おはようございます
しかしゲイカップルへの偏見と差別から
弁護士として、いつか世の中を変えたいと
今日ご紹介する映画は
『チョコレートドーナツ』
監督 トレヴィス・ファイン
主演 アラン・カミング
ギャレット・ディラハント
アイザック・レイヴァ
雨の金曜日
フラリと立ち寄ったTSUTAYAで
見つけたこの作品……
近くにいたスタッフさんに
『バスタオル用意して観てください』
そう声をかけられて、レンタルしてみた。
では……
*・゜゚・*:.。..。.:*・'ストーリー'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
時代は1979年
その日暮らしの
孤独なドラァグクイーン、ルディは
客のポールと恋に落ちる
弁護士という職業柄
ゲイであることをひた隠すポールもまた孤独だ……
ルディの隣室にはダウン症の少年
マルコ(アイザック・レイヴァ)が
薬物中毒の母と二人で住んでいる
母親が男を連れ込む度
外へ追いやられるマルコ
母親が逮捕され
一人ぼっちになってしまったマルコ
幸薄いマルコが気になっていたルディとポールは
彼を引き取ることにする
始まった、血の繋がらない三人の生活。
マルコは強制的に二人から引き離されてしまう
マルコを取り戻そうと裁判を起こす二人だったが……
『チョコレートドーナツ』は
実話をベースとした映画です
1979年……
今よりもっとゲイに対する風当たりは
強かったでしょう
法の下の平等は何処へ行った?
『大岡裁き』は絵空事か??
そう悪態をつきたくなるほどに
法律は、いや法律家は
母性豊かで、全うな『ゲイ』ではなく
薬物中毒で、ネグレクトであっても
母親が子を離さなければ生みの『母親』に味方するのです
そういった世の中の
理不尽、不条理と闘う
ゲイカップルの妻の方、
ルディを演じたアラン・カミング
マルコを見つめる瞳は母以外何者でもない
弁護士として、いつか世の中を変えたいと
願うポールに、ギャレット・ディラハント
孤独が孤独を引き寄せるのと同様に
愛は愛に呼応する
ルディとマルコへの深愛に気づいたポールは
ゲイであることをカミングアウト。
感情的なルディをカバーしつつ
頼れる親父を、静かに時に熱く演じてます
そして
母親に放置され、
社会からもそっぽを向かれた
少年マルコにアイザック・レイヴァ
邦題『チョコレートドーナツ』の由来は
それがマルコの好物だから……
と、言うより『ドーナツ』しか
与えられなかったのであろう
それは背景から観てとれる
マルコが見せるのは『喜、哀、楽』
そこに『怒』はない……
演じるレイヴァの何と魅力的なこと。
彼の笑顔には
ベストスマイル賞を上げたい
『あんたらが気にも留めない人生だ』
マルコを取り上げる司法に向かって
発せられたルディの言葉は重量級である
そう、
棄却された案件は
木槌が打たれた瞬間に過去となり
その後の原告の人生には
誰も責任を持たない
居眠りしてる法の番人を
揺り起こす人が、時代が
いつかはやってくるのだろうか……
バスタオルが要るほどの
涙量ではなかったものの、
眼に侵入してきた
花粉やPM2、5を
洗い流すくらいは泣きました。
もっ、最近涙腺がすぐ切れる……
眼と一緒に、
心の澱を洗浄したい方はご視聴あれ……