社会学者・斎藤幸平氏 松本人志の問題は「個人のスキャンダルにとどめてはいけない」と主張 男性社会の「ホモソーシャル」を批判

 
 
「『ホモソーシャル』っていう社会学の概念があるんですけど、要するに『男同士のつながり合いのための欲望』っていう意味なんです」

「今回タチが悪いのは、後輩の芸人の人たちを使って、共同のちょっと“悪い秘密”みたいなものを使って、自分たちのつながり合いを強めていくっていう、しかも、そのために女性を利用していくっていうのが、ホモソーシャルが悪いところなんですね」
「こういう構造があって、それにメディアも含めて乗っかってきたことについて、私たちもまあしっかり反省していかなければいけない」
 
 
 東京大学大学院准教授でマルキシストの斎藤幸平氏が21日、TBS系「サンデー・ジャポン」(日曜、前9・54)にゲスト出演。ダウンタウン・松本人志が「週刊文春」の報道を受けて裁判に注力するため活動休止している問題に触れ、「松本さん個人のスキャンダルにとどめてしまってはいけない」と主張した。

 斎藤氏は一連の問題について意見を求められ、「やっぱり、松本さん個人のスキャンダルにとどめてしまってはいけない。これはもっと構造的な問題だと思うんですね」と発言。「『ホモソーシャル』っていう社会学の概念があるんですけど、要するに『男同士のつながり合いのための欲望』っていう意味なんです」と、男性社会の構造に根付いた問題意識を示した。

 さらに「今回タチが悪いのは、後輩の芸人の人たちを使って、共同のちょっと“悪い秘密”みたいなものを使って、自分たちのつながり合いを強めていくっていう、しかも、そのために女性を利用していくっていうのが、ホモソーシャルが悪いところなんですね」と分析。「こういう構造があって、それにメディアも含めて乗っかってきたことについて、私たちもまあしっかり反省していかなければいけないと思いました」と口にした。
 
 

今田耕司、松本人志めぐる報道に私見「加害者となった状態で話しているような…」

 
 
今田耕司(57)が21日、フジテレビ系「ワイドナショー」(日曜午前10時)に出演。「週刊文春」で15年の一般女性への性的行為強要疑惑が報じられ、裁判に注力するため活動休止を表明したダウンタウン松本人志(60)についてコメントした。

今田は「(性的行為の)同意があったか、なかったかっていうことですよね。まだはっきり真実は分かってないわけですよね。でも(報道の)第2弾、3弾って出てくると、同意があったかなかったより飲み会の中身の話になってきて、こんだけ飲み会やってましたっていう話で、イメージは非常に悪いですよね」と話した。

また「結局はあったか、なかったかは裁判ではっきり結論出していただいて、そこから『こんなことあったんや』『こんなこともやってたんや』っていうなら分かるけど、加害者となった状態で話しているような、ニュースやネットでも。あったかもしれないし、なかったかもしれないっていうところで話したいなと思う」と考えを語った。

松本とともに行動していたと報じられたスピードワゴン小沢一敬についても「女衒(ぜげん)という言葉で表現されている。詳しいことをネットで調べたら、とんでもないじゃないですか。それを自分が言われているって、親も親戚もいるわけですから、女衒と言われたら。ただ楽しくみんなで飲めたらなというのだとしたら、そりゃショックやろうな」と心中を想像。芸能活動継続を表明したものの、一転して活動自粛となったことについても「小沢君も最初はやましいことはないからということだったけど、気持ちの中でどんどん表現が刺さっていくというか」と推察した。

松本をめぐっては、昨年12月27日発売の「週刊文春」が15年の一般女性への性的行為強要疑惑を報じたが、所属吉本興業は同日、報道を完全否定し法的措置を検討していくなどとしていた。今月8日、吉本は松本の活動休止を発表。松本から「まずはさまざまな記事と対峙して、裁判に注力したい」旨の申し入れがあったとして、「当面の間活動を休止したい旨の強い意志が示された」と説明している。
 
 

《中堅“アテンド”芸人が告白》芸人パーティー“上納システム”の実態 「1人は仕込みの女の子を入れる」「感覚がおかしくなってくる」

「物凄いVIPとの飲み会だから」──そう芸人から高級ホテルに呼び出された女性たちの告発を『週刊文春』が報じ、波紋を呼んでいる。告発されたお笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(60)は裁判に注力するために休業を発表したが、後輩芸人が女性を“上納”するシステムがあると同誌は続報する。これは特殊なことなのか、それとも氷山の一角か。実態に迫った。
 
