人2・5%)で、せいやが世帯4・1%(個人2・0%)。せいやは、過去の下半身露出スキャンダルが影響しているのか、直近の調査ではダウントレンドにありますが、民事裁判にも勝訴していますし、さほど影響はないでしょう」
知名度に反しまったく人気がない芸人も
中堅や若手から数多くの名前があがる一方で、その知名度に比してまったく人気がないことが明らかになった芸人もいる。前出の民放キー局編成担当者が語る。

「世帯2・9%(個人1・4%)の山里亮太はかなり使いづらい。日テレ『DayDay.』でMCに抜擢されましたが、低視聴率が続いており、評価を下げてしまった。

さらに危険水域なのは『ロンブー』の田村淳。テレ朝『ロンドンハーツ』をはじめ、多くのレギュラー番組があるにもかかわらず、潜在視聴率は世帯1・8%(個人0・9%)ですからね。まったく支持されていないといっても過言ではありません」
 
 
元毎日放送プロデューサーで同志社女子大学メディア創造学科教授の影山貴彦氏が総括する。

「世代交代が進むきっかけになるのであれば、今回の性加害報道は悪いことばかりではないと思います。実際、私が教えている大学生からも、『若手の活躍の場が広がるのでは』という声が出ていますからね。大切なのは、テレビの作り手側が環境を言い訳にしないこと。松本人志という大きな存在がいなくなったから数字が取れないと考えるのではなく、むしろまったく新しい発想で番組を作ってほしい。時代とともに業界も変わる。いまがそのチャンスです」

求められているのは「第二の松本人志」ではなく、まったく新しい才能なのかもしれない。

「週刊現代」2024年1月27日号より