おはようございます( ´ ▽ ` )ノ
映画には禎子の他
今日ご紹介する映画は
『ゼロの焦点』(1961)
*・゜゚・*:.。..。.:*・'ストーリー・*:.。. .。.:*・゜゚・*
時は太平洋戦争終結から13年後
広告代理店勤務の鵜原憲一(南原宏治)
と見合い結婚した禎子(久我美子)は
華燭の典を挙げ
新婚旅行へと向かいました
旅行から帰ってすぐさま
東京本社への栄転が決まった憲一は
それまでの赴任先の金沢へ
一人引き継ぎに向かいます
しかし予定日を過ぎても、
憲一は帰京せず
案ずる禎子の元へ、
憲一が行方不明との知らせが届きます
憲一の行方を探すため金沢へ向かう禎子
そこで禎子は憲一の二重生活を知ることと
なるのです
映画には禎子の他
失踪した憲一となんらかの繋がりのあると
思しき二人の女が登場します
その一人、室田佐知子(高千穂ひづる)
結婚するまでは東京に住んでいました
憲一とは仕事上の付き合いあり
二人目は、田沼久子(有馬稲子)
憲一の行方が分からなくなった同じ頃、
内縁関係にあった夫が自殺、、
この夫の実態がなかなか掴めず、、、
この三人の女の中心にいる憲一(南原宏治)
初夜に憲一が禎子に向けて発した言葉
『君の肌は若いね』
まるで他の誰かと比較するような憲一の
この言葉に不安を覚えた禎子、、
まっ、こんなことを夫がほざいたら
わたしは回し蹴り食らわしますけどね
当時は
見合い結婚が主流であり
女性が、
夫になる男性の過去を知らずに
結婚するパターンが多く
それは、禎子も例外でなく
憲一が今の会社に勤める前に
東京は立川署の巡査であったことを
知らなかったのです
有体に申すなら
結婚にあたっては
男性の過去は重要視されず
女性のそれは問題視された
そういうことです
と、あらすじについてはここまでに
しておきましょうか
それぞれタイプの違う三人の女優さんが
見せ場を作ります
まず、ヒロイン禎子を演じた久我美子さん
いますが、映画では失踪した夫の足取りを
懸命に追う新妻役がなんとも初々しい
高千穂さんの眉は
ディートリッヒに負けないくらいの
蝶の触角のような眉でして、その触角眉を
上げたり下げたりして、刻々と変わりゆく
心模様を表現しています
そして、
薄幸の田沼久子を演じた有馬稲子さん
可愛い
稲子さん、3ミリほど下がったタレ目が
可愛い
犯人の犯行動機ですが
それは当時の日本が敗戦間もない
混沌とした時代であったことと
そして犯人が過去に行った行為を
周囲に知られてしまうことは
身の破滅に繋がる、、
そこにあるんですね
で、この映画のクライマックス
『ヤセの断崖』での犯人の告解シーンは
その後の2時間サスペンスドラマの雛形に
なってるんじゃないでしょうか、多分
それにしても、
この時代の女優さんは
役柄に関わらず、品がありますし
立ち居振る舞いが綺麗
そして、女優さんたちの唇から
放たれる日本語の美しいこと、、
特に久我さんのセリフは
嫌みのない上品さで奏でられ
言葉というのは
その人の内面まで映し出すのだとね
感じました
うーーん
わたくしも
見習わなくてはいけなくってよ