「松本氏の代理人の田代政弘弁護士は法曹界では著名人です」と、陸山会事件を扱ったウィキペディアのページを添えて投稿。松本による提訴を受け、週刊文春編集部が出した「提訴によって萎縮することなく、今後も報じるべき事柄があれば、これまで通り報じてまいります」などのコメントも紹介した。

 

 

 お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(60)が22日、飲み会で性的行為などを強要したとの疑惑を報じた週刊文春の発行元である文芸春秋に対し、名誉毀損による損害賠償と謝罪広告の掲載などを求め、東京地裁に提訴した。同日、所属する吉本興業を通じて発表した。松本個人による提訴となる。請求額は約5億5000万円。

 

 同誌は2015年冬、松本人志らがホテル内で参加女性に対し、性的行為を行ったなどと報道。女性が「性的暴行暴力を受けた」とする証言を掲載した。その後も、芸人が主催した飲み会の席で性的発言などがあったとして3週連続で「性加害疑惑」報道を続けている。週刊文春編集部は「一連の報道には十分に自信をもっている」などとしている。

 吉本の発表によると、松本側は訴訟を通じて、性加害に該当するような事実はないということを明確に主張し、立証するとしている。

以下、吉本興業全文

「当社所属タレント 松本人志に関するお知らせ

当社所属タレント 松本人志の代理人弁護士より、本日、令和5年12月27日の一部週刊誌報道に関し、訴訟を提起した旨の連絡を受けましたので、お知らせ致します。

 本件につきましては、係争中の案件となりますので、当社にお問い合わせいただきましてもお答えいたしかねます旨、予め申し添えさせていただきます。

以下、松本人志の代理人によるコメント全文を記載いたします。

提訴のお知らせ

本日、松本人志氏は、株式会社文藝春秋ほか1名に対して、令和5年12月27日発売の週刊文春に掲載された記事(インターネットに掲載されている分も含む)に関し、名誉毀損に基づく損害賠償請求及び訂正記事による名誉回復請求を求める訴訟を提起いたしました。

今後、裁判において、記事に記載されているような性的行為やそれらを強要した事実はなく、およそ「性加害」に該当するような事実はないということを明確に主張し立証してまいりたいと考えております。

関係者の皆様方にはご心配・ご迷惑をお掛けいたしますが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます」

松本人志氏 代理人

八重洲総合法律事務所

 弁護士 田代政弘

 

 ◆松本人志の性的行為強要疑惑報道の経緯

 ▼2023年12月27日 松本らが都内のホテルで複数の女性に強制的な性的行為を行ったなどと週刊文春が報じる。吉本は全面否定し今後、法的措置を検討すると発表

 ▼28日 松本が自身のXに「いつ辞めても良いと思ってたんやけど…やる気が出てきたなぁ~。」と投稿

 ▼24年1月5日 松本が自身のXで、週刊文春が疑惑の証拠としたLINE画像の一部を公開。「週刊女性PRIME」が報道した画像を引用する形で「とうとう出たね。。。」と投稿

 ▼同8日 訴訟注力のため松本が活動を休止すると吉本が発表。松本はXで「事実無根なので闘いまーす」と宣言。14日放送のフジテレビ系「ワイドナショー」(日曜・前10時)に出演を示唆

 ▼同9日 大阪府の吉村洋文知事が、ダウンタウンがアンバサダーを務める2025年大阪・関西万博について「芸能活動を休止されるので、その間のアンバサダー活動はされない」

 ▼同10日 14日放送の「ワイドナショー」に、一転して出演しないことがフジテレビから発表

 ▼22日 提訴を発表

 

 ◆松本人志(まつもと・ひとし)1963年9月8日、兵庫・尼崎市生まれ。60歳。82年に小・中学校の同級生である浜田雅功と「ダウンタウン」を結成。87年にMBSテレビ「4時ですよーだ」で関西地区での人気を集め、88年に東京進出。「ダウンタウンのごっつええ感じ」や「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで! 」で全国的な人気を博す。2007年、「大日本人」で映画監督デビュー。09年に一般女性と結婚。同年に長女が誕生。

 

 

松本人志氏の提訴に関して「週刊文春」編集部がコメント

 
 1月22日、吉本興業は、お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志氏(60)が株式会社文藝春秋ほか1名に対し、名誉毀損に基づく損害賠償請求及び訂正記事による名誉回復請求を求める訴訟を提起したと発表しました。
 
