Episode.71 超人大戦~終結~ | 千樹憐のウルティメイトストーリーズ

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月面にてカオスウルトラマンカラミティを撃破したウルトラマンガイア。


しかし、P87ポイントにある全てのカオスヘッダーがカラミティと融合し、最終形態カオスダークネスへと進化し、エネルギーの残り少ないガイアを苦しめた。


それを見ていた拓海はウルトラマンアグルとなり、救援に駆けつける。


親友同士の共闘は互いに新たな力をみなぎらせ、カオスダークネスを圧倒したが、突如現れたダークハーデスにより、始末されたカオスヘッダーであった。



イーヴィルティガ、宇宙格闘士グレゴール人、そしてカオスヘッダー。


別次元の世界からやってきた全ての刺客を撃破したウルトラマン達。


最後は刺客たちをこの世界に放った元凶、ダークメフィスト=影野司にウルトラマンネクサス=生田由衣が挑む。







メフィストはエネルギーを集約し、ダークレイシュトロームを放つ。



コアゲージが点滅しているネクサス(ジュネッスメイジ)は立ち上がる気力がなく、ただ、膝をついていた。



剣斗「由衣ちゃーん!よけろー!!」



そして、放たれた光線。


そのとき、またしてもダークハーデスが現れ、ダークレイシュトロームを無効化した。




剣斗・凌・啓太・拓海「!?」



メフィスト=影野「ハーデス、どうした?こいつらをかばうつもりか?」


ハーデス=健「こいつらはここで倒すべきじゃない。それに、こいつは俺がやる。」



ネクサス=由衣「またあなたね。」



ネクサスはゆっくりと立ち上がり、ワープし、ハーデスの背後を捉えた。


しかし、ハーデスの方が一枚上手で、ハーデスもワープし、逆にネクサスの背後をとり、軽く吹き飛ばした。




ハーデス=健「ウルトラマン、勘違いするなよ。俺はお前を守ってやったわけじゃない。」



メフィスト=影野「お前ら、仲良く遊んどけ。」



メフィストは置き土産にフィンディッシュタイプビースト・オーガを呼び出し、姿を消した。



剣斗「あいつは!俺が前に倒したビースト。

もう一度俺が行く!



剣斗は再びウルトラマンダイナに変身した。


       



ダイナ(フラッシュタイプ)はミラクルタイプにチェンジし、オーガのダークソードの衝撃波を撃ち返す。





ハーデス=健「さあウルトラマン、お前の力を俺に見せてくれよ。」



ハーデスの挑発にネクサスはワープし、接近戦をしかける。



ハーデス=健「遅い。」


ハーデスはワープのタイミングを見切り、ネクサスの腕を掴み、投げ飛ばす。



静かに歩みよるハーデス。


そのとき、大爆発が起きた。



孤門「かかった!」


ネクサスが投げ飛ばされる瞬間に仕掛けていたトラップが発動したのだ。



ハーデスは上空へ吹き飛ばされ、ネクサスは光のオーラで形成したドームでハーデスを捕らえ、シュトローム・イリュージョン
を決めた。



ネクサス=由衣はそのとき思った。


ハーデスのような強者ならこれぐらい避けれたはず。


まさか、自分から当たりに行ったの?




ハーデスのライフゲージが点滅している。



ハーデス=健「ハァハァ…侮っていたぜ。だが…」


ハーデスは不意打ちにダークブレードレイシュトロームを放ち、ネクサスを吹き飛ばす。



ハーデス=健「まだまだ足りない。そんなんじゃ大切なものなんて何一つ守れやしない。

俺を恨め、憎め。憎しみがお前を強くする。

俺を超えてみろ!生田由衣!!」



ネクサスは倒れ込み、立ち上がることができない。



ハーデス=健「もう終わりだな。」




ハーデスはその場から姿を消し、ネクサスも姿を消してしまった。




ダイナ(ミラクルタイプ)は以前戦ったこともあってオーガに善戦していた。



ミラクルタイプの必殺技レボリウムウェーブ・アタックバージョン。


       



オーガはブラックホールへ吸い込まれ、殲滅された。



ダイナはその場で姿を消した。






静まり返った東京の街。


唯一鳴り響いていたのはサイレンの音。




由衣は地面に伏して悔しそうに涙を浮かべていた。



今の自分じゃ、太刀打ち出来ない。


ハーデスが自分に手加減をしてようやくあの程度。



由衣の周りに皆が集まる。



美咲「由衣・・・」


由衣「ごめんね。私、まだまだ弱かった。」


拓海「由衣ちゃんはよくやったよ。ハーデスが強すぎるだけだ。」


由衣「それじゃ駄目なんです。・・・私が強くなきゃ。」




和倉「作戦完了。CIC帰還します。孤門、行くぞ。」


孤門は由衣たちのことを見守っていた。


凪「孤門隊員?行くわよ。」


孤門「あっ・・・はい!」



孤門はチェスターδに戻る際、一度由衣を振り返る。



孤門「由衣ちゃん・・・」


平木「ほら、孤門君行くよ!」


孤門「すいません。」



ナイトレイダーは帰還していく。




由衣は自宅のベッドにいた。


女の子らしさはあまり感じない、少し寂しい部屋だ。



由衣はハーデスとのこれまでの戦いを思い返していた。



初めて戦ったのはキリエル人が現れたとき。


ダークフィールドGで戦った。


あのときはダイナの加勢でなんとか退けた。



次はアグルが復活したとき。


そして、今回の超人大戦。


ハーデスはどの戦いでも本気を出してはいなかった。



しかし、それに苦戦する自分がいる。




ハーデス=健「俺を恨め、憎め。

憎しみがお前を強くする。

俺を超えてみろ!生田由衣!」



ハーデスが言っていた。


憎しみが自分を強くする。



由衣はエボルトラスターを見つめる。








影野「蒼真、この頃のお前はおかしいな。なぜ、生田由衣をかばった。」


健「生田由衣は俺を超えなきゃならない。ただそれだけだ。」


影野「お前の野望、そろそろ聞かせろよ。こんなに簡単に闇の道を選んだのには何か考えているものがあるんじゃないのか?」


健「いいだろう、教えてやるよ。」





影野「おもしれーじゃねーか。」


影野は健の野望を聞くと不敵な笑みを浮かべた。





健はダークブレードを握りしめ、静かに歩いていく。







吉良沢「この世界の外にある別の世界、別の宇宙。」



カオスヘッダーなんて、もともとこの宇宙には存在しないもの。


影野は外の世界とリンクする術でも見つけたのか?


いや、もしかしたらそれこそが本当の驚異なのかもしれない。



吉良沢は一人、石版を眺めながら思案にふけっていた。






To be continued