 問題の舞台となったのは、芸人らによる女性を招いたパーティーだった。芸能レポーターの城下尊之氏は、芸人パーティーの実態についてこう語る。

「売れない芸人が売れっ子の先輩芸人に女性をあてがう行為は、一部で脈々と続いています。後輩からすれば女性を紹介することで仕事や人脈を紹介してもらうなど芸能界でステップアップできる。実際に売れたら、自分も同じことを後輩に要求するわけです」

 パーティーはどのように行なわれているのか。大手事務所に所属する中堅芸人は、匿名を条件にこう語る。

「そもそもみんな芸人になるきっかけは『女にモテたい』がほとんど。そんな奴らの集まりなんだから、先輩芸人が彼女や遊ぶ女の子が欲しいなと口にすると、すぐに用意するのが芸人界の常識。僕も地方ロケで先輩芸人が『あの子かわええな』と呟いた店員さんには速攻で自分の連絡先を渡して後日、都内で飲み会をセッティングしたしね。中堅レベルでも女の子を紹介されてますよ。最近だと飲食店をやっている芸人が窓口になって、自分の店で女の子をあてがうケースをよく聞くね」

 表向きは「合コン」。若手が店も女性も準備して、先輩に「お持ち帰り」してもらえるようセッティングするのだ。

「売れっ子芸人になればなるほど自分のファンには手を出さなくなるのよ。『肩書きだけでなく俺個人を見てくれ』と。知名度に頼らず自分のトーク、魅力で女性をお持ち帰りできたんだと、先輩に気持ちよくなってもらうようにするのが後輩芸人の腕の見せ所」

 先輩芸人に重宝されるためにも、若手の芸人たちはそれぞれ独自の方法を編み出していたという。
 
「芸人はイケメン俳優とは違うからよっぽどのファンじゃない限り女性も『お持ち帰りまでされたい』なんて思わない。だから事前に女の子たちには『簡単に会えない人』だということを強調して一流芸能人感を演出するんです。僕の場合は最低でも1人は仕込みの女の子を入れていた。事前に『芸人の○○さんと合コンするから、エッチまでせえへん?』って声かけて、OKだったら参加してもらう。女の子には3万から5万くらい払っていたけど、もちろんそれは自腹だった。

 後輩が確実な女性を用意すれば、先輩芸人は必ず口説ける。そんな飲み会を繰り返してると、感覚がおかしくなってくるんですよ」
 
 

《参加女性が告白》芸人飲み会で行なわれた“いかさまバレバレの王様ゲーム” 「帰りたいと口にすると呆れた顔で『嘘でしょ?』」

 
 芸能人や有名経営者との飲み会に積極的に顔を出していたというA子さんは、20代の頃に「大物芸能人も来るかも」と誘われて飲み会に参加した。

 男性側の幹事の芸人Bはテレビではめったに見ないものの、様々な飲み会に出没していたのでA子さんとも顔見知りだった。東京・恵比寿にある居酒屋にA子さんら女性4人とBを含め芸人や放送作家の男性3人が揃うと、BがA子さんに「ねえ、この中で一番エッチな子って誰?」と耳打ちしてきた。

「えー、いきなり下ネタ!?」とA子さんが冗談っぽく反応すると、Bは真顔でこう言い放った。

「いや、そういうのいいから。さっさと教えてよ。今日ヤれるのって誰?」

 面食らった女性たちは互いに目配せした。A子さんはこう振り返る。

「そっち系の会だったか、と(苦笑)。でもそのあと来るという『大物芸能人』の期待があったので、私たちも下ネタを織り交ぜながら話を合わせてましたね。1時間くらい経つと、携帯メールを見たBが『打ち合わせ終わったって。新宿方面に移動しよう』と言うので、タクシーに分乗しました」

 A子さんら女性3人と一緒のタクシーに乗り込んだBは、しきりに「めったに飲めないすごい人なんだから。ノリが悪いのとか嫌いな人だし、失礼のないようにしてね」と念押しした。繁華街に着くと、「今これしかないから、残りはお願い」と千円札を1枚しか出さなかったBの代わりにタクシー料金を支払ったA子さんらは、ビルの中の個室カラオケに案内された。室内にはなぜかジャグジーバスもあった。
 