 吉本興業がホームページに松本氏の代理人のコメントを掲載していますが、そこでは昨年12月27日発売の「週刊文春」に掲載された記事に関して、「記載されているような性的行為やそれらを強要した事実はなく、およそ『性加害』に該当するような事実はないということを明確に主張し立証してまいりたいと考えております」と書かれています。
 今回の訴訟提起に関する「週刊文春」編集部のコメントは、以下の通りです。

「一連の記事には十分に自信を持っています。現在も新たな告発者の方々のお話をうかがい、慎重に裏付け取材をしております。提訴によって萎縮することなく、今後も報じるべき事柄があれば、これまで通り報じてまいります」

(「週刊文春」編集部/週刊文春)
 
 

《週刊文春》松本人志「恐怖の上納システム」の全貌 4人目女性が「大阪での一夜」を証言 「たむけんタイム」で2人きりにしようと…リッツカールトンのスイートルーム「今日のことは、絶対言わんといてな」と3000円で口止め

 
 昨年12月27日発売の「週刊文春」が報じた「 松本人志と恐怖の一夜『俺の子ども産めや! 』」。お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(60)が「スピードワゴン」の小沢一敬(50)に女性を集めさせ、東京・六本木にあるグランドハイアット東京のスイートルームで飲み会を開催。

“SEX上納システム”の全容
 参加者のA子さんに対し、松本が「俺の子ども産めや」などと性行為を迫った様子を証言とともに詳報。さらに別の飲み会に参加し、同様の経験をしたB子さんの証言も掲載した。

 記事掲載後、松本と接点をもった女性たちの証言が続々と寄せられた。彼女たちの証言で浮かび上がるのは後輩芸人が松本に女性をあてがう“SEX上納システム”の全容だ。そして松本への性接待は東京だけで行われていたわけではなかった。 

「大物芸人との飲み会やるんやけど、どう?」

 大阪在住のD子さんが友人の医療関係者から飲み会の誘いを受けたのは、2019年10月のことだった。同月26日19時頃、JR梅田駅近くの商業施設で彼女たちを出迎えたのは、吉本興業所属のお笑いコンビ「クロスバー直撃」の渡邊センス(39)である。もともと友人は渡邊とプライベートで食事を共にする仲だったという。

高級ホテルで行われた超VIPとの“部屋飲み”
「超VIPだから、今日の飲み会のことは誰にも言わんといてな」

 渡邊はD子さんにそう告げる。「VIP」が誰か知らされないまま渡邊が誘導したのは、関西随一の高級ホテルであるザ・リッツ・カールトン大阪。18世紀の英国貴族の趣を再現したロビーには重厚感が漂う。エレベーターで上階を目指す最中、渡邊は真剣な表情でこう告げた。

「携帯電話はあんまり触らんといてな。SNSとかにあげるのは絶対やめて」

 エレベーターで36階に上り、辿り着いたのは「エグゼクティブスイート」。

 玄関で出迎えたのは、芸人のたむらけんじ(50)だった。松本の側近として知られるたむらは、2014年10月10日にスタートしたバラエティ番組「松本家の休日」(朝日放送テレビ)で松本と共演。昨年5月から米ロサンゼルスに拠点をうつしている。

 白を基調とした室内にヨーロッパ風の調度品が並ぶ。煌びやかな夜景をバックに胡座をかいていたのは、部屋の主たる松本である。テーブルにはフライドポテト、サンドイッチ、パスタなどのルームサービスが並ぶ。一同はたむらが作ったハイボールで乾杯し、 “部屋飲み”はスタートした。D子さんが当日の様子を打ち明ける。

「男性陣は放送作家Xさんを加えて4人。その3日前にお笑いコンビ『チュートリアル』の徳井義実さんが東京国税局から申告漏れを指摘されたという報道がありました。松本さんはそのことについて『俺は税理士を雇って税金対策しっかりしてるからなぁ。あれはアカンわ』と言っていました」

 松本はルームサービスには手を付けず、「筋肉が分解されへんように」と机上に置かれたチーかまとゆで卵をひたすら口に運ぶ。

「好きな男性のタイプなどを聞かれた後、私たちが『松本さんはどういう人がタイプなんですか』と質問したら『俺らのことはええねん』と面倒臭そうにしていた」(同前)
 
