投資のいろは(下落のまーさん)
本日は久しぶりの大きな下落を演じた日経平均です。
こちらは日経平均日足の3ヶ月チャートに移動平均線とMACDを重ねたものです。本日は後場、特に午後2時半ごろから急速に買いが入って終値では25日MAからやや高いところで引けましたが、あと少しで25日MA割れとなるところでした。
ナイトセッションでは引け値からさらに下落しているため、すでにこの水準を割っています。そのチャートが以下の日経平均先物のチャートです。
こちらはナイトセッションでの日経平均先物日足の3ヶ月チャートに移動平均線とMACDを重ねたものです。こちらは明日の分を既に描いていますが、NY時間に大きな動きが無い限り明日は寄りでまた一段低いところから始まりそうです。25日MAを割ると基本的に中期的なトレンド転換ということで、大口の市場参加者はかなり売り目線でポジションを取ってくるので下げが加速しがちです。
それに加えて、実は個人が日経平均先物を先週末から買っている気配があり、これはおそらく現物株で含み損が出て、これまで一貫して右肩上がりだった日経平均が深く押してきたので押し目と見て買っていった人がかなりいそうだということです。
これはどういう情報から分かるのかというと指数先物取引の参加者別建玉残高を見ると分かります。これは証券口座を持っていればどこの証券会社でも投資情報のひとつとして閲覧できるものです。これの推移を見るのが重要なのですが、まずはこれのラージとミニの売超参加者と買超参加者を見てみます。
こちらが所謂ラージの建玉残高を証券会社毎でまとめたものです。これだけだと分かりにくいのですが、先週よりも売りが増加しています。ラージというのは大口の参加者が扱うことが多いものです。
一方こちらはミニですが、特徴的なことが分かるでしょうか。買超参加者に名を連ねているのが個人投資家が多く口座を開設しているSBIや楽天、松井証券などなのです。そうした証券会社ではちょうどこのブログで先物オプション口座に30万円程度を入金して手堅くヘッジをかけていますが、先物でも同じでこの証拠金だとラージを建てることはできません。その上、ラージを建てると現物株の方を350~400万円でやっている場合、あきらかにヘッジの域を超えるので上手いヘッジとも呼べません。そういうわけで個人が日経平均先物のミニを扱うわけですが、その買いが3月8日までに増加しています。この人たちは手元の建玉が概ね1枚当たり本日の時点で10万円程度の含み損になっているわけです。
そして明日日経平均が続落すると、さらに含み損が膨らむため、元々多くない証拠金が減少して追証を入れるか強制決済されるかということになってくるかもしれません。だから需給が一気に悪化する恐れもあります。
その上外資系証券が信用売りを増加させてきているので、今の市場参加者の中で特に売買を繰り返す影響力の大きい主体は日経平均が下落することを強く望んでいるということです。あまり詳しく話すと長くなるのですが、米系証券会社は特に、アメリカで大きな調整があった時に比較的取引をしやすい日本で大きく仕掛けることによってNYでの損失を埋めるようなことをします。信用売りを多く積み増しているということは、結局そういうことなのだろうという気がします。
ということで本日までの成績です。
INPEX(1605)
600株@1995円 → 2120円 +75000円(確定)
サンコール(5985)
800株@480円 +800円
パーソルグループHD(2181)
3000株@215円 -36600円
パーク24(4666)
800株@1720円 +1200円
北恵(9872)
1000株@860円(概算) -7000円
合計 +33400円
2月までの損益 +553800円
オプションについては以下の通り。
1月限P33375円買い@360円×1
1月限C33375円買い@335円×1 +11000円(確定)
2月限P32500円買い@320円×2
2月限P33000円売り@450円×1 -17000円(確定)
2月限P34500円売り@200円×2
2月限P35000円買い@325円×2 -25000円(確定)
3月限P36000円売り@285円×1
3月限P35500円買い@185円×2 -20000円(確定)
4月限C41000円買い@270円×1
4月限C40500円売り@380円×1 +5500円(確定)
4月限P38250円売り@650円×1
4月限P38000円買い@562.5円×2
合計 -45500円
最後のポジションで買った額に小数点がついているのは買ったタイミングに差があったため、価格が動いていたということです(詳しくは日中のエントリー参照)。
こちらが既に3万円弱の利益になっています。しかし日中のエントリーでも書いたように今回私は一瞬の下落を狙っているのではなく、ここから日経VIが上昇して2段目3段目の下落を確信していて、このポジションの買いがインザマネーになることを想定しているので決定会合までは持ち続けるつもりです。
現物株についても本日は微妙な下落にとどまりましたが、本格的に調整し始めると特に個人と見られる信用買いが積み上がっているのでどの銘柄も一緒くたに売られるタイミングがあると思っています。その意味でも本日は嵐を避けられたからラッキーではなく、この先の更なる下落に備えてヘッジの意味でもプットバックスプレッドを持っておく必要があると感じます。昨日から述べていることですが、今回の調整は今月19日までに36000円を見に行く可能性を想定しています。
本日の保有する現物株の前日比の損益が-12000円。それに対してオプション側でコールの決済と本日建てたプットバックスプレッドでまずは+33000円。これはかなりバランスの良いヘッジになるのではないかと思います。
このブログではあまり見ている人に具体的な助言を行うことはしませんが、もし信用取引をされていて、ヘッジの仕方が分からないか資金的に無理な状況で、何とかやり繰りして追証を入れて明日以降の戻りに期待するということを考えているのなら、私ならそれを強く静止したいと思います。止めた方が良いです。
それをやると投資の場に戻ってくるのに結構時間がかかると思います。資金を新たに集めるのにも、精神的に受けた打撃的にも。ここでもこれまで繰り返しロスカットの重要さをお伝えしてきましたが、ロスカットをとにかくこういう苦しい時でも行うという経験をすることが後にみなさんがより高い水準の投資家になるための最初の試練のひとつだと思っています。ちょっと説教がましいのでこれぐらいにしておきますが、日経平均のトレンドはかなり高い確率で下です。