1993年頃の筑波サーキットで見たOVER OV-11と言うレーシングマシンは
OVERがアルミパイプで独自に製作したスペシャルフレームに
SRX620のエンジンを搭載しているマシンでした。

チューニングを施したシングルエンジンは、そのエンジンの振動と
強烈なエンジンブレーキ、スロットルを開けた時のドン突きが激しく
エンジンの耐久性と乗りやすさを得るために、さまざまな箇所に
手が加えられていました。

自分がOV‐11に注目した点は、クランクケース内の内圧を逃がす
ブローバイの取り方で、通常のクランクからの取り出しとは他に
もう一か所シリンダーヘッドからもブローバイを取ってました。

画像の奥がOV-11



それから数年後・・・
近くのクルマ屋さんで見た、古いトヨタのクルマのエンジンにも
複数個所のブローバイの取り出しがされてました。
トヨタの2TG改2リットルで、カムギヤトレイン化されている!
バイクみたいなエンジンだそうですよ!?

複数個所から取り出したホースを、OILキャッチタンクに集めているのが
画像でもご覧頂けると思います。



そこで、
自分のZRX1100もチューニングを進めていくと、複数個所から
ブローバイを取った方が壊れ難く、扱いやすくなるのだろうか?と
考える様になります。

ZRX1100のクランクケース上面と、純正ブリーザーカバーの位置関係です。



これで駄目なら、クランクケースの加工をするしかないですかね?(笑)

純正のブリーザーカバーの裏側です。

エンジンOILとクランクケース内のガスを分離する為に
ブリザーカバーにセパレーターが付いています。
セパレーターに付着している茶色の物は、腐食によるサビでは無く
エンジンOILの不純物が固まった、ゼリー状の物です。

定期的にエンジンOILを交換して無い場合や、
品質の低いエンジンOILを使っていると、
このような状態になる事があるので要注意ですね。



実際にZRX1100のクランクケースのブローバイ取り出し口の中を
見てみると、これが予想を超える小ささに唖然(汗)
これでは最近流行の「内圧コントロールバルブ」をココに
付けたとしても効果は半減じゃないの?

画像中央の丸い穴が半分なのが「その穴」です。



そこで、またまた考える訳ですが・・・
ZRX1100には兄弟エンジンの存在があるのを思い出します。

ZZR1100のミッションカバーを使えば、ZRX1100のクランクケースを
大幅な加工をする事なく、複数個所からブローバイを取る事で、
エンジンブレーキの効き具合は若干緩やかになり、
扱いやすく壊れないエンジンに出来るはず・・・です。

オイルシールは全て新品に交換です。
オイルシールのリップ部分のグリス溜めには
NUTEC MPグリスを塗り込んでおきます。

※エンジンオイルとクーラントを抜く必要がある。



取り外したZRX1100のミッションカバーです。
ドライブスプロケットが収まる辺りに、鉄製プレートの補強があります。



ZZR1100のミッションカバーを取り付け、元通りに組み付けます。

・ミッションカバーのガスケットは新品を使用。
・ウォーターポンプのオイルシールも新品を使います。
・ミッションカバーのエンジンOIL注入口には
 ブリーザー取り出し用キャップを装着します。
・ブリーザーホースはSUMCOフレックス11mmホースを使用。
・ホースバンドはGemi STAINLESS BANDを使用。



ZZR1100ミッションカバーを装着した事で、
ミッションカバー部分のエンジンOIL注入口が増えた分
ZRX1100純正肉抜き加工のスプロケットカバーでは
干渉する箇所が出来てしまったので
エンジンOIL注入口の逃げを追加加工します。

この作業に併せて、余分な所も強度を落とさない様に
プチ軽量化加工していきます。



ZZR1100ミッションカバー装着後の状態です。
合計2ヶ所からブローバイを取っています。

体感的には?エンジンブレーキが若干緩やかになった様な気もしますが
それほどの変化が無いようにも感じられたり?


まあ、こんなもんですかね(笑)