きょうの潮流
 

 岡野八代さんのメッセージを思い起こしました。「まるで、新しい政党が誕生したかのような感動を覚えました」。日本共産党が前回の党大会で「ジェンダー平等」を綱領に書き込んだときのことです

 

▼この問題にとりくむことを党の方針の中心に掲げられたことは、日本社会に巣食う性差別や不平等を変革するとともに、大きく自己改革にもとりくまれるのだと理解した―。ジェンダー研究の第一人者の言葉には期待と励ましが込められていました

 

▼そのときの決定をふまえ、今大会の決議では「ジェンダー平等を阻むものは何か、その根源を明らかにし、逆行する勢力を包囲する連帯を広げよう」と呼びかけました。同時に、党活動のなかでも努力を重ねてきたが、なおそれは途上にあるとも

 

▼100年におよぶ共産党の歴史のなかで、初めて女性の委員長が誕生しました。会場からはどよめきとともに万雷の拍手がわきおこりました

 

▼田村智子・新委員長は「歴史と伝統を受け継ぎ日々学びながら、のびのびと挑戦していきたい」。ベテランや若手とともにチームで協力しあい、希望ある政治、豊かな人間社会への展望を届けたいと語りました

 

▼「党と出会って、自分らしくあっていいと気がつきました。新しい世界を私に教えてくれた」。大会に初参加した代議員の発言です。議長に就任した志位さんは閉会のあいさつで呼びかけました。「国民のくらしと平和への願いをしっかりうけとめ、党の新しい躍進の時代を開くために奮闘しよう」


田村智子「共産党新委員長」誕生の舞台裏…102年の歴史で初の女性党首

 

 

 予想通りの世代交代だが、さて“ニュー共産党”に脱皮できるのかどうか。

 共産党は18日の党大会最終日に、新委員長人事を決定。志位和夫委員長(69)が退任し、田村智子政策委員長(58)が後任となった。今年で結党102年の歴史で初の女性党首だ。

 トップ交代は実に23年ぶり。志位氏は議長に就く。小池晃書記局長(63)は留任し、新たな政策委員長には山添拓参院議員(39)が決まった。

「田村さんは、故安倍元首相の後援会が主催した『桜を見る会』前夜祭を巡る疑惑を国会で追及し、頭角を現しました。人柄は庶民的で、お酒を飲むほどに冗舌になります」(野党関係者)


 実は、昨年7月、日刊ゲンダイを含む一部メディアが、共産党で女性党首が誕生する可能性について報じていた。2022年の参院選で3選したばかりだった田村氏が、次期衆院選で鞍替えすると発表されたからだ。「田村委員長誕生」へのレールが敷かれたと目されたのだ。田村氏は衆院比例東京ブロック単独1位での出馬になるとみられる。

 共産党が、志位退陣と女性党首というドラスチックな改革を迫られたのは、党勢退潮が止まらないことにある。党首公選制などを求めて組織の硬直化を批判した現役党員2人を昨年、除名処分にした問題も尾を引き、統一地方選で大きく議席を減らした。

 

「次の委員長には、小池書記局長が順当に昇格するとみられていましたが、一昨年に田村さんに対するパワハラを認定され、ミソをつけた。山添さんが将来のホープですが、若すぎるので、まずは田村さんということになったのでしょう」(共産党関係者)

 党勢立て直しを担う新委員長は重責。政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。

「田村待望論が実現し、自由な改革が期待されるものの、党内にそうした意識は薄い。除名問題などで萎縮した党内の空気を打破できるのかどうか。田村さんは、党100年の歴史とは違うことをやらないと意味がない。志位さんや小池さんが驚くようなはじけっぷりを見せないと、何も変わりませんよ」

 早速、議長に就いた志位氏が「院政」を敷くのではないか、との見方もある。野党共闘での立ち位置も含め、田村共産党は難題山積だ。

 

希望の政策伝えたい

田村新委員長が抱負

 
 
 日本共産党第29回大会で18日に選出された志位和夫中央委員会議長、田村智子幹部会委員長、小池晃書記局長、山下芳生、田中悠、倉林明子の各副委員長、山添拓政策委員長が大会終了後にそろって記者会見しました。

 委員長に選出された決意を問われた田村氏は、「切磋琢磨(せっさたくま)し、日々勉強し、のびのび挑戦しながら委員長の役割を果たしたい」と発言。今大会の準備にかかわり、日本共産党の長い活動の歴史や理論的発展の土壌が耕されて、今の党の到達があると実感したとして「歴史や伝統を受け継ぎながら、党の発展・成長のために力を尽くしたい」と表明しました。

 初めて委員長に女性が就任し、中央委員の女性割合が3割を超えた意義についても問われ、日本社会全体のジェンダーギャップの中で党の女性役員も奮闘していると発言。「日本社会全体を変えていくと同時に、党の中もさらに自己改革していく、この両面をがんばっていきたい」と述べました。

