1980~1990年代に脚光を浴びた
彼は自由証明書を持つ自由黒人
エイドリアン・ライン監督(英)
変態さんヽ(゜▽、゜)ノが監督して
日本でもヒットした『ナインハーフ』
と聞いて、うへへ顏になったあなた!
お友だちぃ~![](https://emoji.ameba.jp/img/user/s0/s0111012/6923.gif)
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その『ナインハーフ』の冒頭流れる曲
Southern trees
Bear a strange fruit...
わずか2小節流れただけの曲が
とっても気になって調べたの
タイトルは 『奇妙な果実』('39)
歌っているのは1930~50年代にかけて
活躍した女性黒人ジャズシンガー
ビリー・ホリデイ
『Strange Fruit』 (奇妙な果実)
奇妙な果実って?
ドラゴンフルーツ? ドリアン?
いえいえ、、、
奇妙な果実とは
白人からのリンチにより
縛り首にされて
木にぶら下がる
黒人の死体のこと
そしてこの歌はね
アメリカの人種差別を告発する
歌だったのです
今日ご紹介する
『それでも夜は明ける』
おそらくもっともポピュラーなリンチ手段
だったのでしょう
*・゜゚・*:.。..。ストーリー・*:.。. .。.:*・゜゚・
1841年 ニューヨーク、、、
主人公はソロモン・イーサップ
(キウェテル・イジョフォー)
彼は自由証明書を持つ自由黒人
奴隷ではないのね
さて、買われた先の製材所で
バイオリニストとして生計をたて
妻子と共に白人と大差ない人生を
送っていました
しかし、
その人生は拉致誘拐により一変し、
その後12年間にわたる過酷な奴隷生活が
幕を開けることとなるのです
いくらソロモンがこれはミステイクだ
と叫ぼうが誰も聞く耳を持ちません
だって奴隷売買がまかり通っているの
ですもの
あの時代、黒人は白人の所有物
もっと言えば、家畜なんですね
さて、買われた先の製材所で
識字能力があり
口八丁手八丁なソロモンは
主人に重宝がられます
その勢いでもって信心深く柔和な主人
(ベネディクト・カンバーバッチ)
に奴隷ではないことを直訴しますが、
ソロモンの訴えは聞いてはもらえないの
そして、ここに典型的差別主義者の
白人監督がいるのね
出る杭は打たれちゃう
自分が正しいと主張するソロモンが
歯向かっちゃってこの白人を倒しちゃうの!
したらばこいつが人を雇ってきて
冒頭で記述したようにソロモンを
木に吊るしちゃうんだ
この時は主人に助けてもらうのだけれどもね
なんでも器用にこなすソロモンを
手放したくない主人でしたが、
プライドが高く問題を起こすソロモンを
これ以上ここに置いておけない
更には自身の資金繰りも苦しい
ソロモンは次なるプランテーション(綿畑)
へと売られて行くのです
売られた先の主人
(マイケル・ファスペンダー)がまぁー
最悪でしてね
やはりここでも他の奴隷たちとは
一線を画すソロモンは目の敵とされます
ここで知り合った
パッツィー(ルピタ・ニョンゴ)は
綿取り名人で主人のお気に入り
パッツィーは主人の囲い者になるかどうか
悩んでいるのね
そうなれば重労働から解放され、家や
黒人メイドを持つことが出来るけれど
主人の奥方からの攻撃は避けられない
パッツィーの選択や如何に?
劇中こんなエピソードを盛り込み
物語は佳境へ入ります
流れた年月は
彼の髪を白く染めあげ
それでも生き抜くためソロモンは
千載一遇のチャンスを待つ!!
*・゜゚・*:.。..。.:*・'*:.。. .。.:*・゜゚・*
この映画は実話
原作は1853年に発表された
自由黒人ソロモン・ノーサップによる
奴隷体験記『12Years a Slave』
(12年間、奴隷として)
こちらをスティーブ・マックイーンが監督し
本年度アカデミー賞を始めとして
各国の賞を総なめにしています
感想ですが、実話ですからね
なんとも言いようがないのだけれど
きっとアフリカ系アメリカ人の数だけ
わたしたちが想像もできない
命を賭したドラマがあったのだろうなと
この映画に関わった黒人キャストは
おそらく演技する必要はなかったのでは
ないでしょうか
内なる声のままに、、そう感じました。
反対に白人キャストたちは演技力をフル回転
特にソロモンに敵意むき出しの白人監督を
演じたポール・ダノ がいい!
どっかで観た顔だと思ったら
『カウボーイVSエイリアン』で
ハリソン・フォードのバカ息子を
演じていた子だ!
やはり、やるなら徹底的になんですね
だって鞭打つ手を緩めてしまったら
この映画は失敗作となるもの
エンターティメントとは
観客を楽しませるためにある
そのことは言うまでもありませんが
しかし、たまには居住まいを正し
こういった映画を観るのも
エンターティメントの真髄かもしれませんね