投資のいろは(円安について) | ぶらっくまーさん

投資のいろは(円安について)

本日は病み上がり状態の中でエントリーを書くので散文調になります。

 

後に分かりやすいデータを添付して本日のエントリーの補強を行うかもしれませんが、とにかくコロナにやられているので私の主張をとりあえず述べます。

 

私のスタンスは円安が超長期に見た時のトレンドであることに間違いはなく、2013年に黒田&安倍ペアを日本人が大歓迎した時から始まっているという見方をしています。そうでなければ結果として資産の9割がドルや元、そして新興国の通貨建てで持っていることと整合性が取れないでしょう。

 

しかし現状におけるドル円についてはやや過剰反応が起こっていると思っています。元々私が円、および日本の総合的に見た国力の将来的な見込みに見切りをつけたのは、様々な指標や要因を加味してのことですが、その場合であってもドル円が円安に振れるのは年に1%とか最近はアメリカの生産性の向上が著しいとしても年に最大で3%程度と見ているというものです。

 

つまり短期間で10%も20%も為替が動くのは少なくとも日米両国の国力の差や将来の諸々を勘案しての動きでは無いと考えています。参考までに昨年の5月1日にはドル円が135円でした。もしも1年後の今日、日本の国力が1年前と比べて20%弱まったからドル円が円安になっているのだ、ということなら、日本はジェットコースターのように国力が変動するということになります。

 

では今の動きというのは全て投機的なものだと言えるのか?

 

それももちろん違います。

 

アメリカと中国での生産性の向上と新しい産業の隆盛を見るにつけ、日本が今後もこの両国に生産性で劣後し、一定の緩やかなペースで円が安くなっていくこともまた真なのは間違いありません。

 

その場合でも2024年前後のドル円の為替レートはおおよそ130円±10円が妥当なラインだと思っています。25年にはこれが更に4円から5円程度円安に動くかもしれませんが、高々その程度が円安の超長期のトレンドだと思っています。

 

逆に言うと黒田&安倍ペアというのはこのトレンドを日本に定着させ、そしておそらくこれは10年とか20年では元に戻らないものなので、国家に与えた影響という意味では後世の歴史の教科書に載るほど重要な選択が2013年の3月になされたと思っています。もちろんそれは今物価高に喘いでいる多くの日本人が自ら望んだことなので、現状でそれらの人々が苦しんでいることに一切同情するべきではないし、むしろもっと痛めつけられて二度と主体的に国政を左右する決断に加わろうとしない程度に骨の髄まで自らの愚かさを知るべきだと思いますが。