「こちらを道具のように扱うBの態度にイラっとしましたが、先に着いていた男性を見てさらにテンションが下がりました。『大物芸能人』とだけ聞いていたけど、私の好みではない中堅の芸人さんだった(笑)。でも先輩を前にした途端、Bらは全力で芸人ノリになってあからさまに私たちの誰かとくっつけようと、いかさまバレバレの王様ゲームをしていました。

 必死な男性陣が気の毒に思えてきて妙な連帯感で私たちも盛り上げていましたが、『そのあとまで』となると無理で……。そろそろ帰りたいと口にすると、Bは呆れた顔で『嘘でしょ?』としつこく言ってきました」

 結局、Bと話し込んだ女性側の幹事が中堅芸人と「2人きりになれる場所に行く」ということで話がついて、散会した。
 
 

《参加女性が証言》「元レースクイーン」「女子大生」が集まる“芸人パーティー”の上納システム 「100万円以上のお会計の後、『家で飲み直そう』のメールが来て…」

 
「バラエティ番組の有名ディレクターとよくつるんでいる無名の芸人Dから『あのEさん(大物芸人)の番組収録後の打ち上げを盛大にやることになったから来てくれないか。口の堅い子なら他にも呼んでいいよ』と言われて友達と参加しました。六本木の高級カラオケ店のパーティールームに集合すると、最後に番組スタッフたちに付き添われたEさんが登場しました」(C子さん)

 打ち上げパーティーというだけあってC子さんとは別のルートからも女性が呼ばれていた。芸人Bと、彼が連れてきた「元レースクイーン」や「グラドルの卵」、「女子アナ志望の女子大生」などもいた。

「Eさんを中心にカラオケで3時間ほど盛り上がりました。週刊誌によく撮られていたEさんが『プロっぽい、いかにもな子を呼ばないでよ』と男性陣に苦言を呈したようで、Eさんが女性全員に交通費の1万円札を配ったあと、NGが出た女性は帰る方向に誘導されていました」
 
 人数を減らした一行は、芸能人御用達の超高級カラオケルームに移動して2次会が始まった。外からは覗き見ることもできない厳重な個室で、Eは気に入った女性を横に座らせて抱きついたり、歌に合わせて軽くキスをしたりしていた。途中、席を立ったC子さんにパーティーに誘った無名芸人Dがこう告げてきた。

「Eさん、楽しそうだよ。今日はC子か横にいた女の子のどちらかにしそうだって。たぶん面白いC子のほうが好みだろうから、なんとか頑張ってよ」

 C子さんが席に戻ると、Eから携帯番号を交換しようと言われた。その瞬間だけは、男性陣が必死に2人の様子を見ないように気を遣っていたのが印象的だったという。

 朝5時を回って会はお開きとなった。

「Eさんは100万円以上のお会計を支払って、先に出てしまっていました。そのEさんから早速『家で飲みなおそう』とメールが来たのですが、パーティーを主催した番組の幹部スタッフや女性を集めた芸人BやDが私を取り囲んでいて、『あのEさんが家に呼ぶってすごいよ。もちろん行くよね!』って。さすがにここまできて断わることはできないなと……」
 
すぐにC子さんは指定されたEの自宅マンションに行った。

「楽しく話して、ちょっとイチャイチャして。もう外は明るくなっていたし『最後まではダメ』と言うと、紳士的なEさんは『じゃあまた今度ね。気をつけて帰ってね』と追加の交通費1万円を渡して送り出してくれました。携帯を見るとパーティーにいた男性陣から大量の探りメールが来ていましたが、一番感謝していたのは私を飲み会に呼んだDでしたね」

 芸能界の片隅に数多いる若手芸人から日夜、先輩芸人に“上納”される女性たち。その受け止め方は様々だが、芸能レポーターの城下尊之氏はこう語る。

「かつては女遊びも芸の肥やしといわれ、多少の遊びは許容され、破天荒な芸人がもてはやされることもありました。しかし昨今、コンプライアンスが厳しくなり、性被害に対する社会の反応が大きく変わった。これまで黙認されてきた行為もいまは許されません。ファンが求める芸人像も変わるなかで、芸人も時代が変わったことを認識する必要があるでしょう」
 
 

小沢一敬「飯も食えないし眠れない」“何ら恥じる点がない” 活動自粛を直撃も他人のフリ! 実弟は「ほかの人を守ろうとしている」と擁護

 
 
