旧ジャニーズ「STARTO ENTERTAINMENT」福田淳新社長が真っ先に“週刊文春”の取材を受けた理由「性加害問題は…」〈独占告白150分〉

 
本当なら、旧ジャニーズ事務所の隠蔽体質は悪化の一途。1回目、2回目の記者会見から、どんどん後退。情報の伝達を妨げる統制国家のよう。新聞テレビの既存メディアは、翼賛体制を支える一角となるのだろうか。タレントや自らの価値、テレビの価値だけでなく、言論の自由まで毀損し、道連れにしていく。
 
福田淳社長の下、メディアをコントロールしようとする意思はさらに強くなり、透明性はなく、隠蔽度は高止まり。
 
昨日記者懇談会に出た望月さんの話だと、福田氏は自分は気が弱いことを繰り返したそうだ。そうすると記者たちも遠慮したりするから、望月さんの印象だが、そうやってメディアをコントロールしたい気がしたと。尾形氏も激しく同意していた。「囲み」では気が弱いという感じはしなかったと。
 
 
 12月8日、旧ジャニーズ事務所から生まれた新会社名が「STARTO ENTERTAINMENT(スタートエンターテイメント)」と発表された。
 
 同時に新会社の経営陣も明らかにされ、社長には株式会社スピーディ代表の福田淳氏(58)が就任することになった。

 福田氏は新会社が採用する「エージェント制」の日本における先駆けとして、7年前から女優・のんのエージェントを務めていることで知られる。移籍や独立が認められない「奴隷契約」や、人気タレントを出演させる代わりに、自社のタレントを押し込む「バーター出演」などに象徴される旧態依然とした日本の芸能界を厳しく批判してきた人物であり、その舌鋒の矛先は旧ジャニーズ事務所にも向けられてきた。

 なぜ福田氏は新会社の社長に就く決断をしたのか。また160名におよぶタレントをどのように導いていくのか。福田氏が、「週刊文春」の150分にわたる独占インタビューに応じた。

「新しい会社は、やはりここから始めるべきだと思った」
 1999年からの性加害キャンペーン報道など、ジャニーズ事務所のあり方について、厳しい報道を続けてきた「週刊文春」の取材を真っ先に受けた理由は何か。

「性加害問題は週刊文春さんから始まったので、新しい会社は、やはりここから始めるべきだと思った。新しい会社をどのように進めるのかを語るには、PR的な内容ではなく、内部事情を最も理解している文春さんに僕の肉声でそのままお伝えし、深掘りしてもらうことが、会社の船出にいいのでは、と考えたんです。
 
 どんなシチュエーションであれ、新しい会社は社会から祝福されて生まれるべきだと思うんですよ。その意味でも一番厳しい目で見てくださったメディアに最初に話すべきだなと思いました」

 ジャニー喜多川氏による性加害については次のように語る。

「10月2日のジャニーズ事務所の記者会見まで、一般の方と同じようにワイドショーを見て、『うわー、これは大変な事態だな』と見ていました。ジャニー氏のやったことは世界的な大犯罪だし、決して許されるものではない。その認識は今でも変わりません」

 現在配信中の「 週刊文春電子版 」では、福田氏の150分に及ぶインタビュー完全版を掲載している。社長就任を打診したタレントの名前、藤島ジュリー景子前社長と面談した際の様子、160人のタレントと面談した感想、木村拓哉からの言葉に涙したエピソード、今後の新会社の展望、SMAPやKing & Prince再結成の可能性などについて、率直に語っている。
 
 

「NGを出す立場にない」旧ジャニーズ新会社社長が明かした“SMAP、キンプリ再集結の可能性” キムタクの言葉に「ちょっと涙がでました」

 
 旧ジャニーズ事務所が、タレントのマネジメントのために設立した新会社「STARTO ENTERTAINMENT」。新社長に就任した福田淳氏(58)は、12月8日の就任発表にさきがけ、「 週刊文春 」の独占インタビューに150分にわたって応じた。そのなかで、木村拓哉との面談、SMAP、King&Princeの再合流についての考えを明かしている。

 社長就任後、福田氏は旧ジャニーズ事務所に所属する約160人のタレントと面談を続けている。最初に面談したのは、事務所のトップスターである木村拓哉だった。

「すごく評価してくださった」
「面談の中身は申し上げられません。もちろん僕に直接おっしゃったわけではありませんが、すごく評価してくださったと聞きました。木村さんとの面談が上手くいったおかげで、その後はかなり助けられました。というのもいまの事務所で木村さんは長男的なポジションにいる。その彼に『何だい、こいつ!』と思われたら、信頼を一気に失いますよね。この事務所は、そういう序列がきちんと確立されていますから。現代の石原軍団ですよ」

 後輩タレントとのLINEグループで、木村は福田との面談についての印象を伝えていたという。

元SMAPのメンバーと共演する可能性は…
「そんなLINEのことまでご存知とは……。やっぱり文春、怖いですね(笑)。どう書かれているか一字一句、気になって、後から聞きました。本当にすごく良く書かれていて……。それはね、変な話ですけど、ちょっと涙が出ましたね。

 木村さんと会うときは緊張しました。やっぱり大スターですから。それに事務所が危機的状況にあって、マスコミから『タレントみんな辞めんじゃないの?』と言われるなかで、話すわけですからね。まだ自分の考えがきちんと定まっていませんでしたが、事務所の将来について木村さんに必死で話をして、おそらく理解していただけたと思います。だからこそそのLINEグループで、ちょっとこいつ、いけるんじゃない、と言っていただいたのかなと思います」

 旧ジャニーズ事務所では、退所したタレントとの共演はご法度だった。また事務所を離れたタレントを起用しないよう、テレビ局への圧力をかけていたことも報じられている。2019年7月には、公正取引委員会がジャニーズ事務所に対して、「元SMAP3人のメンバーを出演させないよう圧力をかけた場合は独占禁止法に触れるおそれがある」と注意処分を下している。

 今後、元SMAPのメンバーや、元キンプリの平野紫耀らNumber_iと共演する可能性もあるのだろうか。

「全くOKです。共演NGといったって、それって『(芸能事務所がいくつもある)港区の話』でしょう。我々は韓国と戦ってグローバルに打って出なきゃいけないのに、そんな狭い港区レベルの話をしてどうするんですかって。みんなが良いと思った組み合わせでやればいいし、お互い高め合うような取引だったらいいと思います。基本的な理念としては誰とでも共演すべきだし、芸能事務所がNGを出す立場にないですよ。タレントを起用するテレビ局のプロデューサーに編成権があり、ディストリビューション(流通)の権利もIP(知的財産)の権利ももっている。テレビ局が、話し合いの中でキャスティングを決めればいいんですよ」
 
「退所しても、事務所に戻りたかったら戻ればいい」
 SMAPやキンプリの再結成については、次のように語った。

「みんなやりたいようにやればいいと思う。退所しても、事務所に戻りたかったら戻ればいいし、出たければ出ればいい。これまでその自由さがなかったことが問題だったんです。ビジネスモデルにフィットすることであれば何をやっても自由ですよ。僕がやりたいとかやらないじゃなくて、タレントが自由に動けるプラットフォームを僕が作れるのかどうかが課題だと思っています」

 現在、「 週刊文春電子版 」では、福田氏の150分におよぶ独占インタビューを公開している。タレントの世界進出やジャニーイズムの継承についての考えだけでなく、藤島ジュリー景子氏と初めて面会したときの様子、心を動かされた東山紀之の言葉、関ジャニ∞の村上信五からつけられた愛称など、新社長就任に至るまでの秘話を明かしている。