(『未来対話』より)
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ー マンデラ元大統領は、南アフリカのアパルトヘイト(人種差別)政策と戦い抜いた偉人です。
二十七年に及ぶ投獄を経て、南ア初の黒人大統領に選ばれると、異なる人種が融和する「虹の国」づくりを進めました。
池田先生とは、二度、会見されていますね(1990,1995年)。
何があっても屈しない「正義の巌窟王」でした。その実像は、誰をも慈愛で包み込む「人道の闘士」でした。
マンデラさんが、一万日に及ぶ投獄闘争を勝ち越えて、出獄した八か月後(1990年、10月)、東京・信濃町の聖教新聞社で、多くの青年たちと共に、盛大にお迎えしました。
お会いした時の、あの「マンデラ・スマイル」を忘れることができません。
マンデラさんは、出獄の日から、すぐに行動を開始しました。各地を飛び回り、”全ての人々が仲良く暮らせる社会を創ろう”と、民衆に訴えていきました。
「のんびりしてはいられない。わたしの長い道のりは、まだ終わっていないのだから」と、休むことなく、自由を勝ち取る道を歩み抜きました。
まさに、目の前に次々と現れる”使命の山”を踏破し続けたのです。
マンデラさんのように、みんなも目の前の山を、忍耐と負けじ魂で登り切ってほしい。
そうすれば必ず、素晴らしい理想の峰が見えてきます。