たむらは執拗に「松本さんとかええやろ?」と…
 和やかに会は進んだが、約2時間後に異変が起きた。

「たむけんタイム、入りま~す!」

 陽気な調子で口にしたのは、たむらである。彼は一人一人を寝室に呼び出し、質問を繰り返す。

「今日、誰が良かった? 今から誰と2人で飲みたい? 松本さんはどう?」

 性的な意図を察知したD子さんが「みんなで飲みたいです」と松本とのツーショットを拒むと、たむらは執拗に「松本さんとかええやろ?」と畳み掛ける。

「やっぱり最後はこういう目的のために呼ばれたんだ、と思いました。結局、私の友達が松本さんと部屋に残ることになり、私を含めて全員が部屋を出ることになりました。別れ際、たむらさんから『はい、これ』と3000円のタクシー代だけ渡され、帰らされました」(D子さん)

 別れる直前、たむらはD子さんへ向き直り、こう忠告した。

「今日のことは、絶対言わんといてな」

 吉本興業に対し、松本の“性接待”について改めて質問状を送ると、回答はなく、次のような連絡があっただけだった。

「本質問状になるような事実を記載して、新たに名誉を棄損する記事を発売されるのであれば当然に法的措置を講じる」

 たむらは、たむけんタイムを否定したが、飲み会の事実を認め、「不快な思いをしたから、こういった話をしたんだと思う」と女性に謝罪した。 

◇◇◇

 現在発売中の「週刊文春」および「 週刊文春 電子版 」では、後輩芸人による松本への“SEX上納システム”について3人の女性が新たに証言。福岡、大阪で開かれた飲み会の全容、福岡の女性を集めたM-1王者、A子さんの松本への反論なども報じている。

 

《週刊文春》5人目女性の証言 松本人志「恐怖の上納システム」の全貌 たむけんタイム再び! E子さんは「あんたら、こんなことばっかやってんの?」友人が“献上”されて…

 
 昨年12月27日発売の「週刊文春」が報じた「 松本人志と恐怖の一夜『俺の子ども産めや! 』」。お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(60)が「スピードワゴン」の小沢一敬(50)に女性を集めさせ、東京・六本木にあるグランドハイアット東京のスイートルームで飲み会を開催。

 参加者のA子さんに対し、松本が「俺の子ども産めや」などと性行為を迫った様子を証言とともに詳報した。さらに別の飲み会に参加し、同様の経験をした B子さんの証言も掲載している。

「ほな、恒例のたむけんタイムでーす」
 記事掲載後、松本と接点をもった女性たちの証言が続々と寄せられた。彼女たちの証言で浮かび上がるのは後輩芸人が松本に女性をあてがう“SEX上納”のシステムだ。そして松”本への性接待は東京だけで行われていたわけではなかった。 

 医療関係者のE子さんが松本と会ったのは、D子さんのケースから遡ること4年前の2015年夏。お笑いコンビ「クロスバー直撃」の渡邊センスと親しい友人から「芸人さんと飲み会をしよう」と誘われたが、彼女たちには当日まで場所や出席者は明かされなかったという。

 会場はD子さんのケースと同じくザ・リッツ・カールトン大阪だった。ホテルのエントランスに呼び出された2人は、渡邊から「相手はVIPやから」と告げられる。部屋に入ると、松本がリラックスした様子で座っていた。

「メンバーは『松本家の休日』のメンバーである、たむらけんじと放送作家X。テーブルには高級そうな寿司の出前。面識のない女性が1人いて、セクシー系、可愛い系など、女性は見事に全員タイプが違った」(E子さん)

 約1時間半後、たむらが声を発する。

「ほな、恒例のたむけんタイムでーす」
 
「友人が松本さんに献上され、エッチをしたと…」
 寝室にひとりひとり呼ばれた女性たちは、密室でたむらに尋ねられる。

「今日は誰とおりたいですか? 松本さんとは?」

 彼女が「ええです」と言って拒否すると、たむらは「ホンマにええの? 松本さんやで?」と繰り返す。

「私は『いつもこんなことやってんのか』と心底呆れました。私はXを連れて部屋を出て『あんたら、こんなことばっかやってんの?』と聞いたところ、彼は『あー』と。その後、タクシー代を渡されて帰りましたが、結局、その日は友人が松本さんに献上され、エッチをしたと本人から聞きました」(E子さん)

