仙台の観光スポットを結ぶ循環バス=るーぷる仙台は、自分のペースで観光が楽しめます。
そして、広瀨川に架かる4つの橋を渡ります。

るーぷるバスが最初に渡る橋は霊屋橋(おたまやばし)


1935年(昭和10年)に8か月の突貫工事で完成しました。
大正時代の木製つり橋から架け替えられたのですが、どうやら完成直後に行われた伊達政宗の没後三百年祭に間に合わせるため急いだようです。

 

ちなみに「霊屋」は、政宗公の霊廟(れいびょう)瑞鳳殿(ずいほうでん)が、本来は御霊屋と書くのだそうですが、御の字が脱落した後も「おたまや」の読みが残り(瑞鳳殿HPから)、それが今に受け継がれています。

2番目に渡る橋は評定河原橋(ひょうじょうがわらばし)


古い絵図で確認すると、橋のたもとに「御評定所」と書かれた一画がありました。
裁判所にあたる評定所があったようです。
現在もこの橋のすぐ近くに仙台高等裁判所があります。奇遇ですね。

次は大橋(おおはし)


1601年(慶長6年)仙台城大手門と城下町を結ぶ「仙台橋」として架けられました。
その後、洪水により幾度も架け替えられた歴史を持ちます。
1892年(明治25年)鉄橋として架けられ、1938年(昭和13年)鉄筋コンクリートアーチ橋として完成し現在に至るそうです。(仙台市HPから)

 

最後は牛越橋(うしごえばし)


江戸時代に牛越渡し(牛越渡戸=うしごえわたど)があり、仙台城の石垣に用いる石を国見や大石原で切り出し、牛に曳かせてこの地点で広瀬川を渡らせたためこの名がついたと伝えられています。


城から少し離れていたので橋は架けられませんでしたが、江戸時代を通じて渡し場として利用されていたそうです。
1905年(明治38年)初めて橋が架けられました。

突貫工事の霊屋橋、

裁判所が見える評定河原橋、

お城とご城下を結んだ大橋、

牛に石を曳かせて川を渡った牛越橋。
観光スポットとともに、これらの橋にも注目してはいかがでしょう。