長野県には、
「なから」
という方言と、
精神と文化があります。
「なから」というのは
方言ですが、
標準語に直すのは難しいです。
標準語への直訳は、
「だいたい終わった」
という感じの意味なのですが、
人によって
「おおよそ」
とか
「だいたい」
の
程度が違うので、
具体的に表現しにくいというか
何とも正確に表現して言えないのです。
極端な場合ですが、
まだ全く手を付けていない仕事に対しても、
「どこまで終わった?」
と聞かれたら、
「なからです」
と答えるのもアリなのです。
つまり、
蕎麦屋の出前
的な意味合いが含まれた回答であったとしても、
結果的に間に合えば問題ない
ということを暗に含んでいると解釈している人もいます。
課題を与えられた初日に全部やってしまおうが
最終日ギリギリで手を付けようが、
人によって
「なから」
の裁量の程度も違っていて
任されている以上は、
途中で
「どんな感じだ?」
と確認されても、
「なから大丈夫です」
と答えるのは
まだ何も手を付けていませんが
おおよそ大丈夫にもっていく自信はあります
という意味でも使われることもあります。
本人が
「なから」終わっています
とか
「なから」大丈夫です
と言っている以上は
疑わずに、
それ以上を追及しないのが礼儀です。
ですが、
全国転勤の会社の場合、
長野県民の部下が
「なから大丈夫です」
と言った場合
長野県民以外の人は
注意が必要です。
おおよそ70%ぐらい終わっているかのような
表現ですが、
手を付けたばかりの
10%程度の進捗を意味する場合もあり、
長野県民ごとに
「なから」の程度が違うので
具体的に突っ込んだ進捗確認が必要です。
隣接の山梨県民さんなんかは
よくご存じで、
「長野県民が
なから
って言った時には注意だぞ!」
と
よく警戒されます。
真面目な長野県民にとって
納期余裕で進捗率が90%であっても
万が一の場合の
自己防衛のことまでも心配して、
解釈もワザと曖昧にされているのです。
相手から
牽制や忘れ防止の催促をされた時に
「なからです」
と答え、
相手が都合の良い様に解釈してくれたら
それで当座を逃げれるという
執行猶予みたいな優しさも含まれた
方言なのです。
余談ですが、
このブログで
この「なから」方言文化にだけしか
注目しない場合、
真面目な長野県民が
適当でイイ加減みたいに思われてしまうので
少し擁護します。
この、
「なから」
というアバウト文化には、
実は
集合時間や開始時間にも曖昧を認めるという
意味もあり、
「今度の草刈りは、
なから9時スタート」
という場合、
先に始めたい人が
フライングして勝手にスタートしても
問題ないという文化にも繋がっています。
なんとなく開始時間よりも10分程度
先に勝手に開始している人がいて、
集合した人が作業に無言で加わります。
「なから」
は
「だいたい」
という意味ですから、
正確な開始時間になった合図や挨拶もなく
「だいたい」
の雰囲気で
作業が進み続けます。
初めての人はびっくりするし
時間通りに参加しに来たのにもかかわらず
先に作業が始まってしまっていたり、
ともすれば
「なから」(だいたい)
終わってしまっていて
あとから来た人は
その場に居にくくなります。
ですが、
当然に早く来たことは遅く来ることよりも
尊重され、
早く来た人は
遅く来た人よりも
たくさん作業をしたことには間違いなく、
かといって
「なから」(だいたい)
で
勝手に先にスタートしているわけですから、
実際に作業をした正確な分担割合を
明確にしたり、
自分よりも遅く来た人のことを
責めたりしない!
というのも、
「なから」大丈夫
という文化に含まれるという
結論です。
本当は
真面目に時間通り来た人に対して
勝手に先にスタートしている人の方が
失礼で悪い訳ですから、
遅く来た人が早く来た人に非難されることがあってはならない
のですが、
実際の雰囲気的には
あとから参加した人は
当然に気分が悪くなります。
が、
これが次回以降の免疫となり、
早めに集合して
「なから」(だいたい)
メンバーがそろったし、
時間も無駄だから開始してしまいましょう!
というスタイルとなる。
時間通りに来た人は
あとから加われば良いので
もちろん問題なくて、
遅刻してあとから来た人は、
何か事情があって遅れた人であり、
進捗状況を読んだり
手が付けられているところと
未着手の部分を見極めて、
あとから参加すればいいし、
ある意味、
何かの事情で遅く来ても
目立たない様に加わればいいので、
開始時間への遅刻も許されるのです。
初めての参加で
作業について分からない人は、
不安ならば早めに来て
作業開始前に他の人に説明を聞くか
見様見真似や作業している中での
知り合いや責任者に
どうすればいいかを聞けばいい
という、
「なから」(だいたい)それでいい
という考えでもあります。
なので、
慣れてしまえば
それらを心得て
15分とか10分前に集合すればいいだけです。
で、
今日の作業は、炎天下で暑いので
「なからで!」
と言われたら、
100点は目指すが、
精度を求めずに時間オーバーせずに
時間になったらその段階で
おおよそ
ポイントを押さえて形を成していれば
終わりにします
ということです。
雰囲気やペースの部分で補足しますと、
アバウトで良いから
集中力とエネルギーがある前半に
急ぎ気味で
7割ぐらいまで早く終わらせて、
疲労やアクシデントが出るであろう後半以降は
時間をかけて
ゆるく仕上げて、
最後に時間があれば
前半にアバウトで急いだ部分を整えて
トータルで綺麗になっていればヨシ!
ということです。
最初は面倒くさいですが
単純なので、
根が真面目で理解が出来る人ならば
上手く
「なから」
に
なじめると思います。