 また、「どんな党にしていきたいか」との問いには、資本主義の矛盾の中で苦しみを抱えながら打開の方向が見えずにいる人がたくさんいると述べ「そういうときに私たちが希望の政策を伝えられる党になりたい」と強調。人間の自由が社会主義・共産主義の目的だと決議に盛り込んだとして「人類は歴史を前に進められると知らせる対話をしたい」と語りました。

 

 

《田村よ、お前もか》共産党初の女性党首が“勇気ある発言”をした女性党員を糾弾 志位氏退任も閉鎖的体質は変わらず

 

松竹伸幸氏側の発言を垂流すのではなく、共産党の姿勢をきちんと知ってから記事を書くべき。「自衛隊を容認すべき」という松竹伸幸氏は組織の中ではその姿勢を発言する事がなかった。志位和夫さんが20数年委員長を就任することに疑問を感じて立憲や自民党がやっているような委員長選挙をすべきとの姿勢だった。組織を度外視しての書を発刊。それは問題でしょうとなるのは理解できる。その後党内では松竹伸幸氏を交えての話し合いが始まったようであるが、後半は松竹伸幸氏は欠席し、「除籍」と決まった時点で電話があり処分が決まったと聞くなり毎日新聞が即電話が入ったとのこと。この時点でマスメディアに松竹伸幸氏は通報したことになる。

共産党の歴史を重ねて考えてみると、今間で一貫して「戦争反対」という姿勢で100年戦ってきた党。今の日本は危機的な状況であって、一致団結するためには党内でバランバランな状態では戦いきれない。共産党を排除するしたい層が待ち構えているのだ。だから、この記事を読んでも、筆坂のインチキ記事を読んでも「反共」丸出しである。少なくとも文春は共産党に松下氏の件についてきちんと聞く必要があるはずだ。一方的に「反共」の姿勢で記事を書くべきではないと思う。

 

 

 

 1月18日、日本共産党は、4年ぶりの党大会で、志位和夫委員長に代わり、新しい委員長に田村智子氏を選出した。「女性初の党首の誕生」として注目を浴びているが、「異論」を排除する共産党の「閉鎖的な体質」に変わりはないようだ。

 

「除名処分・再審査請求」を「却下」された松竹伸幸氏がコメント
「本当に残念でなりません」
「私が最初に体験した共産党では、自由な議論が許されていました。ある学者からは『松竹さんのお陰で共産党が自由に見えていい』と言ってもらいましたが、そんな『異論を許す共産党』を復活させたいと思っていたのに……」

 こう語るのは、「党首選挙制」の導入を訴える『シン・日本共産党宣言』(文春新書)を刊行したことで、共産党から「除名処分」を受けた松竹伸幸氏だ。

 松竹氏は、党大会での除名処分の撤回を求め、「再審査請求」を行なっていたが、共産党は党大会で、松竹氏の主張は「処分の理由を覆すものではない」として、「請求却下」を決定した。

「『除名』処分を受けても、『そんな党だから愛想をつかす』という気にはなれませんでした。党に期待し、『とにかく党に戻りたい』という一心で、再審査を求めていたのですが……私の人生は半世紀、共産党とともにありましたが、これで党から排除され、党には二度と戻れません」

 

「それにしても今回の決定はあまりに『非常識』で、党の『劣化』を示しています」

松竹氏が「却下報告」のウソを指摘
 松竹氏の再審査請求に対して、党大会で、副委員長の山下芳生氏が次のような「報告」を行なっている。

「大会幹部団は、(略)松竹氏の『再審査請求書』を党大会として受理し、大会幹部団として再審査を行うこととした。除名処分をされた者が大会に除名処分の再審査を求めた例は過去にもあるが、そのさいにも大会幹部団の責任で再審査を行い、その結果を大会に報告するという対応を行っており、今回もこれまでの対応を踏襲することとした」

 

今回の党大会に参加する代議員の選出にあたっては、松竹氏への支持者が入らぬよう、「松竹氏への除名処分に賛成か、反対か」が、“踏み絵”に使われたようだ。

女性党員の勇気ある発言を糾弾した新党首の田村智子氏
 しかしそれでも、「異論」を完全に抑えることはできなかった。党大会2日目の1月16日、神奈川県議団長の大山奈々子氏が“勇気ある発言”を行なったのだ。

「次に、松竹氏の除名問題で顕在化した党内民主主義の課題についてです。昨年地方選前に松竹氏の著作が発刊され、その後まもなく彼は除名となりました。(略)何人もの人から『やっぱり共産党は怖い』『除名はだめだ』と言われました。将来共産党が政権をとったら、国民をこんなふうに統制すると思えてしまうと。問題は出版したことよりも除名処分ではないでしょうか。(略)『除名』は対話の拒否にほかなりません。排除の論理ではなく包摂の論理を尊重することは、政党運営にも求められています」(『しんぶん「赤旗」』1月18日付より)

