仙台七夕は、「たなばたさん」の愛称で親しまれています。

たなばたさんは、どうやって生まれたのでしょうか。

 

そもそも、心身を清め、先祖の霊や「田の神」を祭り豊作を祈願する行事が、七夕の起源ともいわれています。
しかし、藩政時代から続いていた仙台七夕の風習も、第一次世界大戦後の不況の頃から廃れ始めていきます。


それを憂いた仙台の商店街の有志らは、1927年(昭和2年)に大規模に七夕飾りを飾りました。

すると、大勢の見物客で商店街は賑わい、翌1928年(昭和3年)には、旧暦開催を新暦日付の月遅れ(8月6日・7日・8日)に開催することとし、「飾りつけコンクール」も行われ、以来吹き流しを中心とする華麗な飾りつけが発達するようにりました。


こうして、「七夕」という庶民の風習は、「七夕祭り」という昼間の商店街で行われるイベントへ転換したのだとか。

時代の要請に応えながら豪華絢爛な仙台七夕、「たなばたさん」になったのですね。