 吉本興業に対し、後輩芸人による松本への“性接待”について改めて質問状を送ると、回答はなく、次のような連絡があっただけだった。

「本質問状にあるような事実を記載して、新たに名誉を棄損する記事を発売されるのであれば当然に法的措置を講じる」

 たむらは、たむけんタイムを否定したが、飲み会の事実を認め、「不快な思いをしたから、こういった話をしたんだと思う」と女性に謝罪した。 

 

松本人志の代理人は早大野球部出身 東京六大学にも出場 現在は「プロ野球選手の年俸交渉」も 東京地検特捜部出身の「ヤメ検」

 
 
 ダウンタウンの松本人志が、自身に対する報道をめぐって、週刊誌「週刊文春」の発行元である株式会社文藝春秋などを提訴したことを22日、所属の吉本興業が公式サイトで発表した。

 松本の代理人は、八重洲総合法律事務所所属の田代政弘弁護士。東京・国学院久我山高から1986年、早大社会学部に進学。早大時代は、野球部に所属し、外野手として東京六大学の公式戦にも出場したという。

 現在は、日本プロ野球選手会公認代理人として、プロ野球選手の年俸交渉等に従事するほか、「スポーツ事故、スポーツ保険及びスポーツ活動に関する契約等をめぐる紛争について、日本スポーツ仲裁機構(JSAA)への対応」などを手がけているという。

 また、東京地検特捜部にもいた“ヤメ検”。公式HPでは「証券取引等監視委員会特別調査課特別調査指導官として、汚職事件や大型経済事件、脱税事件及び金融商品取引法違反事件等の捜査に従事してきた」としている。
 
 

松本人志vs文春の重要な争点は「そもそも『性的行為』があったのかなかったのか」紀藤弁護士がポイントを挙げる、松本の代理人についても投稿

 
 弁護士の紀藤正樹さんが22日、X(旧ツイッター)を更新。お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志が同日、性行為を強要したと報じた文藝春秋に対して損害賠償請求訴訟を起こしたとの報道に、私見を語った。
 

 紀藤さんは、吉本興業による発表文を引用した上で、「裁判において記事に記載されているような性的行為」の事実はないとの内容に着目。「『記事に記載されているような』との限定が付されていますので、まず事実としてそもそも『性的行為』があったのかなかったのかという点が重要な争点になる」と法廷闘争のポイントに挙げた。

 また性的行為に関する文春報道は第1弾の12月27日発売号のみにあたるため、「今回の提訴は12月27日報道だけのよう」と指摘。続報についての追起訴や文春側の出方が「注目される」とつづった。

 松本の代理人についても参考として「松本氏の代理人の田代政弘弁護士は法曹界では著名人です」と、陸山会事件を扱ったウィキペディアのページを添えて投稿。松本による提訴を受け、週刊文春編集部が出した「提訴によって萎縮することなく、今後も報じるべき事柄があれば、これまで通り報じてまいります」などのコメントも紹介した。
 
 

松本人志が文春を提訴 柳沢秀夫氏が見解「立証には客観的に裏付けるような事実がないと」

 
 元NHK解説委員でジャーナリストの柳沢秀夫氏が22日、フジテレビ系「Live News イット!」(月~金曜後3・45)にコメンテーターとして生出演し、お笑いコンビ「ダウンタウン」松本人志(60)が飲み会で女性に性的行為などを強要したとの疑惑を報じた週刊文春の発行元、株式会社文芸春秋などを提訴したことについてコメントした。

 吉本興業はこの日、疑惑を報じた週刊文春の発行元、株式会社文芸春秋などに対し、松本が名誉毀損に基づく損害賠償請求及び訂正記事による名誉回復請求を求める訴訟を起こしたと発表した。

 番組ではこのニュースを速報で伝えた。柳沢氏は「訴えの中で、強要した事実はないとおっしゃっていますけど、当事者間で同意があったのかということも焦点になってくると思います。ただ、加害者、被害者、つまり原告、被告の間で、それを客観的に主張、立証するためには、しっかりと客観的に裏付けるような事実がないと難しい」と見解を述べた。また「いずれにしろ裁判は非常に長くかかる」と、長期化する可能性を示した。
 また柳沢氏は「今なぜこの時期にこの話が明るみに出たのか。最近は性加害に対する社会的関心が高まってきている。それが背景にあるのかどうか、そのへんも裁判で議論になるところかもしれません」とも見通した。