 党大会は「自由な討論」が許される場であるはずなのに、この大山氏の発言を、次のように徹底的に糾弾したのは、他でもない“共産党初の女性党首”となった田村智子氏だ。

「異論」を「党への攻撃」とみなす
「党大会での発言は一般的に自由であり、自由な発言を保証している。しかし、この発言者の発言内容は極めて重大だ。私は『除名処分を行ったことが問題』という発言を行った発言者について、まず、発言者の姿勢に根本的な問題があることを厳しく指摘する」

「発言者は『問題は出版したことより除名処分ではないか』と発言しながら、除名処分のどこが問題なのかを何も示していない。(略)発言者が述べたのは、ただ、『党外の人がこう言っている』ということだけだ。党外の人が言っていることのみをもって処分が問題と断じるのは、あまりにも党員としての主体性を欠き、誠実さを欠く発言だと言わなければならない」

「異論」を「党への攻撃」とみなすのが、“共産党初の女性党首”の一貫した姿勢だ。

「発言者は『除名というのは対話の拒否だ』と述べ、包摂の論理を尊重することは政党運営にも求められていると述べた。しかし、対話を拒否したのは誰か。党を除名された元党員は、自分の意見を一度として党の正規の会議で述べたことはなく、一度として正規のルールにのっとって党に意見を提出したこともない。党内での一切の対話の努力をしないまま、党外からいきなり党攻撃を開始したというのが事実だ」

「党外から出版という形で党の綱領と規約を攻撃した者を除名処分にしたことは当然だ。問題のこの政治的本質を全く理解していないことに発言者の大きな問題があると言わなければなりません(拍手)」

「わが党は多数者革命に責任を持つ党として、組織と組織原則への攻撃を断固として打ち破り、党の統一と団結を固め合い、これからも民主集中制の組織原則に基づいて強く大きな党をつくり歴史を開く。この決意をここに表明するものだ(拍手)」(以上、『産経ニュース』1月18日付)

 この「除名問題」と「共産党の閉鎖的体質」について、松竹氏は、作家・佐藤優氏との対談「 志位委員長よ、なぜ私が除名なのか 」(「文藝春秋」2024年2月号)で、詳しく論じている。

(「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2024年2月号)

 この「報告」について、松竹氏は「冒頭から完全なウソに基づいている」と指摘する。

「というのも、再審査規定が規約に盛り込まれた1958年以来、再審査請求は一度も行なわれたことがないからです。『除名処分の再審査を求めた例は過去にもある』『今回もこれまでの対応を踏襲することとした』というのは、完全なでっち上げです」

共産党の組織的特徴
 さらに共産党の「非常識なやり方」をこう指摘する。

「再審査請求書は、昨年11月1日に提出しましたが、それから2カ月半あまり、党からは何の連絡もありませんでした。それで突然、私を党大会に呼ぶこともなしに、私が提出した『再審査請求書』を党大会に参加した約800人の代議員に配布することもなしに、一方的に『却下』を決定しました。この決定を下した『大会幹部団』のメンバーは21人。党大会でオープンに議論して決定したのではなく、わずか21人のいわば『密室』で決定されたのです」

 共産党の組織的特徴は、「上意下達の階層構造」にある。

 まず職場、地域、学校ごとに「支部」があり、その支部から選ばれる「各地区委員会(地区党)」があり、さらにそこから選ばれる「都道府県委員会(都道府県党)」があり、そこから選ばれる約800人によって、党大会(最高機関)が開かれる。

 

 

共産党元ナンバー4が語る新体制と人事「実質的に選挙の余地はなかった…」 〝優等生〟田村智子氏が女性初の委員長に選出の背景

 
ナンバー4・筆坂秀世???今で言うセクハラで首になったインチキ親爺だぜ!
 
共産党元ナンバー4・筆坂秀世氏が語る

共産党の第29回党大会は18日、歴代最長の23年にわたり在任した志位和夫委員長(69)が退任して議長となり、田村智子政策委員長(58)が後任の委員長とする人事を決めた。党ナンバー4の政策委員長を務めた元参院議員で政治評論家の筆坂秀世氏に、新体制の評価と人事の実態を聞いた。

田村氏が女性初の委員長に選出されたことについて筆坂氏は「党首公選制問題で大騒ぎになったため、『清新なイメージ』を与える狙いではないか」と語る。

昨年、現役党員だったジャーナリストの松竹伸幸氏が著書で「党首公選制」を主張し、除名処分を受けた。処分撤回の請求も却下された。

「世代交代」を打ち出した共産党だが、そもそも人事はどのようにして決まるのか。

党規約では、全国から選ばれた代議員が党大会で中央委員会を選出。中央委が幹部会委員や党三役を選出する仕組みだ。

筆坂氏は自身の経験から「中央委の候補者名簿も前の中央委がすでに決めたうえで提示される。実質的に選挙の余地はなかった」と話す。

今後の党運営について筆坂氏は「田村氏は党員生活も長い〝優等生〟だが、旧来の執行部の意向を踏襲せざるを得ないだろう」と指摘した。