2023年6月21日 自死って | SEIMEI

SEIMEI

自死遺族になりました。
2023年3月 19歳の長男が自ら命を絶ってしまいました。命って何だろう・・・日々動物たちの生命と向かい合うブリーダーです。

私には腹違いの兄が2人いました。

そして長男の兄が20年以上前になりますが

自ら命を断ちました。


私の家は色々と複雑で、当時兄2人とは疎遠になっていたのですが実は私自身もその頃その道を選ぶかどうかの瀬戸際にいました。


色々なタイミングなのか

私は今もこうして生きています。

が、長男の兄は自死しその事を次男の兄から聞いたのは2年近く経ってからでした。


次男の兄の話では自死の直前と思われる

深夜に電話が鳴ったが出なかった、と。

その時に次男の兄が電話を取っていれば

長男の兄は今も生きていたのか・・・。


地元の公園の桜の木で長男の兄は逝きました。


次男の兄と一緒に会社を経営していたのですが

ある時から折り合いが悪くなり

少し距離を置いていたそうです。

亡くなった後、部屋の片付けに行くと

もう関係なくなったはずの会社の帳簿等が

そのままで

次男の兄の感覚としては「気持ち悪かった」そうです。


心の病の類は、全く無関係で人生を全うする人も少なくないでしょう。病んでもその程度には個人差もあります。

どんな意味で「気持ち悪かった」のか

当時の私は兄に聞けませんでした。

長男の兄は、何から解放されたかったのか・・・。



私が当時、あちら側へ行かなかった理由のひとつとして「薬の副作用」がありました。

自殺願望が強かったのと、当時の精神科は

とても強い薬を処方していたと思います。

そのためとにかく一日中身体が重だるく

起きている事が辛かった程。


ある日、唐突に気付いたのです。

「なんで薬を飲んでこんなに辛い思いをしているのか」と。

私にとっての転機だったと思います。

それ以来、死にたいという強い思いは弱くなっていき処方を必要としなくなりました。



当時、長男の兄は精神科にかかっていたのかは

わかりませんし服薬していたとして

私と同じ様な転機を迎えたかはわかりません。



息子も自死する前の4ヶ月間に2度ほど

鬱状態を訴えて近くの医院を受診していたそうです。



精神科にかかり適切な対応をしていても

自死を選んでしまう人もいる。

適切ではない状態でも

自死を選ばなかった人もいる。


最後のその一歩がどちらに向くのか

その違いは何なのだろう。

考えても答えはないんだろうか。



それでも私は

明けない夜はないし、止まない雨もない

そう思って生きています。