「これまで通り活動を続けてまいります。なぜならば、小沢の行動には何ら恥じる点がないからであります」
 
「週刊文春」が毎号報じているダウンタウン・松本人志の性加害疑惑。揺れる芸能界の中で、最も影響を受けたのはスピードワゴン・小沢一敬に違いない。

「第一報では、2015年に都内ホテルで開かれた飲み会で、女性が松本さんから同意のない性的行為をされたと告発しています。記事中で小沢さんは、飲み会をセッティングしたうえ、松本さんと女性が2人きりになるよう誘導するなど、積極的に “アテンド” したと書かれています」(芸能記者)

 1月8日に松本は、吉本興業を通じて記事の内容を否定。裁判に注力するため、休止すると発表した。一方で冒頭のとおり、“強気” に自粛を否定したのが小沢サイドだった。

「ところが、13日になると一転。ファンや関係者に迷惑をかけていることに責任を感じた本人の申し出により、芸能活動を自粛すると事務所が発表しました。続報では、たむらけんじさんやパンクブーブーの黒瀬純さんなど、多くの “アテンド芸人” の名が報じられましたが、自粛したのは小沢さんだけです」(同前)

 小沢には “何ら恥じる点がない” にもかかわらず、なぜ自粛するのか。

「兄は自分を傷つけ、悪者にすることで、ほかの人を守ろうとしているんですよ……」

 と擁護するのは、小沢の実弟で、故郷の愛知県で化粧品会社を経営し、政治団体「愛地球党」の党首を務める小澤頼仁氏だ。

「母とは連絡を取り合っているようです。僕もメッセージを送りましたが、返事はまだありません。兄はとにかく優しい人です。お詫びの言葉や、反省の言葉を真っ先に言いたいはずですよ。

 でも何か言えば、被害があったと訴える女性の側の方や、尊敬する先輩やかわいがっている後輩など、関係者の誰かが傷つき、誰かが悪者になってしまうでしょう。

 だから黙っているんだと思います。芸能界への復帰について、兄は自分の意志ではなく、関係者の皆さんの思いを優先する人です。私や家族、地元の友人たちも、みんなでその選択を尊重します」

 肉親からの熱いエールが送られる一方、芸人界からは冷めた声も聞こえてくる。

「繊細な人ですからね。自分のせいで、松本さんを活動休止に追い込んでしまったと責任を感じているようです。今、『飯も食えないし眠れない……』とこぼしているらしいです。確かに目の下のクマはすごくて……。でも、たむけんさんのように自分の言葉で否定か謝罪をしてほしいという意見がけっこうあります。

 黙って姿を消すのはカッコ悪いですよ。小沢さんはキザなことを言って、井戸田さんに “あま~い” とツッコまれる持ちネタがありますが、ふだんもキザなんですよ。それがどうして沈黙なのか……」(芸人仲間)

 自粛発表後の1月中旬、自宅から出てきた小沢は、マスクに帽子、メガネという変装姿で、“くら~い” 雰囲気を漂わせていた。1時間後、バイクにまたがり帰宅した小沢に、本誌は声をかけた。

――小沢さんですか。

「はあ?」

 他人のフリをするためか、キョトンとした表情を浮かべ、なぜか自宅の前を素通りしようとする小沢。

――「FLASH」です。小沢さんにも言い分があるかと……。

「いえいえいえいえ」

 本誌が質問を重ねると、俯きながら踵を返し、自宅へと早足で帰っていった……。

 さらに同日、本誌は名古屋での収録を終え、帰宅した相方・井戸田潤にも声をかけたが、「すみません」とひと言断わると、自宅の中へと消えていった――。

「コンビ仲は良好ですよ。井戸田さんもずいぶん心配していて、小沢さんには『話せるタイミングが来たときに、真摯に真実を世間に話さないといけない』と伝えたそうです」(芸能事務所関係者)

 いつ、“話せるタイミング” がやってくるのか。

「松本さんとは本当に深い仲でした。2人ともブルーハーツの大ファンで意気投合していました。芸人界では、大先輩の “飲もう” は女のコの用意が当たり前。松本さんとの飲みとなると、小沢さんはいつも以上に張り切っている感じでした。

 その “張り切り” が悪いほうに向かっていたとしたら……謝罪すべきですよね。松本さんが裁判を宣言している以上、その結果が出るまでは、復帰できないでしょう。裁判で松本さんに協力するのかどうか、注目です」(芸能記者)

 法廷まで “アテンド” となれば呆れる。